44.第一次メイド大戦をしてみよう。
戻ってきました、ゴブソンへ。
ゴブソンに戻った俺はまず最初に王妃様に報告するために、シュウとノウの機能を使い手紙とチョコレートパフェを収納空間へ入れて返事を待った。
五分もしないうちに返事が来たようだ。早すぎない? シュウが教えてくれたので手紙を読んでみた・・・
謎のお説教がビッシリと書かれている・・・なにこれ・・・?
「なぜもっと早くに私にぴったりのこの美しい食べ物を作らなかったのか・・・」
俺は、最初の一行を読んで読むのをやめた。
最後の行に、「次のチョコレートお菓子をよろしくね。」と書かれていたその下の紙の端っこに無理して書いてある一文があった。
そこには、お褒めの言葉が小さな小さな字で申し訳ない程度に書かれていたのだった・・・
これ絶対忘れてて書き足した奴だろ!
俺の突っ込みは王都までは届かないだろう・・・
チョコレートが思ったより楽に手に入った俺達は、明日大森林を探索することにした。
「洞窟や塔みたいなダンジョンないすっか?レイリーさん?」
「ありますよ、もっと王都の近くに・・・」
なんですってー!そうなの?初耳です。
「初心者用の軽いダンジョンなので、隠し通路から宝箱、ボスなど、全て攻略済みで、今のイオリ様が行っても退屈だと思いますが・・・」
へーそうなんだ、ならこの辺にもあったりしない?
「さぁ?私達騎士団もここまで奥に来ることもそうそうないので判りません。冒険者の方達なら知っていると思いますが・・・」
「あらダンジョンなら私が知ってるわよ。」
ドリアードが俺達の会話に入ってきた。どうやら、ダンジョンの場所を知っているようだ。
場所はここから、あっちの方だそうで、時間は人の歩く速度がわからないから、わからないそうだ。私なら一瞬だけどねと、なかなか凄いことをいっている。
結局わかったことは、あっちって事だけかよ!まぁダンジョンが存在してることだけでもわかったからよしとしよう。
明日の探索が待ちきれなく、俺はワクワクドキドキしていたが、ドリアードがお礼にチョコレートちょうだいと言ってくる。
ねぇ?木の妖精ってチョコレート食べても問題ないの?もっとこう肥料的な物のがいいと思うんですが?
「あんなもの食べれるわけがないじゃない!肥料は木!食べ物は私!オッケー?」
「オ、オッケー・・・」
チョコレートを俺達が食べていると、メイド達が寄ってきた。ふんっだ!俺は怒っているんだからな!あげないよ!
王妃様には献上してあるからね、お前達には脅されてもあげない!ふんっだ!
そうして始まった、第一次メイド大戦が!
先手、暗殺班隊長ニーナさん。いつもより首へのダメージが多い・・・深く切りすぎでしょこれ?本当に死んじゃうよ・・・?まずい、一手目で心が折れそうだ・・・
俺は回復魔法で回復し、素早く結界を張った!
メイドの攻撃は続く、結界をすり抜け普通に入ってくるメイド達・・・
あっ!しまった結界は魔物にしか利かないの忘れてた。
メイド達は俺をペチペチと叩いたり、早く出せと脅したりして来るが、今回の俺は我慢強い。
俺が暴力や脅しでは屈しないとわかったメイド達は精神的な攻撃に切り替えてきた。
「この間ジュリア様の着替えを覗いてたようですが?」
ない、ない、覗いてない!レイリー騙されるな!本当本当だから。ジュリアさん目が目がーーーーー!
「覗きたいならわらはの所へこればいいのじゃ」ラヴィーニャうっさい!
「本当はおっぱい大きい方がすきなんでしょ?王妃様に包み込まれてよかったですねー」
ラビィーニャさんシンボリしない、レイリーは胸を張らない!イガっとするから・・・
「料理下手なくせにスキルと張り合っちゃって、恥ずかしい。」
くぅー人が気にしてることを・・・これでも普通の家庭なら満足の味なんだよ。
一方的に殺られている、このままでは心のHPが無くなる。このまま殺られ続けては、明日の冒険に支障が出てしまう。
メイドどもめ!俺の痛いところばかりついてきやがる、さすがだ!俺からも反撃だ!
