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ミドリちゃん


――昼見る街と夜見る街がこんなにも違うなんて想像もしなかった。

私はこの街でしばらく心を消すことにした。

私が欲しいものはお金なのだから。




『ミドリちゃん』




初めて夜の街に出たのが23歳だなんて我ながら小心者だと思う。

私は男と付き合うことさえもめんどくさいと考えるダメな女だ。

親から可愛い名前を貰えたこと以外普通以下の容姿の女。

彼氏がいてもキャバ嬢みたいに男が面倒みてくれるような容姿

なんてなかった。

夜遊びなんてするぐらいなら家に籠っていたいそんな性格。




だからこの街でも静かに人気キャバ嬢のヘルプでもしようと思い立ってここにいるのだ。

容姿がすぐれないとソコソコの容姿の女には優しくしてもらえる。

私はそのことを痛いほど知っていた。




見慣れていたはずの街は夜の街ヘと変貌し、私を手招きしていた。




私が働くことになった店は『クラブみらい』

この街でも底辺なイメージのクラブだった。

私は下調べをして、わざとこの店を選んだのだった。


インターネットとはなんでも教えてくれる便利な機械だ。

夜の店の掲示板にはいろんな噂が渦巻いている。

有名店はもちろん忙しいらしく掲示板も盛り上がり、

人気のない店はもちろん盛り上がらないのだ。




当たり前のことだが、会社の接待に使われる様な表路地にある店も

私は避けた、忙しいのは死んでも嫌だったから。




クラブみらいは数名のキャバ嬢が在籍している小さなクラブ。

みらいのサイトを見るとお金のかかっていない

キャストの写真にやる気のないキャスト紹介

全てがしょぼく見えた。




初めて生であった時は本当にキャバクラ嬢かと頭を悩ませた。

場末のキャバクラとは年増のたまり場になっていることが

よくあるとどこかで読んだ。

もちろん若い子もおり、私はそのちょうど中間の歳であった。

やる気のない私はもちろん自分の源氏名など決めているはずもなく

年長キャバ嬢のミミさんに『ミドリ』という名前を貰った。




今日から私はこの人たちにおべっかを使って金を稼ぐ仕事をするのだ。

しばらく愛想をよく『ミドリちゃん』を演じて……。

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