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異世界ライフ  作者: 藤井 月
第1章
6/49

6 子猫と一緒

冒険者になって8日間、毎日ギルドから依頼を受けた。

薬草の採取とリトルラビットの討伐、途中からグレーウルフの討伐に切り替えた。

グレーウルフははぐれ以外は集団の為、多数以外は逃げていたが、5日目にレベル10に上がった。

それとともに魔法が増えた。


レベル5→10 攻撃19→72(59+13) 防御力19→96(59+37) 器用さ31→101 敏捷性47→147(152-5) 魔力70→230

スキル

魔 法  水魔法  レベル1 クリエイトウオーター、アクアショット

          レベル2 アクアカッター、アクアニードル(複数)

     雷魔法  レベル1 サンダーショット、サンダーバインド

          レベル2 ライトニングアタック、サンダーバースト(複数)

     回復魔法 レベル1 ヒール(小)

          レベル2 ライトヒール(複数)、アップヒール(中)、アップヘルス    

基本技能 標準語レベル2→3 鑑定レベル1→2 採取(山、草原、林)レベル1


各魔法のレベルが上がり、複数の相手に出来るようになった。

これで討伐が楽だな。


持ってるお金は金貨40枚、銀貨34枚、銅貨220枚になった、冒険者って魔獣とか討伐するのに危険があるけど儲けは凄いな。


南の泉亭は今日まで無料だけど、別に問題無いから他の宿屋に移る気はない、リサちゃん可愛いし。

ただお風呂がないんだよな、この気候は暖かいから水浴びしてるからいいけど。

冒険に出る時に宿屋の主人であるレンドさんに声をかける。

「レンドさん、冒険に行ってきます、帰ってきたらまたここで泊まっていいですか?」

「もちろんいいに決まってるじゃないか、ただ有料だけどね」

レンドさんは笑いながら答えてくれる。

「じゅあ、行ってきます」


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いつものように薬草を採取し、グレーウルフの討伐にかかろう。

森の入り口に陣取り既に仕留めておいたリトルラビットの血をたらす、木の陰に隠れ聴覚と嗅覚で獲物を探す。

ん、来たな。

複数の足音がきた。

出てきた、全部で3匹だ、素早く《サンダーバースト》

レベルが上がったせいか複数相手に1発で仕留められるようになって良かったよ。

すぐに獲物はカバンの中に入れとこう。

暫く待つが出てこない、場所を変えよう。


1時間ほどで7匹を仕留めた、依頼は5匹だから今日は終了でいいかなぁ。

うん?また来たか。

複数だな、だけど1匹の足音は軽いな、親子かな?

まあいい、これで仕留めて終わろう。

来た、よし素早く・・・

マズい、片方は子猫か。

「ライトニングアタック」

よし、仕留めた。

相手が1匹で良かったよ。

すぐに子猫の方に向かうと少しケガしてる、それに逃げすぎて体力が落ちてんな。

逃げるなよ、治すから。

「アップヒール」

いきなり痛くなくなって驚いてんな、あ、俺が治してくれたのがわかったのか懐いてきた。

「にゃぁ」

おおお、子猫だあ可愛いなあ。

抱っこしても逃げないし。

あ、マズい。

グレーウルフをカバンに入れないと。

そして町に戻ろう。


子猫を抱っこしながら歩いて戻る。

子猫は大人しくしながら、ときおり俺を見ながら鳴いている。

獣人語レベル5でも何を言ってるのかわからないのが悔しい。

俺猫人だからこんなに懐くのか?

一応獣人語で言ってみるか。

「お前この後どうする、家あんのか?」

・・・

「一緒に行くか?」

「にゃ!」

・・・

答えてる?

・・・

よし、飼おう。

元々俺は猫派だ、こんなに懐かれたら飼うしかないだろう。

名前つけないとな、オスかなメスかな見てみよう。

あ、メスだ。

と、確認したら蹴られた。

・・・

怒られたのか?

