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74.密談は控えめにしてみよう。

到着しました、三つ目の街 ケインへ。


三つ目の街ケインに到着したのは夕方のことだった。

宿を取り、部屋に入る。

部屋に入る・・・入れないよそんなに沢山は!


リバーシが気になりみんな俺の部屋へ集まる。


「(イオリ様、お兄ちゃん、旦那様、勇者〜)チョットだけ、チョットだけでいいから。やらせて〜〜〜」

響きがエロい。「ちょっとだけ、先っちょだけ」に通ずるものがある・・・。言われているのが俺なので変な感じではあるが。


仕方がないのでリバーシを取り出し説明するが、怒られた・・・。

「何でもっと沢山作らなかったの!」と・・・。

お、俺が悪いのか?

剣聖さんは数が無いなら仕方がないから稽古へ行こうと俺を引っ張る・・・行きたくないでゴザル。


稽古に行きたくないので、作ることにした。時間も掛からないし、こっちには人間切断機が二人もいるからね。

ボードはシュウがどんどん作ってくれるので事足りる。しかし白と黒の木の方は加工が必要だ。

レイリーと剣聖さんの二人でもシュウの加工速度には敵わない・・・どんだけ作るつもりなの?

5セットもあれば十分でしょ?シュウさんや張り切りすぎですよ?ボードだけは100枚を超え白黒の板はいまだ3セット分・・・ちょうどいいよね?

「えへへ、ご主人の為に頑張ったよ!」

おぉ〜よしよし良い子だのぉ〜頭撫で撫で〜。では、こき使って悪いけど次は色塗りと張り付けお願いね。

「了解!ご主人!」

あっという間に、沸いたのだが・・・違う出来たのだが、困ったことに剣聖さんの分が無い!


ということで、ドナドナされて行く俺の姿は夕日に寂しそうに照らされていた。


−−−−−−−−−−−−−−−


一方、俺が外でポコポコされている間に宿では密談が行われていたようだ。

少し覗いてみよう。


「レイリー様、ジュリア様、ラヴィーニャ様、お話がございます!」

「急にどうしたのじゃ?」

「このリバーシの販売についてなのですが・・・」

「メイド達の方で管理してくれればよいと思うのじゃが?」

「いや、このリバーシ多分ですが相当のお金になると思います。隠しきれないほどに・・・。」

「ほう、それほどと予測するか?確かに面白くルールも簡単で子供から大人まで楽しめそうなのじゃ。」

「はい、ですので一般販売したものが勇者の目に留まり販売がバレる可能性が高いのです。婚約者様達には申し訳ないのですが、案がございます。」

「ん?どのような案なのじゃ?」

「ヨンモリッツ帝国首都コープラントで勇者に奴隷を買わせます。もう思う存分盛大に。」

「なっ!それは・・・」

「もう少しお話を聞いてくださいませ。コープラントの奴隷はアンタルシア王国とは違い欠陥奴隷がほとんどです。値段も大変に安いのです。安いのですが勇者には高いと報告しリバーシの権利分くらいの値段と言い切るのです。きっと勇者は気付かないでしょうから。」

「確かに旦那様はその辺は疎いからのぉ、それで?」

「買い取った奴隷は勇者の力で再生し、メイド隊に引き入れます。勇者には治したはいいけどガリガリでは困るでしょ?と説明し私たちが預かる方向で話をします。」

「なるほどのぉ、それで一気にメイドネットワークを広げるということじゃな?」

「はい、その通りです。勇者は奴隷を沢山買った実績と事実が出来、婚約者様達は沢山買ったでしょと言えます。教育は我々メイド隊で行うということで皆様に利がある提案かと。」

「ふむ、確かに旦那様は充実感を、わらは達は浮気防止と金銭を、そしてメイド隊は人と金銭か・・・なるほど悪くない提案なのじゃ!」

「あとはそれとなしに奴隷商へ導き・・・」

「わかったのじゃ、その辺りは此方で誘導しよう・・・ニヤッ」

「では私たちは奴隷商の方と話をつけておきます・・・ニヤッ」


可愛い顔の女達が悪い顔をしていた、その顔はどこぞ出会った盗賊達もビックリの本物の悪人の顔だったという。



そんな事になっているとは全く思ってもいない勇者イオリはポコポコと頭を叩かれ続けていた。



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