「最近鍛錬ちゃんとしてます?隠れている場所バレバレですよ。」
最近メイド達のお茶の時間が長いのは把握しているので、煽る!
「王妃様が言うには、この国の男性の100人に105人は巨乳好きらしいですけど、メイドの皆様ストン率高くないですか?」
俺には素晴らしいことだが、本人はどう思っているの?
そして最後に、もし魔王が女性だったらブチ切れて世界を滅ぼすほどの攻撃を放った!
「最近お太りになられた方もおいでだとか?」
おっ!あの子か、殺気が凄い。いや違う!これは言ってはいけない言葉だったか?レイリー達からも怒気が沸き上がった。
「こらっ!イオリ様!女の子に言っていいことと、悪いことがあります!」
ガチ説教・・・レイリーに正座させられ怒られ、続いてメイド達にと全ての女の子に次々に怒られた。
そして最後に稲妻が炸裂!「反省しなさい!」天からのお怒りもいただいたところで、完全敗北を認め俺は新たな扉を開き、終戦した。
敗戦した俺は、板型にしたチョコレートをメイド達に配りながらひたすら謝り続ける。
しかし、敗れたとしても、交渉は行う。低姿勢ながら今回は言いたいことを言ってみた。
「俺の待遇をよくしてくれーお小遣いを増やせー」
まるで小学生のような要求だ・・・
待遇の改善はレイリー達も賛同してくれたのでメイド達も渋々だが納得したようで、改善が期待できる、しかしお小遣いの方は全員に却下された・・・何でだよ・・・
「イオリ様は憶えてないと思いますが・・・」
「まつのじゃ!」
話し始めたレイリーを慌ててラヴィーニャが止めた。
「あの事は無かった事なのじゃ・・・」
「そうですね・・・」
コソコソと二人で納得しているが何の事なんだろう?
頭がズキズキする・・・?
「理由はないですが却下です!」
改めて却下された・・・
今回の大戦の結果、俺は可愛い女の子に怒られることが快感になるという扉を開けてしまった。この先大丈夫なんだろうか?
一抹の不安を抱え、第一次メイド大戦は終結した。
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チョコ送った日 夕食後
名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)
L V 18 (313/444)
スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv2・水魔法Lv1・気配察知Lv4・危機察知Lv3
魔力察知Lv1・奴隷契約・マッピングLv3・鑑定眼+3→神眼・神の加護(3/4)能力補正+100
魔王倒すスキル 69/10000
気配察知 22/40
マッピング 25/30
危機察知 10/30
状態異常 なし
HP 409(+180)
MP 360(+250)
力 92(+100)
体力 104(+100)
魔力 95(+100)
知力 13(+100)
素早さ 96(+100)
運 17(+100)
名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)
L V 31 (3130/8078)
スキル 剣術Lv6(+1)・槍術Lv3・聖魔法Lv2・魔力耐性Lv4・気配察知Lv4・危機察知Lv1・神の加護(能力補正+50)
魔力察知Lv1・身体強化Lv2
能 力
HP 551(+90)
MP 258(+125)
力 137(+50)
体力 140(+50)
魔力 97(+50)
知力 16(+50)
素早さ 99(+50)
運 30(+50)
魔王倒すスキル 35/10000
剣術スキル 38/70
気配察知 8/40
身体強化 1/20
状態異常 なし
ジュリア=オリムカル(職業 見習魔法使い)(10歳)
L V 18 (18/444)
スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv6・風魔法Lv6・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)
魔法耐性Lv3・魔法操作Lv3・魔力察知Lv3
魔力察知 1/30
水魔法 0/35
風魔法 0/35
能 力
HP 196
MP 172(+125)
力 58
体力 83
魔力 80(+50)
知力 25
素早さ 60
運 18
状態異常 無し
名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(13歳)
L V 15 ( 57/227)
スキル 王の威厳・気配察知Lv3・気配遮断Lv3・危機察知Lv5・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)
身体強化Lv3・体術スキルLv3・回避スキルLv3・獣闘術Lv3
状態異常 無し
身体強化 5/30
体術スキル 5/30
回避スイキル 5/30
能 力
HP 199(+90)
MP 32
力 81(+50)
体力 73(+50)
魔力 32
知力 10
素早さ 83 (+50)
運 17
状態異常 無し