・・・

まあいい、日本猫じゃないよな、見たことのない種類の猫だ。

外国っぽいな。

名前は・・・

「お前の名前『あやめ』にしていいか?」

「にゃ!」

いいみたいだな。

よし、取り敢えずギルトに行こう。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「こんにちは」

ギルトに入ってカウンターに行く。

今日はアマンダさんが空いてた、ラッキー。

まずは依頼を精算した。

「引き続き同じ依頼でいいですか?」

「ハイ、お願いします」

アマンダさんから依頼カードを預かる。

「それでタロウ君はその抱っこしている子猫をどうしたのかしら?」

「西の森でグレーウルフに襲われてたので保護しました」

アマンダさんは俺とあやめを微妙な顔で見ている。

「それでどうするのかな?」

「飼います!!!」

「飼うのはいいけど、タロウ君家ないでしょう?」

「宿屋じゃダメですか?」

「・・・ダメだと思いますよ」

ダメかー、家どうしよう?

俺が困ってるのを見て、アマンダさんが助け舟を出してくれた。

「一応ギルドで何件かお貸しできる家がありますけどどうします?」

「ぜひお願いします」

「わかりました、じゃあご案内しますね」


「ここがギルトに一番近い貸家です」

俺の希望でギルトに近い順番で案内して貰うことにした。

アマンダさんに最初に教えてくれた貸家はギルドの裏の通りで歩いて5分ほどの家だった。

オレンジ色の屋根で壁は真っ白だ、中は3LDKでキレイになっており、家具とかも置いてあるその上お風呂がある。

もうこの段階で自分的にここを決めてしまっている。

2件目の貸家は、歩いてここより倍以上時間がかかるらしい。

「アマンダさん、ここ1ヶ月いくらですか?」

「ここは1ヶ月金貨1枚だけど契約は3ヵ月毎に支払いになるの」

「ここにします」

「タロウ君、他の貸家見なくていいの?」

「ここは気に入りました、ギルトに近いのもいいし」

「じゃあギルドに戻って契約しましょうか」


すぐにギルドに戻り契約をし、3ヵ月の金貨3枚を支払った。

1人と1匹で生活するには色々と必要な物があるので売ってるお店をアマンダさんに教えてもらった。

その後買取カウンターで買い取ってもらう、ただし今回はリトルラビットの肉は売らないことにした、今晩からは自炊しないとね。


ギルドを出て南の泉亭に向かった。

入ってみると女将さんであるハンナさんとリサちゃんがいた。

「おかえりなさい、タロウさん」

リサちゃん可愛い、じゃなかった、言わないと。

「リサさん、実は子猫を飼うことになったんで、もう宿には住めないだろうって言われて家を借りることになったんだ」

リサさんとハンナさんは俺が抱っこしている子猫を見ている。

「そうだねえ、うちは宿屋だから動物と一緒には住めないね、悪いけど」

ハンナさんはすまなそうに答えた。

「使い魔だったら別だけど」

え、使い魔だったらいいの?

俺が不思議そうにしてるのを気付いたのか教えてくれた。

「使い魔だったら主人と意思疎通が出来るから、宿屋に粗相とかしないからね」

「そうなんですか、教えてくれてありがとうございます」

リサちゃんはまだ悲しそうに俺を見ている。

「今までお世話になりました、家はギルドの裏の通りで6、7分かかるオレンジ色の屋根です。良かったら遊びに来て下さい」

「はい、絶対遊びに行きます!」

やっとリサちゃんが笑ってくれた、良かったら。

ハンナさんも笑ってるけど、レンドさんには怒られそうだな。


家に帰るまでに色々と買わないと、ベッドはあるけどフトンと毛布がない、教えてもらった店に行き買った、一度戻ろうと思ったがもしかしたらカバンに入るかと思ってやってみたら入った。

