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異世界ライフ  作者: 藤井 月
第1章
3/49

3 町を探しに行かないと

異世界に来て5日、まだ人に出会えない。

当然村や街にも見つけられない。

獲物はウサギが15匹、タヌキが3匹、鹿が2匹で合計20匹。

それぞれ2~5割ほど体型が大きい、ウサギなんか角が付いてる。

獲物は食べる分だけ解体した、やったことは初めてだったため、最初のタヌキはダメにしてしまった。

肉に内臓や腸が付いてしまい一応焼いて食べけど臭くて食えない、いきなり吐いてしまっった。

タヌキはやめてウサギにした、なんとか解体して焼いて食べた、こちらはそれほど臭みはないけどただ焼いただけ、塩とかコショウとか調味料が欲しい。

3日目、偶然果樹を見つけてた梨みたい果物だった、すぐに全部取ろうとしたけど木が高すぎた、手が届く2mまで全部取ってすぐにカバンに入れた。

果実は見た目は梨だが食べたらリンゴに近い味だった、甘味はそれ程ない、糖度が少ないんだろう。

酸味はちょうどいいから結構美味い、見つけてよかった。


獣と戦ったせいか結構レベルが上がった。

レベル2→5 攻撃7→19 防御力7→19 器用さ13→31 敏捷性20→47 魔力30→70

スキルはまだ上がらない、魔法は結構使ったけどなあ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


6日目、朝起きてとりあえず顔を洗い果物を2つだけ食べた、結構残っているけど先がわからないから我慢しないと。

さて、出発するか、ずっと歩いてきたけど風景はあまり変わらない、一応山を背中に向けて歩いているから迷わないと信じたい。

しばらく歩いていると左の方から川音が聞こえてきた、そちらに向かうとやっと川を発見、幅2mくらいかな、川の水は透明で底までキレイに見えるこれは飲めそうだ、一口飲んでみた冷たくて美味しい革袋にも入れておこう。

しかし水を取る時に顔が映って気付いた、15歳より幼い感じだ、中身はオッサンなのに。


よし、川に沿って下っていこう、これなら必ず見つけられる!

といいなあーーー。


昼を過ぎてお腹が空いてきた、休憩しながら肉でも食うか、と考えていると騒いでるような音が聞こえてきた。

人か!

急いでそちらの方に走る。

いた!

逃げている女性と追いかけるあれはゴブリンか?

助けないと。

「サンダーショット」

良かった、一発で倒せた。


いきなりゴブリンが倒され、助けてくれた人が獣人だったためか、女性は困惑しているみたいだ。

改めて見ると15、6歳の女の子で赤色の髪と欧米人の顔付きをしている、結構可愛いな。

「大丈夫ですか?ケガはない?」

とりあえず標準語で声をかけてみる。

「はい、ありがとうございます大丈夫です」

お、言葉が通じた、よかったあ。

女の子も言葉が通じて安心したみたいだ。

ちょっと聞いてみるか。

「タロウといいます、実は修行のため出てきたんですが、この地域によくわからないので出来れば宿とか教えて貰えませんか。」

「タロウさんですか、私はリサといいます、よかったらうちの町に来ませんか、助けて頂いたお礼もしないと」

よかった、案内してくれそうだ。

町まではここから5分ほどかかるみたいで、その間色々と教えてもらおう。

「リサさんはこんな危ないところに来たんですか」

「いえ、いつもはここにゴブリンや魔獣は出て来ないんです、だから普通に薬草を取りに来るんです」

そうか、ここは危なくないのか。

「タロウさんは修行に来たと言ってましたが、探索者や冒険者になりに来たんですか?」

探索者や冒険者?

ああ、ネットゲームとかであったな、よし、なれるんであればそうするか。

「はい、冒険者になりたいんです」

「助けて頂いた時に魔法を使ってましたから、すぐになれると思いますよ、普通の人は使えませんから」

そうか、普通は使えないのか、俺は素人童貞だから使えるんだな。

なんだろう、ちょっと悲しい。

異世界に来たんだからまずは脱童貞にするか!

