8.エリクシア様を引っ張ってみよう。
やってまいりました、エドワーズ邸 レイリーの家です。
街でおこった強盗事件はなかったことにして、卵を買ってレイリーの家に到着です。
前にも一度来たけど流石貴族の家って感じですね。
「只今戻りました。」
レイリーがそう言って屋敷の中に入っていきます。
俺も後ろを付いていく。
「お待ち申しておったぞ、私がこの屋敷の主でレイリーの父、レオナルド=エドワーズ子爵だ。」
「ようこそ御出でくださりました、わたくしはレイリーの母のルチアです。」
貴族様にお出迎えされちゃった。
先触れに手紙を持たせたのである程度の話は伝わっているが改めて説明をする。
説明しながらレイリーの小さい時の話を聞いていると腑に落ちない出来事が出てきた。
レイリーは生まれた時体が光り輝いていたそうで・・・
さらに5歳の時、知らないおじさんにネックレスを貰って嬉しそうに着けていたそうだ。
光輝いた赤ちゃん?
知らないおじさんからのプレゼント?
怪しさ無限大・・・
「すみません、ここにエリクシア様像ってあります?」
「あるが急にどうしたのだ?」
「いえちょっと確認したいことがありまして。少しだけ一人にしてもらってもいいでしょうか?」
「では、こちらの客間を使ってくだされ。」
「すみません、すぐに終わりますので、レイリーから説明を聞いていてください。」
俺は部屋に入りすぐに、エリクシア様へお祈りした。
真っ白な空間に銀髪の可愛い少女がにこっとほほ笑んでいた。
「にこにこしてても誤魔化されませんよ。」
エリクシア様のほっぺを摘まんで引っ張た。すべすべモチモチだー
「い、痛い、痛いです。」
少し涙目のエリクシア様・・・可愛い。いかんいかん惑わされるな。
「質問があります。光り輝いた赤ちゃんってなんですか?」
しばしの沈黙・・・
「とうとうこの日がやってきましたか。」
エリクシア様は真面目な顔だ・・・可愛い。
「その子たちは魔王復活に合わせて、私が加護を与えた者たちです。1人の勇者に対し4人の従者を与えるために。つまり20人の従者が存在します。先の4人の勇者はちゃんと従者と旅をしていますよ。」
頭を左右に振りながら、「はぁー」とため息をついた。
「あなたは何をしているんですか?」
エリクシア様のほっぺを摘まんで引っ張た。
「い、痛い、痛いです。」
「従者のこと聞いてませんよ!」
えっ?って顔しない!演技でしょそれ!
「レイリーとジュリア、あと他国に二人あなたの従者はいます。見つけてくださいね。」
エリクシア様のほっぺを摘まんで引っ張た。
「い、痛い、痛いです。」
「見つけてくださいねじゃないでしょ!、偶々二人とも見つけることが出来たからいいけど、見つけれなかったらどうするつもりですか!」
もじもじして誤魔化してるな。
エリクシア様のほっぺを摘まんで引っ張た。
少し涙目のエリクシア様・・・可愛い。
そろそろ引っ張るのやめようかな、可愛いし。
「他に言い忘れていることはないですか?俺の眼を見ながら言ってください。」
「ジィーーーーー」
「ジィーーーーー」
「「ポッ」」
この二人を見ているものが居たらきっとこう言っただろう。
「あまずっぺ~なぁ~、おい!」ってね。
「もう言い忘れたことはありません。神に誓います。」
「あなたが神でしょ! ですが分かりました信じます。」
ほっぺが痛いのかホッペを触ってうぅ~うぅ~言ってるエリクシア様。
やり過ぎたか。
「少しやり過ぎましたすみません。あとこれは確認なんですが、光輝く赤ちゃんの情報が洩れて、魔王の配下達に呪いをかけられたってことはないですよね?」
「少し待ってください・・・ ・・・ 確認しました。20人の従者の内3人が呪いに掛けられてますね。
一人目はレイリー、二人目はジュリア、3人目は他国に居る名前はお・た・の・し・み。です。」
エリクシア様のほっぺを摘まんで引っ張た。
「俺の従者ばかりじゃないですか!セキュリティーはどうなっているんですか!
良く殺されずにいましたね。」
「私も頑張ったんですが、20人も居ますしねぇー、いろいろ忙しくて。」
魔王側にもポンコツが居るのか、まだ力がなかったのか?足が付くのを恐れたか?
むぅー・・・・いろいろ納得いかないが、あまり責めてもしょうがないか。
「分かりました、ジュリアのも呪いの一種なんですね、それが聞けて良かったです。いろいろと聞けて助かりました。やり過ぎてしまってすみません。それと、これ俺のスキルで作ったプリンです。よろしければお食べください。」
ほっぺを赤くしてにこっと笑うエリクシア様、めちゃくちゃ可愛いな。
「ありがとうございます。雫から一度貰ったことがあるですよ。とっても楽しみです。」
ニコニコしてるエリクシア様、あぁー可愛いーーー
名残惜しいがレイリーの呪去があるので、エリクシア様の下から戻ることにした。
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