55.盗賊の親分になってみよう。
着いたようです、一つ目の街へ。
目が覚めるとまたまた知らない天井だった・・・もう何回目だろう?
と言っても宿に着いた時に昼寝から叩き起こされ自分で歩いて部屋に入ったのだから知らないわけがないけど。
獣人御者の件で大騒ぎがあった後、主に俺だけだが・・・
夜営する場所で一晩過ごし、この街へ辿り着いた。
ここは、イングル。アンタルシア王国の穀倉庫、件最後の砦。砦といっても普通の街が擁壁に囲まれているだけの在りがちな街。
王都ほど壁の高さはないが、登って超えることは困難だろう。
擁壁の周りには、麦、トウモロコシ等の穀物の畑が見渡す限り広がっている。
この町に住む人のほとんどは農家なのだろう。
宿に着いて、昼寝から目が覚めた時、夕食まではだいぶ時間が有ったので、市場を散歩がてら見て回る。
こ、穀物が安い!王都からたったの二日の距離なのに、王都で買うより3〜4割ほど安い。
穀物は確かに嵩張るから運搬費が結構かかるのだろうか・・・?
・・・・・ピッカーン!閃いた閃いてしまった!ついに俺の時代が来た!ついに来てしまった!
この街で俺が穀物を買ってシュウへ入れて、向こうでノウが取り出す!運搬費ゼロ!
このシステム閃いた人、天才か!あっ!俺だった!
ぐへへ、無限にお金が増えてしまう・・・。あとは王都で販売してくれる人を探せば・・・ぐへへへへ、笑いが止まらん!
「イオリ様、ゲスい顔してどうしたんですか?」
ん?レイリーか、こやつの事は信用しておるからの〜話してやってもよいな。
かくかくしかじかでだな・・・
「それ無理ですね。イオリ様では。」
にっこり微笑み断言するレイリーさん・・・どうして?
「えっ?わからないのですか?商売をするのには商業ギルドで登録が必要なんですが・・・」
知ってるよそんなこと!
「イオリ様、あの一件以来すっごく嫌われてますから、商業ギルドに。商売の許可を得るのに一体どんだけの寄付や根回しが必要になる事やらです。」
な、なんだってー!!!
そうなの?どうして?全部説明したじゃん!俺の全てを伝えたじゃん!
「よくイオリ様が言われる、出来ることと出来ないことがあるってやつですよ。」
だからエリクシア様に頼めばいいって教えてるじゃん!
「あの〜エリクシア様に会いに行けるのイオリ様くらいですよ・・・」
な、な、なんだってー!!!ドワーフのドゥリンさんも何か言ってたじゃん、像の前で何かすると何かになるって・・・
「何何言われましても・・・実際お告げはあっても、お姿を拝見したなんて話聞いたことないですし。」
な、な、な、なんだってー!!!
「驚きすぎだよお兄ちゃん!逆に簡単に会いに行ってるお兄ちゃんに驚いてるんだよみんな。」
「わらはもお姿を拝見した話は聞いたことないのじゃ。」
じゃぁスキルを貰えって言ってももらえないの?
「当然です!貰える訳がありません。またまた逆にですが、イオリ様ほどポンポン貰える人は居ません!ほかの勇者の方々ですら皆一つなんですから。」
じゃぁ、じゃぁさ、店でモフモフしながら商売するぞ計画はどうなっちゃうんだよ!
「何ですかその計画?初めて聞きましたが、良からぬ匂いがしますのでメイドさん達に伝えておきますね。」
レ、レイリーが裏切っただとーーーー!
ガクッとなった俺を「はいはい、いきますよー」といってレイリーが引きずって行く。
そうして一つ目の街は、何事もなく俺だけが違う意味で無事終了した。
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一つ目の街イングルを出発し、余りにも暇なのであることを考える・・・。
記憶の改ざんなんて都合のいいことは出来ないので、思い出してしまった記憶は仕方ない。
だがここで一つ疑問が、この世界の工事終了のお知らせは、本物の女の人の体になるのでは・・・?何故かと言うとこの世界には魔法がある!想像、妄想、なんでもありの魔法がある。
だから、本物の女の人になっているのであれば、有り!むしろ土下座してお願いしするレベルだ。体が男なら無し!という確認のしようがないことをひたすら考えている。
ジィーッと獣人の子を見ていると、照れますとか、恥ずかしいですとか・・・可愛いんじゃー!