このカバン、どんだけ入るんだろう。

後は魔道具屋だな、北の通りにあるって言ってたな。

噴水広場を通って北の通りに行ってみると魔道具屋があった。

入ってみると普通の店だった。

「すいません、水をお湯に出来る魔道具って有りますか?」

「ありますよ、ただ魔法を使える人じゃないと使えませんよ」

あ、店のお姉さん30歳ちょい前位の美人さんだ。

「あ、大丈夫です、僕は頼まれて来ただけなんで」

猫人が魔法を使うと話が面倒だから言わない。

「あと料理を使う器具で焼いたり出来るフライパンとは鉄板とか鍋とかあります?」

「ありますけど、全部魔道具ですから高いですよ」

魔道具だもんな、そりゃそうだ。

「ちなみにおいくらですか?」

「温湯器が金貨5枚、フライパン、鉄板、鍋が金貨6枚です」

高い、貸家3ヵ月より高い。

だけど欲しくてたまらないか買う、お金はある。

「全部1つずつ下さい」

聞いてお店のお姉さんが驚いてる。

「わかりました、全部で金貨23枚です」

「はい」

「こちらになります、使う人はやり方わかりますか?」

「あ、聞いてないので一応教えた下さい」

「この魔道具は全部同じ製作者なので、製作者の名前『ラーダ』と書いてある部分に魔力を充填していただければ使用できます」

楽だな、使いやすい。

「ただし魔力を使いすぎると気絶しますので気を付けて下さい。まあ魔法使いはみんな知ってますが」

え、そうなの。

最初の方魔法使っててフラフラしてたのってこれか。

ヤバい、レベルが上がってからはなかったけど気をつけよう。

「すいません、教えていただいてありがとうございます」

店を出て、後は東の通りにある露店をで買い物だ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


家に帰って、買って来た物を整理する。

2階の俺の部屋は8畳ほどの広さでセミダブルベッドが置いてある、そこに買って来たフトンと毛布を置く。

1階のキッチンには4種類の魔道具とスパイス、油、塩、砂糖、ワイン、包丁、お皿、フォーク、スプーン、コップ、野菜、パンを置いて、リビングにあるソファーに座って一休みだ。

ソファーの向かいには低めのテーブルがあるのであーちゃん専用のお皿に水を入れてのせる。

あ、喉が渇いてたのか物凄く飲んでる。

あーちゃんと2人での生活か、今日だけで金貨30枚以上使っちゃったよ、残りが金貨11枚、銀貨22枚、銅貨80枚か、まあ稼ごう。

「あーちゃん、腹減ったか?」

「みゃあ」

そうか、晩飯作るか。

今日は面倒くさいから、リトルラビットを焼いて食おう、スープも欲しいな。

野菜と肉を切って鍋に入れて水と塩、砂糖とワインも入れる、そこで魔力を入れると、おおう鍋が熱くなってきた。

ホントに便利だ。

次に肉だな、肉に塩を振って、あーちゃん用はそれで終わり。

俺の分は濃いめに塩とスパイスを付けて揉む、よしフライパンに魔力を入れて肉を焼く。

これでいいだろう。

あーちゃんは俺が料理をしてるのをジッと見てる、何か用ですか?

料理が出来たのでお皿に盛ってテーブルに置く。

あーちゃんの肉は包丁で小さめに切ったから食べやすいだろう。

「じゃあ、いただきます。あーちゃんは火傷しないように食えよ」

「にゃ」

・・・理解しているよな、こいつ。

うーん、濃い目だよ、この味付けが最高に会うわ。

薄味なんか我慢できないね。

だけど醬油が無いよな、この世界。

味噌も欲しい。

この世界のどこかの国で作ってないかなあ。

「にゃ、にゃ」

ん、なんだ。

食べながらぼうっとしてたら、あーちゃんに呼ばれた。

あれ、もう食い終わったの?

そして足りないからオカワリですか?

「スープでいいか?」

「にゃ」

あ、いいのね。

肉を多めに入れて渡す。

「にゃ」

はいはい、嬉しかったのね。


食事を終わって、今日最高のメインイベント!

お風呂だよ、お風呂。

風呂場に行ってまずはクリエイトウオーターで水を張る20回で丁度いい量だった、そして温湯器に魔力を充填し風呂桶に入れる、5分ほどで丁度いい具合になった。

よし、入るぞー。

うーん、お風呂最高だなあ。

温泉には負けるけどねえ。

「にゃあー」

おい、ジャンプして俺にダイブすんな。

「お前猫なのにお風呂大丈夫かあ?」

「にゃ、にゃ」

あ、いいのね。

だけどダイブはやめろ、抱っこしてやるから。

ふー、ダメだ久しぶりのお風呂で溶けてしまいそうだ。

暫くくつろいでいると、あーちゃんがのぼせそになったかジャンプして頭の上に避難しやがった、爪が痛いっつうの。

よし、出るか。

出てから暫くはふるちんにしておく、じゃないと着た後汗だくになってしまう。

汗が引いてから着ないとね。

あーちゃんをしっかり拭いておかないとびちゃびちゃになっちゃうから、部屋が。

どれ、寝るか。

2階の寝室向かう、しっかりあーちゃんが付いてくる。

まあ、かまわん。

ただし、潰されないように自分で逃げろよ。

おやすみなさい~。

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