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「サ」行の巻


シド・レク;

全ムカデ族の王様。遥か北方のムカデ人間、遥か南方のサソリ人間などとは何らかの繋がりがあると言う者もいるが私は疑わしいと思う。外見上は極めて洒落た伊達男の振りをして宮中を歩き回っているので誰もその正体に気付かない。シドレック子爵と名乗っているのはご愛嬌である。




ジーナ・フォゾミナ;

歴戦の大雀蜂。空中戦の専門家である。ある時、門衛の閑職(ニジゲン)へ左遷されたことがあるが、無意識、無自覚の内にある重大な失策を犯している。が、これは正史に記録されていないし、そもそも誰にも知り得ない事実である。これに言及できる存在は限られるということである。

さてしかし、こちらの記録においては、この女が文字通りの、縦横無尽(三次元には極限されない、ということらしい)の大活躍をなすことは、もはや隠しようのない、一般的な事実なのである。→ ドゥーナとの逃避行を参照せよ(もちろん、未訳デス)

ジーナ・ヴァルケンホーク、は軍人としての固有名。階級は少佐。役職は女王直属の上級監察官。非正規任務につくことが非常に多い。




シャリー・ビョルバム;

生物学的にはその外見は塩蟋蟀属の一亜種に極めてよく似ている。体長約三センチ、触覚の長さ約五センチ。カマドコオロギ、ホロコオロギ、アブラコオロギ等とも近縁である。まったくもって、バランスのとれた、美しい体つき、我ながら、惚れ惚れするのである(これは冗談だが・・・)、




十三悪魔;

アトゥーラという巨大な恒星を巡る惑星たち。事実上アトゥーラの娘達。或いは分身? 厳密には全く説明不能な現象であるが、彼女らが旋回しつつ寄り集い、分離し、結合し、融合し、また分離する、その奇妙にこんがらがった有様は、魔法術者と魔法陣、サイキスたちの輪舞にも匹敵すると思われる。以下判明している限りの通り名を挙げておく。発音は仮であり、かなり便宜的なものである。改正、改称の可能性大。(複数あるのは当然であるし、変幻自在の彼女?らであってみれば、厳密な同定分類は難しいのであるが、とりあえず掲げておく、いずれ完全に整理された名簿めくものを用意できるはずである・・・かもしれない)


サッザイド・ギスナー・ハーレオウシア

アゼット・アルムンダル

リュールドカブル・ホレンスター

トレッシー・ゲンシ・ブルゴス

パンソナ・トミエゥトム

エンドコーズム・ゲルゲルガーム

レキシクラース・アンドロホスト

パリンブット・ダンダン

トアハナ・ブリンコ

メムリジェーン・ジラフィジア

ロックドスト(ロックハーン)・アルクケール

ジェミルソー・ラーーン(超長音)

タッチアスト・イグノシアルボー

ケラン・ソック・ディアノルソーン

リョコテア・パリン・


先に注記したように個々の名前・名称の発音、接続は正確ではないし、時空変動、生成時空遷移による変体が常時起こりうることに関しては、これは私の責任ではないので、前もって言い訳しておく。

とはいえ、彼女たちが全く違う名前で、そ知らぬ振りでアトゥーラのすぐ傍らを通り過ぎるということも、起こりえぬことではないと、ある観測者は明言している。


彼女らの誕生に関与したものを、その生成に関係した可能性が疑いうるものを列挙しておこう。


ヨナルク・・・こいつが父親の役回りということになるのだろうか。

ドリュムフォーンズ・・・第二の父親ということになるのだろうか。剣であるし。

十三本のドロノキ(正確にはギンドロらしい)・・・彼女らが放射していた力線は無視できない。いやしかし、中に雄株も混じっていたらしいという未確認情報もある・・・


あの沼地に居合わせた、勿論、偶然に、居合わせた、基幹となる生命体、目に見えぬ微生物から体長数百センチのアレに至るまで、しかし、厳密に同定することはできない。

月の光

星の光

その他

あの窪地を一つの力場、外道を生み出す為の巨大な子宮とみなすならば、あそこにいた全員が関与者であり、父母であり、父母以前のものでもある。ならば、ギドンを筆頭とする人間たち、サラザン父娘、サイキスども、夜の精霊たち、そして、なかんずく、イヨルカの存在も、全てを完璧に勘定に入れなければならないはずである。

おおっと、テュスラの、あの波動をも忘れてはいけない・・・




シルバ・シルバ;

静かの森ヌヒテルムドウローンの南の入り口、大門の手前に鎮座する巨大石柱。

高さ約30メルデン。長辺約2.4メルデン、短辺約0.77メルデンの平らな頂上を持つ。

これを、ある種の手術台とみる向きもある。

古代巨人族の建造物とみるものもあるが、わたしは疑わしいと思っている。




シレイラ・アスコーン;