でも恥ずかしがり屋さんの俺は、馬車の操作を覚えようとしていると答え誤魔化している・・・。
後ろからため息が聞こえるがやっぱり聞こえない。
そんなこんなで今日の夜営場所まであと少しと言ったところで、盗賊がでました。
生盗賊です!初めて見ました。生きているから生なのは当たり前なんですが・・・生盗賊です。
そんな盗賊さん達ですが、Lvは大体10前後・・・俺より弱い・・・
レイリーが勇んで戦おうとしますが、ラヴィーニャさんが止めます。止めた理由は、レイリーだと皆殺しにしてしまうからだそうで・・・
確かに納得です。手加減できませんからね。
そこでラヴィーニャさんの登場です。弱い相手を殺さずに動けなくするのは難しいらしく、良い練習になるそうで・・・
こちらは、女子供の集まりですから、盗賊は舐めているようですが・・・では開戦です。
まぁ一瞬ですよね・・・練習になったのでしょうか?
それにしても、寄りによって何故このパーティーを狙ったのでしょう?アホなんでしょうか?
少しだけ聞いてみましょう。
「女子供の集まりだからに決まってるだろ!」
おや?まだまだ元気なようですね。もう一本逝っときますか?ラヴィーニャさん。
物凄い速さで首を振る盗賊たち・・・そんな動きができるならもう一本逝けますね、ではよろしくお願いいたします。
今日の教訓!女子供でも弱いとは限らない!
今日の教訓を活かして次回また挑戦してみてください。
「できるかー!!!」
なんで?
「捕まった盗賊の末路は、斬首か鉱山奴隷って相場が決まってるんだよ!もう二度とシャバには出てこれねぇよ!」
そうなんですね。ならここでレイリーさんに斬首されても問題ないですね。
「待て待て待てー無暗な殺生は良くない!」
どうしたいんだこの人たち?
ならアジトに連れて行ってよ、今までため込んだ物貰うから。どうせもうシャバには出てこれないんでしょ?
「やなこった!なんで教えてやらないといけないんだよ!」
そうですか・・・では仕方ないですね。
1番レイリーさん、剣が得意です。すっぱっと一瞬で首と体がさようならしちゃうぞ。
2番ラヴィーニャさん拳術が得意です。あなたのハートが丸見えに、体貫通しちゃうぞ。
3番ジュリアさん魔法が得意です。あなたの火照った体も一安心、氷漬けで一生氷の中に入っちゃうぞ。
4番メイド達暗殺が得意です。拷問大好きメイドさん、あなたの望む拷問プレイをプレゼントしちゃうぞ。
誰がお好みで?みんな可愛いから悩むと思いますけど。
「ア、アジトはこちらです、親分!」
盗賊の親分にも一度はなってみたいけど、1〜4番を選びたくないのでご遠慮します。
盗賊に出会った日 夕食後
名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)
L V 22 (1026/1084)
スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv2・水魔法Lv1・気配察知Lv5・危機察知Lv4
魔力察知Lv3・奴隷契約・マッピングLv4・鑑定眼+3→神眼・神の加護(3/4)能力補正+100
魔王倒すスキル 73/10000
気配察知 23/50
魔力察知 4/30
危機察知 21/40
状態異常 なし
HP 634(+180)
MP 567(+250)
力 118(+100)
体力 130(+100)
魔力 121(+100)
知力 17(+100)
素早さ 122(+100)
運 21(+100)
名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)
L V 31 (6403/8078)
スキル 剣術Lv7(+1)・槍術Lv3・聖魔法Lv2・魔力耐性Lv4・気配察知Lv5・危機察知Lv1・神の加護(能力補正+50)
魔力察知Lv1・身体強化Lv3・魔法剣 [称号:剣豪 各種能力+25]
能 力
HP 551(+115)
MP 258(+125)
力 137(+105)
体力 140(+75)
魔力 97(+50)
知力 16(+50)
素早さ 99(+75)
運 30(+50)
魔王倒すスキル 35/10000
剣術スキル 9/80
気配察知 9/50
身体強化 22/30
状態異常 なし
ジュリア=オリムカル(職業 魔法使い)(10歳)
L V 22 (731/1084)
スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv7・風魔法Lv7・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)
魔法耐性Lv3・魔法操作Lv3・魔力察知Lv4
魔力察知 12/40
水魔法 5/45
風魔法 5/45
能 力
HP 285
MP 258(+125)
力 70
体力 99
魔力 96(+50)
知力 33
素早さ 72
運 22
状態異常 無し
名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(13歳)
L V 21 (771/867)
スキル 王の威厳・気配察知Lv3・気配遮断Lv3・危機察知Lv5・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)
身体強化Lv4・体術スキルLv4・回避スキルLv4・獣闘術Lv4
状態異常 無し
身体強化 16/40
体術スキル 16/40
回避スイキル 16/40
能 力
HP 308(+90)
MP 46
力 113(+50)
体力 94(+50)
魔力 46
知力 13
素早さ 115 (+50)
運 24
状態異常 無し




