97.愚か者になってみよう。
やってきました、闘技場へ。
武術大会も3日目です。
さて、今日の組み合わせは?
第1試合 マックス VS レイリー
第2試合 ニーナ VS アーン
第3試合 ニエラ VS マエリス
第4試合 ギュンターVS チバウロ
の4試合。
ふむ、今日の興味無し試合は第2試合のみだな・・・
ん?それにしても、中々始まらないと思ったらどうやら、ローザ(魔剣)のことで揉めているようだな。
昨日は二刀にする意味もない相手だったからいいとして、今日はマックスさんだもんね。
きっとレイリーは全力で戦いたいとか言ってるんだろうな。
あっ!あの魔剣、刃引きした剣に成りすましてやがる・・・考えてるなぁ。
どうやらマックスさんが了承したようだ。あ〜あの人アホだなぁ、本当に見る目が無い!
これでレイリーの勝ちは決まったようなものだな、ニヒヒ。
そして第1試合が始まる。
まぁ結果は予想通りレイリーの勝ちなんだが、その内容がね・・・。
試合開始早々、魔剣ローザは細かい刃に分かれレイリーを守るようにくるくると飛び回る。
それを見たマックスさんは、「そんなの聞いてないよ〜」とどこかで聞いたことがあるような事を言っていたが・・・
剣聖さんが一喝・・・「鼻をへし折ってもらえ!」とおっしゃるので、そのまま試合は続行となりあえなく敗北となりましたとさ。
レイリーさん曰く、剣聖さんとの稽古のおかげで何となく流派の癖みたいなものが分かったそうで、ローザに守ってもらわなくても勝てたかな、テヘッとおっしゃっていました。
その後は恒例の刀身への、ぽっぺスリスリをしていたのでローザとの仲も深まっているのだろう。
そして、気になることがまた一つ、チバウロさん眼、魔剣を使うレイリーを見るチバウロさん眼・・・正直、背中がゾクッとする。
あの人は強い人と戦うことに飢えている、その眼に恐怖を感じる。
そして、またあの感じがする・・・。
第2試合はニーナさんが何事もなく勝ち上がり、続いて第3試合だ。
女帝とマエリスさんの戦いなのだが。かたや全身鎧、かたや黒装束風と防御力に大きな差を感じる。
マエリスさんの攻撃は鋭く早いが・・・軽い。軽いと言ってもドラゴンに傷を付けれるのだから、それなりの攻撃力なのだろうが一撃必殺みないな感じではない。
かたや女帝さんの方は、全身鎧のため動きが遅いが、攻撃力はありそうだ。
試合が始まる。
まるで普通に散歩でもしているかのように、マエリスさんは女帝に近づく。
女帝はキョロキョロしている。どうやらマエリスさんを見失っている様だ。
女帝は、多分だがこの会場で唯一人だけ、マエリスさんを認識できていないのだろう。
「盲点」、目には見えていない部分を、脳が勝手に映像を作り出し見えてるように見せる場所。
科学的な知識はなくてもスキルによって盲点をつく技を使用しているのだろう。
そして「リムーブアーマー」と呟く。女帝の左腕の鎧が脱げ落ちる。
だが、「チッ」といいながら女帝から離れるマエリスさんだが、マエリスさんの動きに合わせて女帝が迫る。
そして一閃!大きく吹き飛ばされ、マエリスさんは舞台から落ちる。
試合終了である。
完全に見失っていた者をどうやって認識したんだろう?世の中不思議ちゃんばかりだ。
控室で、しょんぼりしているマエリスさんへかける言葉が見つからない。
悔しいのは分かるが、俺にはマエリスさんが負けて良かったとも悪かったとも言い難い・・・。
理由は次に対戦するのが、チバウロさんだからだ。まだ試合は始まってもいないが、勝つのはチバウロさんだろう。
あの人は異常だ・・・純粋に強さのみを求めている・・・。そのためなら全てを壊すことも厭わないだろう。
だからこれで良かったと思えるわけで・・・。
そろそろ、みんなには打ち明けておこうと思うチバウロさんのことを・・・。
そう、あの人は魔族だってことを・・・。
そして、みんなには内緒にしておこう俺の懐具合については。
みんなで、わいわいがやがやと相談した結果、取り敢えず様子見ということになった。
・・・・・・。嘘ついてましたーーー!!!
わいわいがやがやではなく、怒られました・・・。
、
「もっと早く言えーーーー!」ってみんなに攻められましたよ、ええぇ。
でも、俺だって今、確信したようなもんだよ?
