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YUI~優衣~  作者: 丹
新たな出会い
23/51

パパへ、初めて嘘を付く。

話せば長くなるけども、言ってしまうのは一瞬。信頼関係を築くのに嘘って必要ですか?

「優衣、説明しなさい」


白い庭の広い家で、何やら優衣へのお説教が始まりそうな予感。

私はそんな馬鹿じゃないけども…ただパパは私を心配してくれているんだと思うから、正直に話そうか余計悩んでしまう。


「叶君の所なのか?」


ピクッ。違うと言いたかったけども、結婚式にも出たことだし、アリバイ工作ぐらいは、誰かしてくれたかもしれない…!と思い、蜜柑が助けてくれてたり何て少し期待してしまう。


「誰の所に掛けても出て来ないし、どれだけ心配したと思ってる!」


ああ、叶達…と察する私。優衣のパパが手強いことを考えて電源切ったなと、心の奥で「ちぇっ」と吐き捨てる私。恐らくランダムで鳴らして1人1人辿ったなと舌打ちする。


「…ごめんなさい」


そう素直に謝ることにした。しかし、叶にはかなり信頼を寄せてたパパだから、叶に振られた時は叶を怒鳴りかねない勢いだった。泣きながら、止めましたとも。今思うと、本当叶が好きだったんだなと思う。


だけど、今、私の心には別の人が住み始めてしまっている。


「優衣、他に気になるひとが出来たの。その人の所に泊まってきた」


何て、言える訳がないっ!!普通、親にははぐらかすか、もう結婚前提なら親も許すけど、パパは叶贔屓で叶関連のことを許しても、他の男の子が寄ろう物なら、威嚇する猫の親のようにすごい剣幕だから。


「えーと」

「何だ?」

「えとね…」


ああ、言い訳が思いつかない。


「蜜柑が泊めてくれたの。」


ああ、下手な嘘を付いてしまった。

やばい、どうしよう。などと考えるとぱぁあとパパの表情が明るくなった。


「実は、蜜柑さんの親御さんが、是非って言うから、そのままお酒勧められるままで酔っちゃって…蜜柑と叶とは別のホテルの部屋が空いてたからそこに…」

「そうかぁ~」

「叶と蜜柑、新婚だから、色々説明できなくてごめんなさい」


ちらりと伺う顔色。多分、このまま、玲ときちんと付き合うまでこの嘘を付けばいい。とずるい優衣も居て、でも、でも…



パパは怖い。でも、でも…ふっと浮かぶのは彼の顔。彼はどんな人かまだよく分からないけども、優衣が「選んだ相手」。心の奥からの信用は出来ない。けども、パパに事実を打ち明けてパパが怒ったとしても、それはパパを逆に信用してないことになる。この場合、私が玲の身を案じれば案じるほど、後でばれたとき、玲が大変な事になる。


きゅうっと胸が苦しくなる。


一生?嘘付くの?


―それは厭。


膝の上に乗せていた拳をきゅうっと強く握った。


「パパ、ごめんね、優衣、今嘘を付いた。



優衣、男の人の家に泊まったの」

「な、何だとぉおおおおおー!?」


木霊がするぐらいの朝からのパパの雄叫び。優衣、どうなるの!?

優衣、正直に言いましたね。玲君がどうなるかは今後見所です。どうなるかと言うよりどうするか書くのが楽しみです。

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