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22.再会(グレイク視点)

 ギルドの入り口がバタン、と開く。


「あ、セリンさん……こちらに勇者グレイク様が訪れているのですが……」


「さ、最強冒険者があのポンコツセリンだとぉぉぉぉおおおおおお⁉︎」


 隣に美少女エルフを引き連れているのは、あの忌々しいセリンだった。


 ありえねえ!


 パーティの足を散々引っ張った無能雑魚のセリンが、コボルト軍からジミ村を守った英雄なわけがねえんだ!


「おい雑魚セリン! ギルドの方たちを騙すのは辞めろ! 無能なお前が冒険者として活躍できるわけがねえ! そうか。お前が金で雇った傭兵にでもコボルトは倒させたんだろう? ブハハ! 最強の俺と違い、汚い真似でしか成り上がれないなんてとことんクズで哀れな奴だな!」


 俺がセリンに怒鳴ると、隣のエルフがセリンの前に立った。


 容姿の整った可愛い女じゃねえか。


 そうか。俺のイケメンっぷりに一目惚れして、俺に抱かれたくなったんだな。


 ゴミクズセリンには悪いが、ここでこの女エルフを寝取ってやるか!


 すると、女エルフはセリンを守るように手を伸ばすと、凛とした声で言った。


「セリンさんはそんな卑怯な真似をする方ではありません!」


「はあ? 黙ってろエルフ!」


「いいえ、黙りません! セリンさんはコボルト軍からジミ村を守り、山賊に襲われた第一王女を助け、魔王領でエルフの森を燃やされて途方に暮れていた私を助けてくれた最強冒険者さんです! だから、セリンさんの悪口は聞き捨てなりません! そんな最強冒険者をパーティから追放するなんて、あなたは全く見る目がありませんね! 最強の勇者様なのに、どうしてセリンさんのスキルの真の意味に気づけなかったんですか?」


「クソエルフが舐めやがって……そんなに死にてえならぶっ殺してやるよ!」


「ルシナは僕が守る! 『敏捷』」


 俺は剣を抜くと、女エルフを上段から斬る。


 すると、視界が真っ暗に染まった。

 

「ぐわぁあああああああ! 目が痛すぎる!」


 俺の顔にはセリンの掌底が叩き込まれていた。


 おかしい! 


 こんな俊敏な動きは勇者パーティ時代にまったくできなかったはずだ!


 何かインチキをしているに違いねえ!


 俺がセリンのイカサマを解明しようと考えていると、ギルド中から歓声が上がった。


「流石はセリンさんだぜ! 目に見えない速さであの勇者を吹っ飛ばしやがった!」


「俺たちのセリンさんは最強だな! これで、『永久の輝石』は、勇者パーティよりも強いと今ここに証明されたわけだ! セリンさん、これで王国中から条件のいいクエスト依頼が勇者パーティよりもいっぱいくるはずだぜ!」


「はは……僕は別に目立ちたいわけじゃないんだけどな……」


 クッ、あの愛想笑いするセリンの顔!


 ぶっ殺してやりたくなるぜ!


「こんなことは認めん! 断じて認めんぞ! 無能セリンがこんなに強いわけがねえんだ! 何かインチキをしているに決まっているんだぁぁああああああああ!」


 俺は痛んだ目を抑えつつ、ギルドから逃げると、絶対に復讐してやると覚悟を決めたのだった。


 クソ!


 痛いし屈辱的すぎて涙が止まらねえええええええ!

「面白い!」


「続きが早く読みたい!」


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