最初は腐の女性の方に人気の、爽やかイケメンかな?と思っていたが試合を重ねるうちに魔族の雰囲気を隠し切れなくなったみたいだから気付いただけで・・・。
ついでに「この国の皇帝はさっきマエリスさんと戦った人ね」って言ったら、グーで殴られたよ、なんでだよ?!
いつ気付いた?のって聞かれたから、「予選の時」って言ったら、またグー殴られたよ、なんでだよ?!
マエリスさんもニーナさんも頭抱ええてるし・・・なんでだよ?!
どうせこの大会が終わったら会うこと無いんだし、いいじゃんか・・・。
「私達はこの後も、外交で○▽□、条約で☆△○、歴史的に◇□☆・・・」
な、なにぃ!俺にわからない言葉を使い話をしている?ま、まさか暗号か?
ふっ、この俺に暗号で勝負を挑んでくるとはな、なんとも愚かなことよ!
「愚かなのはお前だーーー!!!」
またグー殴られた、なんでだよ・・・?!
−−−−−−−−−−−−−
場所は変わって獣人の国コツェルン、ラヴィーニャの故郷。
そこで一人の獣人が獣人の国の首都サイナルの中央通りから少し奥まった場所にある小さな家の中にたたずむ。彼の名はギャビン狼の獣人だ。
「暗い話はやメェーるメェー。」
「ふっそうだな。すまないカルル。」
バツの悪そうな表情になるギャビン。
「そうね、で何から始めるの?」
レイアはギャビンに尋ねる。
「そうだな、ますは第1王女に不満を抱いている貴族を取り込もうと思う・・・頼めるかレイラ・・・?」
「ふん、そんな簡単なことでいいのかい?もう目星はつけてあるから簡単さ。」
「そうか・・・、気を付けろよ。周りは敵ばかりだ、もし見つかれば・・・。」
「それは言いっこなしだ。あんたも危ない橋を渡るときは気を付けな。じゃ行くから・・・」
・・・・・・
「あたいは、まだあんたの事が・・・」
ガバッとレイアはギャビンに・・・
「子供はみちゃだメェー」といいながら蹄の間からバッチリと見るカルルであった。
狼と山羊の話はどうなるのか?狼とウサギの関係は?気になるところだ。
つづく。
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大会2日目の夕食後
名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)
L V 28 (2242/4136)
スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・空間魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv4・水魔法Lv1・気配察知Lv6・危機察知Lv5
魔力察知Lv5・魔力耐性Lv3・奴隷契約・マッピングLv4・鑑定眼+3→神眼・神の加護(3/4)能力補正+100
魔王倒すスキル 79/10000
剣術 20/40
魔力察知 13/50
魔力耐性 19/30
状態異常 なし
HP 1071(+180)
MP 978(+250)
力 158(+100)
体力 170(+100)
魔力 161(+100)
知力 20(+100)
素早さ 162(+100)
運 26(+100)
名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)
L V 33 (1249/12622)
スキル 剣術Lv8(+1)・槍術Lv3・聖魔法Lv2・魔力耐性Lv4・気配察知Lv6・危機察知Lv1・神の加護(能力補正+50)
魔力察知Lv1・身体強化Lv5・魔法剣 [称号:剣王 各種能力+50]
能 力
HP 637(+115)
MP 272(+125)
力 148(+130)
体力 151(+100)
魔力 106(+50)
知力 16(+50)
素早さ 109(+100)
運 33(+50)
魔王倒すスキル 37/10000
剣術スキル 8/110
気配察知 37/70
身体強化 30/50
状態異常 なし
ジュリア=オリムカル(職業 魔法使い)(10歳)
L V 28 (1545/4136)
スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv8・風魔法Lv8・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)
魔法耐性Lv4・魔法操作Lv3・魔力察知Lv5
魔力耐性 20/40
水魔法 38/55
風魔法 38/55
能 力
HP 452
MP 420(+125)
力 88
体力 128
魔力 125(+50)
知力 46(+10)
素早さ 90
運 28
状態異常 無し
名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(14歳)
L V 28 (733/3309)
スキル 王の威厳・気配察知Lv3・気配遮断Lv3・危機察知Lv5・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)
身体強化Lv6・体術スキルLv6・回避スキルLv6・獣闘術Lv5・火魔法Lv1
状態異常 無し
身体強化 4/70
体術スキル 4/70
回避スイキル 4/70
能 力
HP 516(+90)
MP 64
力 152(+50)
体力 128(+50)
魔力 64
知力 18
素早さ 152 (+50)
運 35
状態異常 無し




