しにたい
不器用なことを何度も呪い。何度も嫉妬した。
私はいつもそうだ。誰かの一番になれたことなどない。
私が愛した誰かの目には、決まって別の誰かが写り込んでいて。
……君の一番がほしい。振り向いて、微笑みかけて、名前を呼んで。
あのとき消えた私が憎い。
あそこから彼女を引き離した彼等が憎い。
そう思ってしまうぐらい。
心を込めた贈り物。
君は、喜んでくれた。好きだと言ってくれた。
私には堪らない幸せだった。
だけどやっぱり、君の心がほしい。
好きなんだ。狂おしいくらい。
何度も過ちを繰り返す。私をどうか、許してほしい。
愛している。その言葉すら、最近は抵抗がなくなってきた。
会いたい。聞きたい。見たい。知りたい。
私の心を埋め尽くす貴方が。
ここには、いない。
貴方の心に私はおらず、
私の前に貴方はいない。
……もう打ち明けてもいいだろうか。
そう何度も思った。
……でも、嫌われるかもと思うと、言い出せない。
それに、付き合いたいのと言われると、それも違う。
それに、私がどんな人間かは、私が一番よく知っている。
愛し合いたい。それが答えかもしれない。
形だけでなくて、もっと深いところ。心の奥で。
好きなんだ。どうしようもないくらい。胸がいたい。
ナイフで刺して抉り出し、それに頬をすり付け君への愛を謳う。
私の早打ちする鼓動に頬をすり付けたい。
嗚呼、このまま、離れてしまうのかな……。
そんなのいやだ。
確かに、私と君との関係は小さい。
君にとっては数あるうちの1人かもしれないくらい。
…少し、少しだけ共通点があるだけ。
もう、言ってしまっても、いいのかな。
何よりも君が好きだと。会いたいと。話したいと。
好きだ。この世の何よりも。君が好き。