リサちゃん可愛いしなあ。

「タロウさん、どうかしました?」

ヤバい、オッサン化してると嫌われる。

「いや、ちょっと考えてただけです」


あ、川の向こう側に町が見えて来た。

橋を渡り20m程歩いていくと木製の壁と門があり、衛兵らしい人が2人立っている。

「リサちゃん、いつもより帰ってくるの早かったね」

と20歳くらいの衛兵が声をかけてきた。

「ロイドさん、実はいつもの草原でゴブリンに襲われて、このタロウさんに救われたの」

「なに!それでゴブリンはどうした」

と40歳くらいの衛兵。

「クランドさん、ゴブリンはすぐに倒されたから大丈夫です」

「そうか、良かったな。ロイドすぐに隊長に報告しろ」

「了解しました」

とロイドが出ていった。

「それでこの少年がゴブリンを倒したのか?」

「こんにちは、タロウといいます」

「クランドさん、タロウさんが魔法で一発で倒したの」

「獣人が魔法を使うなんて聞いたことないぞ、本当か」

そうか、獣人は普通使えないのか、どうしよう、でもリサちゃん見てるしなあ。

「ええと、一応使えます」

あああ、衛兵がどうしたものかと微妙な顔してる。

「少年は何をしに来たのかな?」

「冒険者になりに来ました」

「冒険者?そんな年でか、普通は15歳くらいなってからだぞ少年」

おい、少年少年って何歳だと思ってんだ、中身は53歳だぞ!

「15歳です、あと名前はタロウです」

「15歳だあ、12歳ぐらいだと思ったよ、少年」

あ、なんか色々とムカつく。

「まあいい、冒険者に登録した後俺に報告してくれ、あと住む場所もな、魔法が使える事は隊長に伝えておく」

うーん、誤魔化せないもんなあー。

「わかりました、報告します」

「じゃあタロウさん、まずは私の家に行きませんか?」

え、リサさん積極すぎじゃないですか?


このサウドラ町とは南部の辺境で、俺が異世界に転生した南端の山や森があった場所だったみたいだ、歩いてきたところには町や村は無いらしい、人口は1万人程でほとんどが人族だが獣人も住んでいる。

俺がリサさんを助けたときに困惑してたのは、獣人だったわけではなく、いきなり魔法を使って倒して驚いたらしい。


「タロウさんここが私の家です、お父さんお母さんただいま」

・・・・・・ここ?

どう見ても宿ですよね。


「いやあ、リサを助けて頂いてありがとうございます」と宿屋の主人。

「本当にありがとうございました」と宿屋の女将。


そういうことですか・・・・


リサさんを助けて頂いたお礼で、10日間無料で泊めていただくことになった。

その上朝と夜の食事付きだ、いやー良かった、お金ないんだもの。


宿の心配がなくなったので、冒険者ギルドに行くことにした、宿屋と同じ通りで出て左に行けば直ぐにわかるらしい。

言われた通り行ってみたら直ぐに分かった。

入ると正面にカウンターがあったので声をかけると、美人の兎耳のおねいさんではなく、マッチョでごっつい左の頬に傷跡がある50歳前後のオッサンでした、チェンジと言ったら多分殺されると思うので言いません。

「どうした坊主、何の用だ?」

おい、サービスなってないぞ!

いや、いいませんよ。

「冒険者ギルドに登録しに来ました」

オッサンは俺の猫耳から足元までジーと見てから。

「15歳になってからまた来な」

なんだろう、今日同じ事を言われてるな。

「15歳です」

「15歳だあ、12歳ぐらいだと思ったよ坊主」

やっぱり同じ事を言われる。

「おう、アマンダいるか?」

「はい、何か用ですか?」

おーーー、20代半ば位のナイスバデイな美人のおねいさんキター!

「この坊主ちょっと鑑定してくれ」

へ?鑑定すると年齢とか見えるの?

「はい、じゃあちょっと待ってください、君ちょっとお姉さんの方見ててね」

あ、そんな見られたら照れちゃう。

おねいさんが俺を鑑定していると、いきなり青ざめる、そしてオッサン以外に聞こえないように報告する。

え、ナニコレ?

オッサンは怖い顔をしながら

「坊主、2階のギルドマスター室に来てくれ」

えーーーーーー俺どうなるのーーーーーー



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