二人の決闘。
優衣パパ(南)と玲パパ(零)のコントです(笑)
「なぁ、零さんや」
「何ですか、南さん」
ここは女子の集まる原宿。そこの一角にそびえたつオープンテラスに居る二人の男性は…玲パパの零と優衣パパの南。二人は対照的なイケメンで、女子たちがちらちらとこっちを見て騒いでる。
イケメン以前に…二人がジャリジャリかき混ぜてるのは紅茶の角砂糖。二人は、甘党で苦いのが大嫌い。
零は、黒いスーツを身にまとう可愛い系だけれども清潔感は忘れない少し長いストレートな髪をたなびかせ、小柄だけれども長身で、シュッとしたスタイルの良く見えるデザインがよく似合う。
南は、少しワイルド系で、髭を綺麗に生やし、カーキの流行りアイテムをジャケットとして羽織り、その短い髪をワックスでパーマみたいに扱ってくせ毛を生かしている。ズボンはデニムのスキニ―。銀色の光沢のスニーカーが彼をセンス良く見せていた。
「もらったあああ!!」
「渡しますか!!」
フォークでカシャンカシャンと最後の一口を取り合う。フルーツ激盛り甘いパンケーキを分け合ってたカップル顔負け(ある意味)の二人は、激戦を広げていた。
「何で、零さんは玲と優衣が上手く行かないと思うんですか~!!」
「だって、優衣さんは、心に傷を負ってる。その傷をっ!!!」
カシャンカシャン。ぱーん!!!
何と、零が南のフォークをはじき飛ばした。
「玲が癒せると思わないっ!!!」
バッと最後の一口を刺したフォークを食べようとしたその瞬間。
「あれ、おじさま??」
「え、何ですか??」
振り向いた瞬間、フォークから引き抜かれたパンケーキを手づかみで南は食べた。
「あああああ!!!」
「誰ですか??」
もしゃもしゃと勝利のパンケーキを平らげた南は平然と聞く。
ダイアナの新作、4℃のネックレス、ケイトスペードのバッグ。
さらさらなショートヘア。綺麗な顔立ち。化粧された目元。
それは確かに…
「華岬花音と言います。」
バッグデータとらないうちに消えて慌てました。




