68.魔王になった理由を聞いてみよう。
えっと、神様って・・・?
婚約したことをエリクシア様に報告しなくては!
エリクシア様の像の前で祈り神界へ。
相変わらずの真っ白な世界にエリクシア様が1人。今日は誰もいない?けど見られているという話だったな・・・
「今日はどうしたの?イオリ?」
エリクシア様すみません、成り行きでといいますか、何と言いますか、婚約者が3人出来まして・・・
「へ〜そうなんだ。おめでとうでいいのかな?」
ん?特に感情の起伏もなくその答えですか?もしかして俺嫌われた?あれ?何かした?
オロオロしてエリクシア様を見るがキョトンとしている。
「あっそっか!人の世界と神界では違うからわからないよね?私達、雫やウルリカはね神の中でも下級に位置するの。」
ウルリカって誰ですか?
「世界樹の事です。それで下級の神は結婚、出産など一緒に住んだり神の数を増やしたりする行為は出来ないの。」
な、なんですと!では俺はここでは住めないと?
「そうね、イオリが頑張ってあと5000年ほど精進すれば可能だけどね。」
ぶふっ!5000年って無理!死んでますよ?
「その辺りはイオリの頑張り次第!そういう私もあと5000年程与えられた世界管理しないと上位の神にはなれないから、同じだね!」
嬉しそうなのは可愛いのですが・・・あと5000年って・・・
「まぁまぁ、イオリが死んでも魂は私が確保するから頑張って精進しましょうね。」
話をまとめると、下級の神であるエリクシア様は結婚や出産の概念はない存在であり、上位の神になると結婚や出産も可能となると・・・
だから地上で俺が何してようが関心なしと言うわけで、寂しいような気もする。
5000年程の修行で神界に住めるようになり・・・でも神にはなれない。がエリクシア様と結婚は出来ると。
そして俺の魂はエリクシア様が管理し、たまにどこかの異世界へ行き勇者をやって修行するのだと。
ずっと繋がりはあるからいいのか?壮大すぎてよく分からない・・・。
「5000年なんてあっという間よ。」
ニコニコしながら凄いこと言ってるが、さすが神様感覚が違う。
「イオリが頑張って地上の混沌を正せば私が上位の神になるのも早まるし、頑張ってね!」
ん〜壮大すぎる。でも、どうやらエリクシア様と生活できる確約は得られたようだから良しとしておこう。
しかし、エリクシア様が納得しているからといって、地上に戻りレイリー達とイチャイチャするってのもゲスいような気がするし・・・
何か腑に落ちないので、ん〜と考える。
「いいよいいよ、地上は地上、神界は神界、分けていこう!」
元気なエリクシア様は可愛いので納得しておこう。でも紳士的な(変態の方ではない)行動を心がけねば捨てられそうだから、気を付けよう。
そして魔王の件ですが。
「アリーヤがどうかしたの?」
アリーヤって名前可愛いですね・・・
「そうなのよ可愛いのよ名前も声も、でそのアリーヤがどうしたの?」
いや、魔王になった経緯が知りたいなと思いまして。
「それはね、怠惰と傲慢ね。怠惰の代表みたいなウルリカでも、ああ見えても色々と仕事してるのよね〜。でもアリーヤは神界からの管理だけでは満足できず頻繁に地上に姿を現し地上に住むものを管理していたの。」
へ〜神様も地上に降りれるんですね?
「たまにならね、出来ても100〜500年に1回程度よそれ以上は怒られちゃうから。」
へ〜なら今度地上に来てくださいよ、仲間たちもエリクシア様に会いたがってますし。
「そうね、色々片付いたらね。話を戻しましょう。それで地上に介入しすぎで怒られちゃったのよ、それで会心すればよかったのだけど今度は一切管理しなくなったのよ。」
極端な方ですね・・・。
「そうなのよ、でまた怒られちゃって、上位の神に文句言って大暴れして、色々あって私の管理する世界の一員になったというわけなの。」
へ〜ってことは神様なのに中身子供ってことですね?
「そうなの、困ったことに本当にそうなのよ。だからね私の管理下に置かれたときに力を取られているはずなんだけど・・・。」
めっちゃ強いですよ?黒い稲妻反則ですよ?
「イオリならどうにかなるわよね?」
・・・。どうにかするつもりですけど・・・チラッ
「はいはい、分かりました。」
チュッっとほっぺにキスしてくれた。
スキルをくれないかなと思っていたんだが、こっちでもいい!
「これ以上の愛情の表現方法はないのですからね!」
顔を真っ赤にしてモジモジしているエリクシア様可愛いぞーーーー!
よしこれで元気100倍アンパンを作ろう!
小豆ってあるのかな?
「あるよ」《望んだ料理を作る》が返事をする・・・。
では、戻ってアンパン作るかな、それではバイバイキン。
 




