その3 探偵部部室にて
あまりにも短すぎて、内容がなさすぎるので読まなくてもきっと大丈夫
ここはどこにでもある普通の教室。入口が二箇所あって、窓があって、前と後ろに黒板がある普通の教室だった。違うところといえば、生徒が使う机と椅子は全て端に寄せられているところだろうか。
全てと言ったけど、正確には今少女が座っている椅子と机、それから僕が座っている椅子と机を除いた残りだ。椅子と机の組み合わせなら席と呼ぶほうが相応しいかもしれない。
「飲み物はお茶でよかったですか」
「あ、大丈夫です」
目の前の机にお茶が置かれる。女性が用意してくれたものだが、市販されているペットボトルのお茶を紙コップに注いだだけのものだった。
こういう時はしっかりとしたお茶が出されるようなイメージを勝手にしていたので少し驚いた。
「メイ様はオレンジジュースでよろしかったですか」
「ああ、それでいいぞ」
少女の目の前にある机にも紙コップが置かれる。置かれるやいなや少女はその中身を一気飲みした。
「ふぅ……。喉が渇いていて仕方なかったのだ」
とても満足した表情をしていた。
「さて、三度目になるが、ようこそ可ヶ丘高校探偵部へ。ここがあんたが探していた場所だ」
先ほど女性が言っていた台詞を少女も言う。
ここが僕が探していた場所、つまり【幽霊探偵事務所】ということだろうか。いや、多分そうなのだろうけど一応確認してみる。
「あの、ここが【幽霊探偵事務所】ですか?」
「いや、違う」
即効否定されてしまった。
「あの、でも、ここが僕の探していた場所って……」
「ああ、そうだ。ここがお前の探していた場所だ」
「じゃあやっぱり」
「それは違う」
やっぱり否定される。
一体どう言うことなのだろう。もしかすると、僕とこの人たちとの間で大きな誤解が生じているのだろうか。それにしては意味深なことばかり言っていたけど……
「間違っていませんよ。ここがその【幽霊探偵事務所】ですよ」
少女におかわりのオレンジジュースを注いでいた女性がそういった。
「だから違うって言ってるだろ!」
「仕方ないでしょう。ここがそう呼ばれているのは事実なんですから」
「私はその呼び方を許可した覚えはないぞ!」
「メイ様が許可するとか、そういう話ではないんですよ」
いろいろ考える割には冴えてないと言われている僕でも流石に、やっと状況が読み込めてきた。
「ここは探偵部だ! 誰がなんと言おうと探偵部なんだぁ!」
この少女は幽霊探偵事務所と呼ばれているのが気に入らないらしい。だから先程から何度も『探偵部』と繰り返しているのだと勝手に解釈する。
というかこの流れはまた話が進まなくなる流れだ。
「で、あの、ここは探偵部……どんな事件も解決してくれると聞いたんですが……」
これ以上の無駄な流れは流石にまずいので、無理矢理ではあるが本題に持っていく
「あ、ああ。そうだ、ここは探偵部だ。どんな事件も解決してやる探偵部だ!」
少女は偉そうに言う。
「なら……依頼をしたい。どうしても解決して欲しい『事件』があるんだ」
おふざけなしで、もう流されないように真剣に言った
「ほぉう。ここに来る『事件』はいろいろあるけど……どうやら大きそうな『事件』だな」
さっきまでの空気は、雰囲気は何処へやら。
一変して真面目な空気が流れる
「ふざけて悪かったな。その『事件』は引き受けよう。だから話を聞かせてもらおうか」
よくわからないけど、どこかからニヤリ、という効果音が聞こえた気がした。
毎週【火曜・木曜・土曜・日曜】に最新話を投稿できるできるように、あらかじめ数話分書き溜めがあります。
この第1章第3話を投稿した時点で、第2章第1話までは書き終わっているのですが……
うん、短い。この第3話が一番短いですね。そして内容がない
第1章はどの話も短くて内容が薄い(1章=通常の1話分のため)のですが、第1章を全話書き終わってから見てみるとずば抜けてひどいです
いや、他の話が濃くていいかと聞かれれば、やっぱりヒドイはひどいんですけどね
もう第1章の内容を大幅に変更することはできませんが、せめて第2章のこれから書く予定の話はまともなものにできるといいな(願望)