生活に困った2人
――ブランド物を持ち歩くお水なんて安い女だ。
そんなイメージは田舎では通用しない。
スウェットにルイ・ヴィトン、偽物か本物かなんて気にしてない。
これがこの街のあり方だ。
『生活に困った2人』
12月頭のある日、帰りの支度をしていた。
月1~2回ある会議のため宅を囲む。
目の前に並ぶカバンはルイ・ヴィトンにグッチ
海外の高級ブランドが並ぶ。
全て貢ぎ物らしい。
この店の女の子たちは客にブランド品を
貢がせるのがトレンドらしい。
私はカバンをよく破壊するため、安めの海外ブランド
コーチのカバンを使っていた。
初めて買ったブランド品だが、そこまでブランド品に
興味がなかった。
その中で唯一ブランド品のバッグじゃなかったのが
アキちゃんだった。
妊婦で家も壁が薄いことで有名な家具付きのアパート。
そこで一人暮らしをしている。
生活に困っていることは明らかだった。
それでもキャバ嬢というものは下の人間をバカに
するようにできてるらしくすぐにアキちゃんの
悪口が始まっていた。
アキちゃんと私はこの店では貧乏で
ダサイ扱いなのだ。
個別に面談しているためアキちゃんには
聞こえていないようだった。
会議の日は、送迎に揺られて帰ることになっていた。
店の女の子全員を乗せた車は私の家の前に止まった。
地方ではそこそこのマンション。
もちろん実家だったが、全員が唖然としていた。
全員が私を貧乏人だと思っていたのだろう。
マミさんが私の家をマジマジみていたことだけは
記憶に残っている。
次の日から、店の子の対応が変わった。
私のmixiやfacebookが知りたいと言い出した。
金持ちの家の子は金持ちのボンボンとつながってる
と思っているようだった。
田舎のキャバ嬢は単純だ。
純粋というべきかもしれない。
私はしばらくの間、クラブみらいに
平和に勤められることになる。




