召喚された仲間は
「ぅぅ……もう朝か……」
俺は起きる。
凝った体をポキポキと鳴らして解しながら、霞んだ目をパチパチする。
窓から時計台を見る。
時計台は7。
市場を見てみると、昨日の喧騒とは違い、朝はまた違った賑わいを見せてくれる。
子連れの母が歩いていたり、店の前を箒で掃いていたりしていた。
そんな朝の街を見ながら、俺は昨日の時限爆弾についてを考える。
昨日全て使い切った時限爆弾は、もう復活しないのだろうか。
ナイフは戻したから、10に戻ったけど。
時限爆弾は使ったのだから、もう無いのかな。
俺は確認をする為に、ステータスを開く。
「ステータス・オープン」
時限爆弾を作れる数は、変わらずに0だった。
やはり、作れないのかと俺は落胆する。
「あれ? この24時間ってのはなんだ?」
ステータスには時限爆弾:10/0(24時間)と書いてある。
もしかすると、再度作れるようになるまでのタイムリミットかもしれない。
「なるほど……そういう事か」
ニヤリと笑う。
つまりは24時間経てば、もう1度時限爆弾が使えると言う事。
「まぁ、使うタイミングが今後あるかはわからんが……っと防具や兵器も念のため見ておくか……」
ステータスを操作して、防具を開いた。
が、やはり???で何も作れそうにない。
次に兵器を開く。
こっちも全滅だった。
「くそぉ〜……レベル上げないとやっぱ無理かぁ」
再び落胆する。
俺はチラリとステータスを見た。
武器、防具、兵器の順に並び、最後に兵士の欄がある事に気がつく。
俺は期待をせずに兵士を押す。
すると、1つだけ表示されていた。
「民、兵?」
俺は小さな声で言った。
そこには民兵:1/1と書いており、1体だけ作れる――いや、この場合は召喚できるようである。
民兵って確か本職の軍人ではなく、民間人を軍人組織とした兵隊の事だっけ?
俺は召喚してみることにした。
民兵を押して、召喚を行う。
「おぉ……」
兵士の召喚は時間がいらないようだ。
俺の目の前の床に魔法陣が現れたかと思ったら、そこからニョキっと人間が出てきた。
「…………」
俺はそれを見る。
服は着ていない。全裸だ。
下に棒はついていない。女性だ。
胸が大きい、それに超美人。
俺と同じ黒髪で、日本人にも見える。
女性は少し「うぅ」と唸ると、起きた。
「あ、大丈夫か? ――って大丈夫はおかしいよな……そのなんだ、立てるか?」
俺は女性に制服を渡す。
女性はどうやら人格があるようで、自分が裸だと気づき恥ずかしそうに制服を着た。
(困ったな……服を買わないとだな)
民兵召喚で女性が出てくるとは……運が悪いようないいような……微妙である。
まぁ、美人だからいいけどさ。
「あ、あの……」
「ん? どうかしたのか?」
女性が話しかけてくるので、考えるのを止め俺は女性を見る。
やはり、その大きなメロンに目が行ってしまうのは、男の悲しい性だろう。
女性は俺が胸にばっかり目が行ってるのに気がついたのか、恥ずかしそうに顔を赤らめて、制服で胸を隠した。
「その、すまん……」
「いえ……」
うぅん……気まずいな。
その後俺達は一言も喋る事なく、俺が服を買いに行く事になり、女性は部屋に待機する事になった。
お金は大丈夫なのか? と聞かれれば俺はこう言うな「当たり前だろ?」っと。
俺には考えがある。
頭無しで行動している阿呆ではない。
「あ、少し出るんだけど、いいかな?」
1階に下りた俺は、昨日の少女に声をかけた。
忙しなく動いている少女は俺を見ずに「いいですよぉー!」と言った。
それほどに忙しいのだろうな。
「まずは土を探そう」
俺は宿から出て、裏道に入っていく。
街の地図なんてないし、どこに何があるのかも知らない。
だが、土さえあればどこでもいいのだ。
俺は人気のない場所につくと、土を掘り始める。
手で掘ると土は、爪の間に入ってスゲェストレスだが、召喚してしまった女性の為だと思えば何ともない。
「ま、これくらいでいいか」
小さな山ができるほど土を集めると、俺は持ってきた大銀貨を取り出す。
本当は金貨が良かったのだが……使ってしまったので仕方が無い。
「えーっと……このくらいの大きさで、こんな形で……と」
大銀貨に土を重ねるように固めると、段々土の塊が大銀貨に変わっていく。
ノーモーションで変わったそれを手に取って、質感を感じてみる。
「うん。大銀貨となんら変わらない」
ふふふ……これ多分犯罪だけど、別にいいよね。
俺は勇者様だし、死んでる身だけどね。
俺はその後も、沢山大銀貨を製造していった。




