神が泣いた
神が泣き出した
ごうごうと声を上げて
神が泣き出した
大粒の涙を流して
まるで子供のように泣き出した
あやす術など持たない僕らは
ただただ空を見上げる
悲鳴は閃光に
嘆きは轟音に
大粒の涙が
この身に
木に
花に
草に
大地に
等しく降りそそぐ
「誰がための涙」
「誰がための涙」
たまらず僕は問いかける
―閃光―
幼くして天に昇ったあの子らへの涙
―轟音―
海の向こうの大地で銃弾に倒れた者への涙
―閃光―
愛を信じられないまま瞼を閉じた者への涙
―轟音―
土へと還った者への涙
悲鳴と嘆きを繰り返しながら
神は泣く