メギア・ドルカニの第一副官。しかし、表面上の堅苦しい主従関係とは別に完全に対等な友人関係でもある。特殊な偏光眼鏡をかけているがその機能、理由は不明である。この為、誰もその表情を読むことができず、氷の女との異名を必然的に呼び寄せることとなる。

第二副官であり、親衛隊長を兼ねるトバエ・レンシュリエルとは、表面的には犬猿の仲であるが、実は真実在の次元では、大変仲がよい、ということになるらしい、この辺りの機微は、なかなかもって察知しがたいのである。




ズヴェーイニィー;

ギドンの愛人の一人。サガン城の女主人。アトゥーラを異常に嫌い虐待するが密かに恐れてもいる。アトゥーラを井戸に投げ込み証拠なしに殺せたと思い込んだとしても無理はない。

さて、この女の正体は、今風に翻訳すれば、吸血鬼ということになる。この世界がアトゥーラに対して差し向けた第一の巨大な関門ということになるが、私はさほど重大視する気にはなれない。私はこの類の妖物が大嫌いなのである。




ステアマケイア・ドルカニ;

ドルカニ公の第二公女。メギアの妹。その強力な精神力と脆弱な肉体のアンバランスは目も眩むほどの圧倒的な存在感をもたらすのだが、それを感知し、嘆賞し、或は、畏怖できる人間は限られる。湖の城の西方分塞ジャタカ塔最上部の玄室に引き篭もり暮らしている。姉と父親の奇怪な関係を見抜き批判もしているがおもしろがって観察しているのみという風でもある。姉とアトゥーラとの関係、いな、姉のアトゥーラへの執心・愛を見抜いた最初の人間でもある。ただし、自身のアトゥーラへの愛には頑なに気付こうとしない。

ゴンケルム姉妹の来訪を受ける事がある。但し、本人は夢の出来事と思っている節がある。

姉メギア・ドルカニとの全開両通多元精神感応状態が可能な唯一の人間である、が、のちに、姉とアトゥーラとの精神融合状態の可能性に気付き衝撃を受ける。

ジャタカ分塞を日々整えているのはゲラン・モーツィマの一族であるが、この一家が、事実上の分塞駐屯部隊兼農園主ということになる。




ストレスク公;

ビーダー・ストレスク。西町奉行。

ガルデンジーヴスとは何かにつけて敵対しているが、時々、仲良くお茶を飲んでいる姿も目撃されているのが不思議である。

全くの趣味で、秘密裏に、幻獣図鑑を編纂しているらしい、という噂がある。




スワン・ガルデンジーヴス;

西の門主夫人。一見するとごく普通の、主婦である。しかも、主婦の鑑である。

貞淑にして、ごくごくおとなしやか、その上、おしとやか、恐ろしく横暴な夫の仕打ちに健気に耐え、仕えている、見方によってはとても歯痒い性格。大変な美人・・・という訳ではないが、しかし、見る角度、いな、ある特異な条件下ではおっそろしく魅力的である、という一部の評言がある。(何のことか私にはさっぱりわからないが)

身体的には大変小柄であり、12才くらいにしか見えない。但し、その服飾、着こなしのセンスが素晴らしく大人びており、そのギャップは目も眩むほどである、という(どういうことかサッパリわからないが・・・)。

リューニス・グロムハインとは極親しい茶飲み友達である。但し、その心理にはある微妙な偏向がある。(私には理解不能だが、人間としてはさほど珍しいことでもないらしい。リューニスがそれに気付いているのかどうか、それもまた微妙なところなのである)




ゼシラ伯;

エメンノーズとは好敵手なるを自任する色好みの大貴族。文学趣味なる奇妙な性癖を持つ。私には理解できないが。




セリナ・スヌーン;

グネトニア屈指の勇士チノ・ウィンドゥス・スヌーンとマイラ・スヌーン(旧姓ヒレーン又はハイレーン)との間に生まれた一人娘。ラゼナ・グネトニアス婚礼行列の護衛隊殿<しんがり>を務め、全ラストークの山賊どもの追撃を完全に阻止したチノ・ウィンドゥスは己が娘の誕生を知らず絶命する。セリナの、溶岩の奔流の如き性格はしかし、この父親からのみ来たものではない。

剣技については、母マイラより由緒正しい相伝を受けている。(二本、又は、一本の短剣を扱う大変珍しい、しかし、オソロシク女性向きの流派であるらしい、通称:スバル・ラン)精妙極まる技術体系であり親子相伝または、非常な若年からの非常識きわまる修行を重ねない限り完全な習得は非常に困難である、との噂がある・・・




ゼノワ・ワルトランディス;

バルダモの母。皇太后として夏の離宮トゥレマルクに隠棲するも、(ここには年中住んでいるのだが)絶大な権力を行使できるのは何故か?




ソムド人;

隊商貿易の主たる担い手。あまりに強欲が過ぎて評判が悪いが、同族間の結束は非常に固い。拝火教(パイハイ教)─所謂ゾロアスター教に非常によく似ている、特殊な教えを信奉している。






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