6.再びスライム狩りに行ってみよう。
やってまいりました、冒険者ギルドに。
冒険者ギルドまで引きずられた俺はレイリーに尋ねた。
「俺の扱いが雑じゃないですか?」
というのは本音で、建て前は
「ジュリアの事何か知ってるのか?」だ。
もうこの辺のことはスルーだ。さすがレイリーさん。
「ジュリアは子爵家の今のところ跡取りなのです、でもジュリアの妹の方が魔法の出来が良いみたいで。
だから、ジュリアの親も妹の方に子爵家を継がせようと画策してるようです。」
「なるほど、ありがちな話だね。」
そっかジュリアもいろいろ大変なんだな、魔力循環不良だし。
む~っと俺は考える。いまの優先順位を考える。
優先順位は
1.スライム確保(命に係るから)
2.レイリーの信頼ゲット(今後の関係に係るから)
3.ジュリアのゲット(今回保留になった)
4.その他
って感じかな。
「分かった、取り合えず全部まとめてどうにかするよ。」
ジト目で見られたが
俺だってやるときはやるよ。
「じゃ今からだけど、とっとと命にかかわる問題を解決したら、次はレイリーの問題の解決ね。いいかな?」
何言ってるんだって顔で見ないでください!
「えっと、どういうことですか?」
「歩きながらレイリーの体について説明するよ。」
頬を赤くして胸を隠すな、俺はそれには興味がない。
あぁイガイガする。もぐぞコノヤロー!
「レイリーは呪いをかけられた記憶はある?」
えっ?って顔だな。まぁそうだよね。
「いえその様な記憶はありません。」
そっかー覚えてないのか。
「ぶっちゃけるとレイリーにはLVが上がらない呪いが掛けられているんだよね。だからどんなに頑張っても強くならない。」
「えっ?LVって先ほど説明されてたあれですか?」
ビックリしてますねレイリーさん。
でもおかしいんだよねこの世界にはLVが上がるっていう概念が無いみたいだし誰が何のためにこんなことしたんだろう?
全然分からない、呪いはLV2の時に掛けられてるから相当昔なんだよな。
分からないことを考えても仕方ないが後々問題が出てきそうだな。
もし魔王側がLVの事を知っていたのなら厄介かもしれないな。
それはその時考えればいいかな?
「そうだよ。どうやら俺はその呪いを魔法で解けるらしいんだ、エリクシア様に聞いたから間違いないよ。」
「はぁ~」
「でね、この狩りが終わったら呪いを解こうと思うんだ。多分だけどLVが物凄く上がるからレイリーの体にどんな影響が出るのか分からないんだ。」
「は、はい」
「だからレイリーの両親の立ち合いの下で行いたいんだけど、大丈夫かな?」
「えっと」
「体の方の痛みなら俺の聖魔法でどうにかなると思うけど、精神的な苦痛があるかもしれないから身内が居たほうがいいかなって思って。」
「・・・・」
「狩りの前にこんな話してゴメン。でも話すなら今でしょ?って思ったから。」
「・・・・」
「よし!狩場に着いた。スライム探すぞ~ 俺の命のために!ついでに薬草も採っていこう。」
「・・・・」
「あのー、レイリーさん?」
「・・・・」
「もしもし、レイリーさん?」
「バチンッ!」
突然頬を叩いて真っ赤に手の跡をつけたレイリーさん。
「呪去の方よろしくお願いします。両親は私が説得しますので、問題ありません!今晩は私の家でお泊りください。」
ムスゥーと気合い入れてレイリーはスライムを探し始めた。
スライムはレイリーに任せて俺は薬草採ってよっと。
さてと夕方になりました。
今回はスライム狩りをメインに行いましたので、主にレイリーがですが、まぁまぁの成果を得られました。
これで当分の間は王妃様も満足するだろう。ふふふ。
今日は見たことのない色のスライムも現れました。
赤青黄のスライムが現れたので、さくっと狩っております、レイリーさんが。
今回もわたくし一匹も倒しておりません!全力で他力本願です!
だって慣れてないから剣がベトベトになるんです。
そろそろ剣術スキルが欲しい所です。
エクリシア様には貰いませんけどね。
しかし流石騎士ですね。
レイリーさんはLV上がらなくても騎士団の訓練で狩ってますから、スライムごとき楽勝です、慣れたものです。
それにしてもスライムだけでもLVって結構上がるんですね。
名 前 レイリー=エドワーズ(職業 下級騎士)(17歳)
L V 2 (41592/13)
スキル ***
魔王倒すスキル 4/10000
素早さUP 2/3
状態異常 呪い(LVが上がらない)
名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)
L V 5 (4/24)
スキル 望んだ料理を作る
聖魔法MAX
収納空間
鑑定眼
魔王倒すスキル 9/10000
素早さ 2/3
鑑定眼能力UP 5/10
状態異常 なし
HP 32
MP 26
力 21
体力 20
魔力 22
知力 9
素早さ 23
運 8
今はこんな感じ。
強くなった感なし!
気長にやって行きます。
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モチベーション向上になるので、どうぞ宜しくお願い致します!




