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悩む白水の乱

更新です!

前回の補足話です

※視点変更時をわかりやすく編集する可能性あり

あれから優美が僕を避けるようになった

あれ、というのは僕が先輩たちにさらわれたあの騒動のこと

結局僕が気絶してるうちにすべて轟が解決してくれたんだけど

…そう、轟も何かおかしいんだ

なんていうか、いつもの調子がでてないような感じがする

なんで優美が僕を避けるのかはわからないけど、轟のは心当たりがある

というか僕が原因だろう

だってこの前の騒動で僕は気絶しちゃって気がついたのが自分の部屋だったからね?

手を離さないなんて約束したのに

しかも彼女に守られちゃって

完璧ダメ彼氏だよ

轟が呆れて離れてしまうのも仕方ない…かな




あの後白水さんを見ることはなかった

でもあの時助けてくれたのは白水さんだ

そもそも私を部屋から出してくれたのが白水さんだった

『今は早く柳くんを助けてください…今度またちゃんと話しますから』

なんで彼女は私を助けたのか

あの言葉から、柳くんを助けるためと解釈できる

けど白水さんはそもそも白百合先輩たちと一緒に柳くんをさらった

つまり今回の首謀者の一人

なのに私に柳くんを助けろと言うのはおかしい気が

…わからない

とにかく白水さんと話がしたかった



学校が終わって放課後

白水さんと話すために柳くんとは別々に帰ることにした

これは私たちの問題だから



「白水さん、待ってください!」

先を歩いていた白水さんに追いついた

「あ…鷺ノ宮さん」

「この前のこと話してもらいますよ」

「…はい」



近くの河川敷まで行って話し合い始めた

「私は柳くんのことが大好きです…だから鷺ノ宮さんと付き合ってても諦められない…」

「…それは知ってます」

以前

白水さんが柳くんに告白をしたことがあった

けれど柳くんは私を選んでくれて

それでも諦めないと言う彼女に私は『奪って見てください』と言った

「だから今回の白百合先輩の作戦に加わったんです。…柳くんと鷺ノ宮さんを離す作戦に」

やはり首謀者は白百合先輩だった

「けど…柳くんの表情を見ていてわかったんです。…ううん、わかってたけどわからないようにしてたんです」

白水さんは今にも泣き出しそうな、辛くて悲しい顔をしていた

「柳くんの気持ちは鷺ノ宮さんにしか向いてないんです。…私たちが入り込む過きなんか無いくらいに」

「白水さん…」

私には何も言えないことだった

だってそれは私にとっては嬉しいことだから

けどそれが白水さんを苦しめている

「…それに、柳くんが一緒にいて1番幸せなのは鷺ノ宮さんです。私は柳くんが幸せでいてくれるのが1番嬉しいことですから…」

白水さんは私の目をじっと見て言った

「柳くんのことをお願いします」

「…」

「お願いしますって、私が言うのも変ですね…2人は付き合っているのに」

「…」

それでいいのだろうか

柳くんの幸せを願うのは私も同じ

けれど…それで諦めるなんて


「嘘をつかないでください」


「え」

「嘘をつかないでくださいと言ったんです」

白水さんの気持ちを教えてもらったんだから

次は私の番

「嘘じゃないです。私は」

「柳くんが私とあんなことやこんなことしたら白水さんは嬉しいんですか?」

「…柳くんが嬉しいならわたしも嬉しいです」

「じゃあ柳くんがあなたを嫌ってもいいんですか?」

「…!」

「柳くんが幸せなら…って、ただの言い訳ですよね。そうじゃなかったらそんな辛い顔してないはずですし」

「…言い訳じゃないです」

「今になって自信がなくなりましたか?それとも柳くんに興味がなくなったとか?」

「…」

「…はぁ」

何を言ってもダメみたいだ

…けど言いたいことは全て言う

自分の気持ちを押し込めるなんて辛いだけだから


「白水優美!!」

できるだけ大声で呼びかける

「私に宣戦布告した時の勢いはどうしたんですか!!」

あのときの、出来事が思い浮かぶ

「あなたが柳くんを奪って幸せにするんじゃないんですか!!」

白水さんと交わしたことを





「私は…」

鷺ノ宮さんの言葉を聞いて涙がこぼれる

けど、それでも

「私が…柳くんを好きでいると、迷惑、かけちゃうから」

柳くんは優しいから何も言わないけど、本当はすごく迷惑なはず

「少しでも、柳くんに迷惑をかけたくないんです…」

それが諦めると言った理由


「そんなことですか」


鷺ノ宮さんは驚きすらしてなかった

「そんなちっぽけなことで諦めるなんて…白水さんの柳くんに対する気持ちはそんなものなんですね」

そんなもの?

愛してるからこその選択なのに

「私は!柳くんが大好きだから!だから!」


「少しくらいわがままになっていいんですよ」


興奮した私を鷺ノ宮さんが抱きしめた

「相手のことを想うのも大切です。けれど、自分のことも考えないといけませんよ」

「けど…」

「それに、柳くんは迷惑だなんて思ってません。…柳くんはみなさんのことも好きですから」

「…」

私は鷺ノ宮さんに励まされて理解した

だから柳くんは鷺ノ宮さんのことが好きなんだなって

「あ、けど柳くんが愛してるのは私だけですから勘違いしないように」

くっついてた体を離して鷺ノ宮さんは微笑んだ

「あの、鷺ノ宮さん」

「なんですか?」

「…友達になってください」

「…」

急に言ったから少し驚いているようにみえたけど、すぐに小さく笑出した

「恋のライバルなのに友達ですか…ふふ」

「おかしい、ですよね」

断られても仕方ない

恋人を奪おうとしているやつと友達になるなんて普通は無いと思うから

「本当に今更ですね。わかりました、ライバル兼友達ということにしましょう」

「い、いいんですか!」

「いいも何も私はあなたを認めてますしね。…そろそろ家に帰りましょう、冷えてきましたから」

「え、けど、私は」

その場にとどまってる私に先に行った鷺ノ宮さんが呼びかける


「早く帰りましょう、優美」


名前を呼ばれたことがとても嬉しくて


「は、はい!轟さん!」


私も憧れの優しいライバル兼友達の名前を呼び返した




読んでくださりありがとうございます!

面白いと思って頂けたら嬉しいです!


今回は少し本編の説明を

今回の話を読んでから読んでね、ネタバレ含むので


本文にでてくる轟と優美の約束というのは、優美が宣戦布告をしたあとにしたもので…本編中には出てきません

番外編で多分でます。待っていてください!

あと、柳が最初しかでませんでしたが…それはちゃんと次回に繋がりますので待っていてください!

ちなみに時系列については次回以降詳しく書きます

(一応今回の話では秋あたり)



以上です!

ここまで読んでくださりありがとうございます

感想等お待ちしてますので…なるべく早く更新できるようにしまーす!


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