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YUI~優衣~  作者: 丹
新たな出会い
27/51

あの行動に至った理由。

玲君から見た優衣でした。

同じ校内に君が居るなんて嘘みたいだ。


「玲?」

「あ…」


付き合って2年以上の彼女。初めてだった、こんなに心の広い女性。彼女は、しっかり者で俺なんて選んでくれたのが嘘みたいに優しい、きちんとしていて母性が強いタイプ。困った人を見ると放って置けないのが君らしい。


優衣の顔が脳裏にちらついて、でも、彼女を見る度今まで抱かなかった「安らぎ」の感情が生まれてた。彼女は何もかもお見通し。


優衣が転校してきたとき、彼女は自分から別れを切り出してきた。


「多分、玲はね、きっと、優衣さんが今でも―…」

「そんなことない!」


好きなのはお前だけだよと、言いたかった。


でも、彼女はクスッと笑うと、「嘘でしょ」と困った笑顔を浮かべた。


泣くかと思ったけれど、彼女は笑顔で何事も無かったかのように笑う。本当に手放してもいいの?そう問いかけると、俺の唇を撫でた。


「あれ?玲?」


ビクッと反応してしまう。俺と彼女は付き合ってるんだから、キスなんて当たり前だろう。でも、優衣の声を聞いた途端、俺はガシッと肩を掴んで、「優衣、俺ね、この子と付き合ってる」困惑してる優衣に、何を言ってるんだろう、何て応えて欲しいんだろう。


「そっか、良かったね、玲!!」


とても嬉しそうな顔で、とびきりの笑顔で俺にそう言うと、


「叶、待って-!!」と追いかけていく優衣の仕打ち。


何だよ…それ。期待してた、少しだけ。嫌だ!と言って欲しい、彼女に…振り向いて欲しい。


「ごめん、俺…もう付き合えない」

「うん」

「俺、ずっと…お前の事好きだったよ。」

「でも、優衣さんが一番なんでしょう?」


何故か涙が零れた。泣いたのは母の葬儀のみ。今までどんなに辛い場面にあっても泣いたのは、それだけだったし、これ以上に胸が苦しめることが世の中にはあるんだろうか?弱小者の戯れだったのかな?


きっと、


世の中に沢山女の子が居たとして、優衣と結ばれるのは、どれだけ低い確率なんだろう。彼女だってとっても綺麗だ。優衣よりもきっと。


でも、俺が一番可愛いと思うのも、守りたいと思うのも、優衣ただ1人なんだ。


抱きたい、キスしたい、愛の言葉を囁きたい。


彼女は優しくハンカチを渡すと、「今までありがとうね」と手を振りながら、泣きそうな顔を堪えたような笑顔で、優しい言葉を残して去って行った。


何でこんなに好きなんだろう。


君なしの人生なんて考えられないんだ。


好きだよ、君が。思いを伝えよう。


そう決心した、しかし彼女はまた俺の前から居なくなった。


あっという間に居なくなった彼女。試験で1位の名前を見た時、デートの約束をしていたらしいと噂を聞いた。その数日後、優衣は転校し、蜜柑と叶が正式に婚約したと言う朗報も流れた。


彼女に何が?と思ったが、連絡先を頼りにお屋敷に尋ねると。


「ああ、優衣お嬢様なら―…」


彼女は寮に入り、男性禁制のカトリックな学校に入ってしまったらしく、女子校の前で立つと、シスターにほうきでボコボコにされたり、先生も1人も男が居なかったらしい。


合コンがある度、行っても彼女は隅の方で大人しく麦茶をゆっくり飲んでいて、お酒を呑むこともしない、几帳面な小綺麗な人と言う印象を持つぐらいで、声を掛けようと試みたこともあったが、優衣は誰の誘いも受けなかった。


いつしか、彼女に手を出そうものなら、財閥の消しカスになると言う噂まで流れ、さり気なく声を掛けても、「優衣、カトリックだから」と食事に誘っても、映画でもその流れで通してしまう優衣は以外と策士。本当にカトリックだったら、メニューにお肉のパスタなんて頼まない。


優衣は美味しそうでもなく、パスタを食べ、その仕草がお嬢様で、結構綺麗にきちんとフォークを使い、くるくる巻いて食べるものだから、その仕草が好きだと言う男性も多かったと思う。


何を頼んでもやっぱり物凄い綺麗にお上品に口に運ぶ。


そんな雰囲気を醸し出してると、段々言い寄る男も、自分に自信のないタイプは去って行った。


残りはいつもと違うタイプに手を出したい征服欲が強いタイプ。優衣は適当にあしらい、相手にしないし、さり気なく上手い具合に逃げるものだから、余計に寄って来る男達にあからさまに優衣は嫌そうな顔をした。


そんな調子で、優衣は上手いこと男達から逃げてたんだと思う。それに、叶に振られたから次にすぐ行けるような性格でもないのはよく知ってる。そこが愛おしく、真面目で頭がいい几帳面な所も好きだった。


しかし、


どう声を掛けたらいいのか、今までどういう風に掛ければ良かったのか、全く分からなくなり、適当に女の子達をつまみ食いしてしまうヤケも起こしたが、蜜柑と叶の結婚式で会える機会を逃したら、後悔するとあの行動に至ったわけである。


自分でも本当何であんなしたんだろう、と結局落ち込んだ、ダメだな、俺。


とりあえず、過去話はこの辺にしておいて、


「優衣、待ってろよ」俺はある場所へと向かう。

玲君、以外と押しが弱いのやら強いのやら。苦労しますね(TT)

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