「ナ」行の巻
名無しのオオガラス; → オオガラス を見よ
ニア(ネア)・マルホーン;
テネブラ・マルホーンの孫娘。双子。五歳と自称している。しかし、実際の年齢は不詳である。首都ルシャルクの暗黒面に巣食う怪物の中でも指折りの難物。ほとんど不死身である。
自身が底無しの怪物であるのに全くその自覚無く、好んで他の怪物を狩る厄介な趣味?を持つ。いつか自身を圧倒する存在者に出会うことを夢想する・・・フリをする云々、
ニアスロス夫人;
大変な美人。しかも未亡人である。
庭男;
ロデロン─即ち世界の中心に位置する迷宮庭園の主宰者。ゼノワはある時、この男のことを死者と呼んでいる。 数ある名前の内のひとつに ガーズ・ドゥームーン がある。しかし、真の名ではないらしい。これが男であるのか、女であるのかも不明である。
舟番である唖の小男ドランケンとはある種の友情を結んでいるらしい。兄弟ではないかという無責任な噂もあるが、この二人の醜さには、あまり共通点がないように私には思われる。
庭男・・・?
この庭は世界の中心である。この男はまるで生きているようではない。
奇妙な肌の色。食物を必要としない、ように見える。
植物的本質、否、植物の精髄と動物の精髄の融合。
この庭には決して重なり合わない二面がある。
否、
ここには、αキューブとΩキューブがあり、この二つが一部分でも重なり合う時、全宇宙を探索できる。つまり、あらゆる閉ざされた部屋に出入りすることができる・・・
ここは、それ故、真の世界の中心である。神の視点、交点、頂点である・・・
などという妄言に近い言説を吐くものがある・・・