優衣の有言実行。
優衣、パパが何と言おうと玲と付き合いたいよ。心の奥で住み始めている貴方だから。
パパは顔面蒼白。
今にもショックで倒れそうな顔してる。
そりゃ、予想の範疇でしたとも。娘が男性の部屋に初☆お泊まりで、何もないという方がおかしいだろうし。
☆を付けてしまう辺り、私も冷静なのかも。
「だだっだだっ、誰なんだ??」
「…玲だよ?ホラ、庭師の男の子」
「2代目の彼奴か…!!俺の可愛い、可愛い優衣を…優衣をぉおおう!」
パパはしくしく泣きながら、声を掛けようとすると…がしっと肩を掴んで、
「そいつが悪いんだな!今すぐ庭師は解雇だ!!」
いつの間にかバッグの中の携帯を奪われた。新しく「玲」と記述してある電話番号を見つけると掛けようとするので、
「辞めて!!!私は玲が悪いなんて思ってない!!」
そう、私から誘ったし、玲は私の事が好きだときちんと距離を置こうとした。玲は悪くない!寧ろ玲が悪いと思ってないのに、ヒッソリ心の奥で住み続ける叶も居て。
「彼の事は本当に好きなのか?叶君に振り向いて貰えないからヤケになったんじゃないのか??」
―ドキッ。
それはある…叶には蜜柑が居て。蜜柑には叶が居て…二人の入る事の出来ない強固な絆に…胸をいつも痛めていた。
でも。
「私は、これからは、玲のことを一番に考えたいと思ってる。玲は、どんな人かは分からない。でもね、パパに認めて貰うように頑張る…!から、パパのいいなりになんかならない!!」
宣言する。叶の事は忘れる。新しい恋を歩む。それが私なりのやり方で、好きだと言ってくれた玲への恩返しなの。
「邪魔するなら、パパだって許さないから!!」
「勝手にしろ!!」
キッと睨んで、私は2階の自分の部屋に向かうと、旅行用のカバンに自分の生活品や洋服、派遣をしていた時のお給料を全部詰め込んだ。パパはそんな様子をおたおたしながら、観ていたが、やがて、諦めに変わる。
荷物を詰め終えた所で、パパに挨拶なしで出て行くのは初めて。
玄関のドアをバタンと閉めて出て行く。
もうここには帰らない!!
一人残されたパパが一言呟いた。
「無理だよ、優衣、優衣は絶対に…帰って来るから」
優衣、家出編です。お嬢様がどこまでやれるやら…(^^;)




