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「ヤ~ワ、ン(無)」行の巻

ヤクザな木の箱車;

毛皮交易宿・銀の山猫亭の裏の納屋に巣食う荷物運搬用の車輪付きの木箱。

主に泥炭、干し草、乾燥牛ふん馬ふん鶏ふんその他軽燃料、準鉱石等の少量運搬用に使われたもの。ひじょうに中途半端な大きさ。故に

疑いもなく、ただアトゥーラを使役、酷使するための虐待用小道具として用意されたのではないかと疑えば疑える代物。

小さい頃、よくこの中へ潜り込んで寝た、とはアトゥーラの言。

一度完膚なきまでに分解され、また再構成される。その際補充された部材は、

ドナドナとラグンにより選別、変換された一本のトネリコの若木の一部であり、

第二世界樹としての潜勢力を分有している(という見方がある)。

従って、この箱車の非常識な性能と形態変移のアリサマは、ある意味納得できるものなのである(という解釈がある)。

ある時、名を「ホルキス」であると自称しているが、アトゥーラによって鼻であしらわれている。

【補注】

分解・再構成以前、の状態で既に何らかの変性作用を受け、意識が発生していたという可能性は否定できない、というより、それは必然である。なんとなれば、アトゥーラとの直接的な肉体接触という局面においてこの箱車ほど濃厚な接触(ソレ)を保っていた存在は他にはないからである。







ヨナルク;

ベオリグ・バスマン唯一の弟子。或は息子。その出自は不明。捨子であった。その力の強大さ、あるいは、その特異さは師を凌ぐほどのものである・・・ ・・・  が、

私には、到底尊敬できないのである。ベオリガーンス・バスマリオンは、師の力の正統継承権者としての正式名称だが、滅多に使われない。と言うか、使って欲しくない。







ラグン;

あらゆる森に、ほぼ、同時に、出現する巨大な蒼き狼。常に三匹の仔狼を連れている。人語を解し、とりわけ、ドナドナの跡をつけることを趣味としている風がある。誰にでも見えるわけではないが、見えるものには見える、身の毛のよだつほど恐ろしい、蒼白い炎を身にまとっていることがある、要するに、ただの狼ではない、

その大顎、巨大な牙の力は、あらゆるもの・・・モノ(物理的、とは、限定されない、であろう、そういうもの全て・・・)・・・を、

完膚無きまでに噛み砕き、粉砕する・・・  はずなのである・・・


さて、

バルポス、トワイム、タビリス、バスポラ・・・仔狼ども・・・、はて? 一頭多い?何故?


ヴィロン タビリス ポルポラ あと一頭

エラン、ゼーノ、ジェノムラ、 あと一頭

ドッコ、ホスチン、ペームダー、あと一頭

これは、無限に続くのだろうか?





ラゼナ・グネトニアス;

古きグネトニア公国の巫女姫。しかし、ひょんなことから超大国ワルトニアに輿入れ、あまりに強力な姑の力に圧し拉がれる。二度の出産は不幸な結果に終わり精神の平衡を失いかける。処女姫として湖の神殿に篭り習得しかけていた白魔法の技量は非凡の域に達しようとしていたが最後の鍵を残して断ち切られる。その欠落は娘の心性にある微妙な影を落す。

湖の神殿騎士団ムエン・ラシュダイの三美神の一角を担う、第三の剣闘姫として超絶の剣技(もちろん、人間的な次元では、との謂いである)を揮うがムザラ・フェズの策略にかかりバルダモとの試合に敗れる。このことが直接的にはかの前代未聞の婚儀へと結びつく






リュドミン・パラ・キャムメリダル;

青の王、ム・パラクの長男、第一王子。グレイゼルの兄。後、ムカデ人間の王チラン・カスムとの二重存在。北の魔王として猛威を振るうが、のち、アトゥーラによって追い詰められる事になる、最終的にアトゥーラとの融合を望んだが拒否される、これをしも一種の愛とみなす奇妙な意見もあるのである、とにかく、この男による暴政が、北の帝国:青の城の領域―キャムメリア・オスメンダリア・ファラノーザン等々の国土と人民に与えた壊滅的打撃にはいかなる形容句も妥当しない。


赤の王女招待の真の目的・・・

全てはアトゥーラを謀殺する(又は、合体する)為の茶番として・・・?





