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ガチャガチャ

「それにしても、お姫様綺麗だったなぁ……」


 陽は目をキラキラさせながら言った。

 多分、姫様に憧れているのだろう。

 陽は昔から可愛いものが好きで、お伽噺だとかファンシーなものが大好きなのだ。


 姫様の事は好きになれないが、陽の意見を否定して、陽と仲が悪くなるのは俺も避けたい。

 だから、乗ってやる事にした。


「あぁ、そうだな」


「や、やっぱりリキ君も姫様のような人が好きなのかな!?」


「えっ、いや別にそんな事はないけど……」


「そ、そう…………良かった……」


 ん? 何か最後に言ったような。


 陽は何やら胸に手を当てて、ふぅと息を吐いている。

 俺は今日の陽には違和感を感じた。

 まるで小学生最後の年の、屋上に俺を呼び寄せた時のようだ。

 あと時は結局、俺になんか言いたそうにしていたが、最後までなんも言わずに帰ることになった。


 あの時の事をたまに「なんて言いたかったんだ?」と、聞いてみたりしているが、未だに顔を赤くし誤魔化され続けていたりする。


「あ、あのさ、そろそろ私友達の所に戻るね!」


「おぉ、そうか。じゃあな」


「うん、またね!」


「またな」


 俺は帰っていく陽を見送る。

 陽は手を振ると、颯爽に走っていった。


(そういや俺って弱いのか……?)


 もしかしたら、弱いのかもしれない。

 いや、弱い方・・・と言った方が適切か。


「いや、俺と同じくらいの奴もいるはずだ」


 あくまでも、陽の友達と白王子君が強いだけだよな?

 彼奴マジ主人公。

 いつも3人の美少女に囲まれてるし、裕福な家庭だし。

 頭も運動もできる。

 白王子君は完璧人間だ。


(ま、俺には関係ないけど)


 俺はここを出るんだから、クラスメイトの事なんかは忘れよう。

 俺はそうする事にする。


「あ、アレを忘れてたな」


 アレ、とは魔法の事だ。

 良くあるファイヤーボールだとか、そんなものもいいが、やっぱり自分だけの魔法もいいよな。

 多分俺の魔法――ガチャもその類だろうと思う。


「ステータス・オープン」



名前:猪岐いのまた理希人りきと

年齢:16

性別:男

レベル:1

体力:560/560

魔力:800/800

筋力:620

魔法:ガチャ《我は賭けをする》

ユニークスキル1:創造

         武器

         防具

         兵器

         兵士



(今思うと詠唱ダサいよなぁ……もっと賭け事っぽくしてほしいものだな)


 悪態を吐きながら、俺は詠唱をした。


「《我は賭けをする》」


 すると、俺の前にガチャガチャ・・・・・・が光とともに出現した。

 

ガチャガチャの周りを一周して、観察する。 

 何の変哲も無いガチャガチャ。

 中の商品は見えないようにする為か、黒くて中が見えない。

 コインで回すのではなく、タダで回せるようだ。

 

 取ってを掴んで、回す。

 ガガガッ! と音を出しながら回ると、1つ箱が出てくる。

 中から箱を取り出すと、ガチャガチャは光の粒になって消えた。


(何が入ってるだろ?)


 詳細にはアイテムと書いてあった。

 俺はドキドキしながら箱を両手で持ち、力を入れて捻る。


 パカッと開いた箱の中身を見てみると、何やら綺麗に折り畳まれている小さな紙が入っていた。

 手に取り、紙を広げて見る。

 そこには時限爆弾のレシピと書かれており――俺は首を傾げていると紙がガチャガチャの時のように光の粒となり、俺の胸の辺りに入っていった。


「うわぁ! な、なんだ!?」


 制服を脱いで、胸を見てみるが何の以上も無い。

 

(どうなってるんだ? あ、もしかして!)


 俺はもしやと思い、ステータスを開く。


「ステータス・オープン」


 そして兵器を押す。

 やはり???で埋め尽くされているが、爆弾の欄が表示されている。

 爆弾の欄を押してみる、すると時限爆弾・・・・があった。


「なるほど……レシピは創造のだったのか!」


 来た爆弾無双。

 俺の時代が早速到来である。



時限爆弾:10/10(60秒)



「1分で作れるのか。早い方なのか? ――よし、作ってみるか!」


 時限爆弾を作ってみることにした。

 作るといっても、押すだけだけどな。

 60秒経つと、机の上に時限爆弾――パイプ爆弾――が1つできた。

 時限爆弾にはタイマーがついており、時間を増やしたり減らしたりできるようになっていて、最大で60分にできるようだ。


 初めて生で見る本物の爆弾。

 ワクワクするが、少し怖い気持ちもあったりする。


「爆発しないよな?」


 時限爆弾を触ってみたり、臭ってみたり。

 持ち上げてみたりした。


「うーん……結構重いな」


 時限爆弾を弄っていると、俺は閃いた。


 これを使って脱走できないだろうか?

 色んな所に設置し、一気に爆破。

 そうして爆発した場所に城中の兵士が集まった瞬間に、警備が手薄となった門を堂々と潜って抜け出す。


「完璧だ! ――いや、でも門は夜8時になったら閉まるとクールさんが言ってたっけ」


 つまり、夜ご飯を食べてからすぐに設置して、爆破しなきゃいけない。

 今からでも設置してもいいと思うが、もしもクラスメイトに見つかったりしたら困る。

 クラスメイトだって、爆弾がどんなものかを知ってるはずだし。


「んー……」


 確かご飯が7時からで、勇者歓迎会を兼ねているらしく、盛大に行われるだとか――クールさんが言っていた――、だから食べれるだけ食べて、8前までに爆弾を全てタイマーをセットし、設置する……と。

 

(かなりハードだな!)


 難しくはなけれど、食べた後にそんな大仕事は辛いかも。

 あ、食べなきゃいいのか。

 

「うん、今は寝よう」


 ふと、椅子から立ち上がってベッドに向かいながら窓の外を見る。

 外は高い壁でほとんど見えないが、太陽は見える。

 

(まだ昼くらいか)

 

 ベッドで横になり、目を瞑って考え出す。


 19:00にご飯を食べる。

 19:30までに食べ終え、時限爆弾を20分後に爆発するように設定して、設置を開始。

 19:50に門付近で待機。

 20:00街を走り回る。


 こんな所だろう。


「ほわぁ〜……眠い……」


 意識が朦朧とする。

 瞼が重い――……

 



 


 






 


 

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