リューニス・グロムハイン;

ガイの姉。ひじょうにオットリとした、かなりに浮世離れした性格などという通り一遍の評言では到底汲み尽し得ない、いわゆる、把捉困難な、性格、といっては、本人に対して酷だろうか・・・





リュフォビア;

サイキスの一人。ヨナルクによって生み出されたらしい。その正体は不明。時空連続体として実体化した例は一度も無い。リュフォルビアとも呼ばれる。





料理長;

グロムハイン家の料理番。ドルカニ公国出身。






レイハシス・アムドゥルガー;

=レイハシス・ゲタル

パリスタ・サラザン(旧姓アムドゥルガー)の双子の妹。

凄腕!の女髪結いとしてバランクレーに店を構える。

夫マツサン・ゲタルは完全なヒモであるが、レイハへの愛は本物である。

山賊(ではなく、辺境伯靡下の騎士団員デアル、と本人及び姉は主張した)

へ嫁いで武名を馳せた双子の姉には、そもそもの最初から疑問を抱き、否定的ではあったが

その早世の報には涙したのであった。その忘れ形見ウェスタの将来を心から案じている。

姉と同じく、マイラよりスバル・ランの皆伝を受けている。姉の病死により不完全なままとなったウェスタの伝承(夫婦として鏡像補伝を受けていたエイブ・サラザンによる伝授補完はかなりいい加減なものであった由・・・  その本質が女剣である以上当然のことではあろうが・・・ )を完璧なものとすることが、夫マツサンへの愛を除けば、この女の生き甲斐なのである。





ローカス・グレンコールス;

マイラ・スヌーンを補佐する副女官長。これもグネトニア有数の名門オービブラクトテリア家出身の才媛。事実上の夫ガラサン・グレンコールスとの間に二児をもうけるが育児を放棄し独立独歩の自立した女を自認、広言している。なにかにつけリューニスを目の敵にしているのが色々と意味深長である。

頻繁に宿下がりし、後宮を空けるマイラに代わり実質的にラゼナの宮廷を管理し辣腕を振るうがなにかしら満たされず不満である。




ローングラム;

グロムハインに代々伝わる名剣。その本体はある種の魔神であるが、誰もその正体を見たものはいない。




ワーフ;

黒い小人族のはみ出し者、標準的に、人間的な見地から見て、全般的に酷く醜いと評しうる黒小人族の中でも極めつけに醜い個体である、と、見なしうるのであるが、これはひょっとして、反転しては美の極みとも言いうるのかもしれない・・・とはいえ、

・・・ ・・・ ・・・


サガン城の古井戸から地下世界へ導かれ、中央山塊下の黒小人族の地下帝国へ流れ着いたアトゥーラを最初に見出だし蘇生させたのがこのワーフである。

ムカデ人間どもの侵攻により壊滅寸前であった帝国は、アトゥーラの未知の力能により辛うじて救われることになるが、それを可能にした言語道断の罠の実体、惨酷極まる誘導殲滅計画を立案し実行したのは他ならぬこのワーフでもあった。それを負い目とし、残る長い生涯をアトゥーラに捧げる決心をしたワーフであったが肝心のアトゥーラはその献身をはた迷惑な自己陶酔行為としてのみ受け取っていたようである。しかし、この長い物語を貫く究極の凸凹コンビ、遂に離ればなれになることなく、永遠とも思える時間を共に過ごすことになるこの非対称カップルこそが幾重にも織り成される種々様々な愛の形の最終的な理想形を示すことになるのだと私には思われるのである。


アトゥーラへの愛が絶対に報われぬことを知り抜いているが、時として、

動揺が無いわけではない。


黒小人族は、金属を支配する神秘の工人として冶金職人ども、鍛冶職人どもより崇拝を受けることがあるが、ことこのワーフの力能に関しては今だ未知未解明の部分がある。

五星公の支配する四大、五大、第六識、それらを差し置いたその番外、第七大として、

真実の供養を受ける可能性に関しては、バスコムその他による複数の論文が既に存在する。

さらに、四大、五大、六大、七大の統合、融合、全一体の形成への可能性をも視野に入れ、ある非常識極まる立論を展開するもののあることも特記すべきではある。

「六大無碍常瑜伽」の実相を超越し、全く新しい融合の世界を目指すそれは、

アトゥーラとワーフの出会いが、その究極の鍵となっていることを既に確認しているようだ。

それは、究極の片想いなのであるが、その愛の実相はこの物語全体をもってしてようやくその輪郭が見出だしうる、曖昧極まり、また、かつ深甚微妙の消息なのである。






ン;

無・・・?    ムーン?

言語の、外側?

筆先の彼方・・・

アッソビ・マショ?






全く意味の無い言葉で祈祷、典礼文、辞世文(歌)を締めくくることは、

大変理にかなっている、と、彼(または、彼女)は宣言した・・・




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