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40.剣を買ってみよう。

やってまいりました、ドワーフの所に。


王宮を出たところで、王妃様にカカオの話をするのを忘れたことを思い出した俺は、「カカオの木が大森林にあるかもしれません」と独り言を呟いた・・・

「シュッ」っと音がしたので誰かが伝えてくれたに違いない。電話より便利だ。


雫様に教えてもらったカカオの木の場所、俺が近くまで行ったことがある場所、さすがに王都にはないよね?だから大森林なのだ!


そういうことでまた大森林を探索することにした。それに王妃様に伝えたので行かないという選択肢はない。元々探索するつもりだったしちょうどいい。


大森林に行く前に、ドワーフの所へ行った・・・他の準備もあるのに最優先だ。

前に納めた木の加工が終わったので取ってこいとメイドさんに言われたので・・・木の加工ってもっと時間がかかると思うのですが?さすが異世界と言うことか。

ドワーフの所へ着いたときに、シュウがご主人、「私も加工できるようになったよ、あと魔物の解体もできるよ。」と、とんでもないことを言い出した。

マジか!木の加工はどうでもいいが、魔物の解体は凄い。

俺が魔物を狩りたくない理由第一位が倒したあとの解体が気持ち悪いという理由だからだ。

まじでキモい、心の底からキモい。現代人には無理ッス!あんなのに慣れる要素がない!だから俺はのんびり薬草採りに・・・それも許されなくなったが・・・

解体ができるなら狩りまくるぞ!凄いなシュウ!頭をナデナデしておいた。にっこりと嬉しそうなシュウを見ていると俺も頬が緩む。

しかし俺は重要なことに気づいてしまった・・・!シュウの姿は見えない、俺は何もないところを見てニコニコ・・・はい!ヤバイ人のできあがり!どうしよう・・・?

レイリーさんに相談してもジュリアさんに相談してもラビィーニャさんに相談してもみんなみんな苦笑い・・・ですよね。

解決策はないという結論が出ました、俺はヤバい人です。


ドワーフ街にやって来た。

木工工房で加工した木を受け取り、お酒をタカられ・・・今回俺は関係ないのに・・・

そうこうしているうちに、大きな声で呼ばれた。「神裸のあんちゃん、何故俺達鍛冶工房へは来てくれないのだ!木工や革細工、小物細工のとこばかり行って俺達にも酒をくれよ!」

結局お酒かよ!鍛冶に用はないから・・・鍛冶のまとめ役のアムラスさんは、

「そんなこと言わずに、た、頼む!」

余りに声がデカいので俺達は仕方なく鍛冶工房へ行くことにした。鍛冶工房か・・・なにもイラン!俺お金ないし。

鍛冶工房へ着いた俺達はアムラスさんの店を一通り見て回った。この辺りには鍛冶工房がひしめきあっているが面倒臭かったのでアムラスさんの店だけ見てみた。

はっきり行って俺は興味がない、王様から剣を貰っていなかったら目がキラキラ興味津々だっただろう、しかし俺にはレイリーが使えば切れる剣があるのだ。

だから目がキラキラしない。

だか、レイリーは目がキラキラだ。

「最近剣がへたってきたと言いますか、チラッ、磨いてもすぐに切れ味が悪くなってしまって、チラッ、ここにこんなにいい剣が、チラッ、あるなー、チラッ。」

チラチラこっち見るな!チラチラ見なくてもレイリーの気持ちはわかるから、溢れているから!

わかったわかった、どの剣がいいの?これ?よし!交渉してみよう。取り敢えずみんな帰る振りをして店を出よう。

レイリーとジュリアは何で?って顔しているがラヴィーニャはうんうんと頷いている。


「まてまてまて!まだ早い!もっと見ていけ!」アムラスのオヤジさんは焦ったように俺達を引き留めた。この間も使った手だが、この店では初めてなのでまだ使えるようだ。

「いやー俺達、鉄に興味がないので、帰ります。」

「まてーい!」 

「なんですか?」

「せめて酒を酒を置いていってくれ・・・最近宴会を開いていないのは俺の所だけなんだ・・・」

どうやら宴会を開くことがステータスになるみたいだ。

「俺達になんのメリットもないのにお酒をねだるのですか?」

レイリーさん殺っておしまい!

「まてまてまて、ではこの店にあるものと交換ならどうだ?」

「鉄に興味がないない俺達にそんなこと言われても・・・でも、そんなにいうならこの剣でいいかな?アムラスさん、お酒何樽でこの剣売ってくれます?」

俺はお金を払う気が一切ない!お金も一切ない!

「ぐぬぬ、まさかその剣を選ぶとは・・・それは俺の打った物の中でも最高の剣!」

へーそうなんだ、かっこいいもんね。で、何樽?

「ぐぐぐ、お主なかなかの商売上手とみた!金貨にすれば100枚だ!樽にすると・・・」

レイリーは少し高いですけどお金ありますからと言っている。少しどころではないめちゃくちゃ高いぞこの剣!金貨一枚十万円として・・・日本円に換算すると高校生だった俺には見たことのない桁になるな・・・

だが、俺はお金を払う気はない!払うものが無いからだ!てか何でそんなにお金持ちなの?貴族だから?

樽に換算できないなら帰るぞーとチラッチラッと脅しをかける。

ぐぬぬ、と悩むオヤジ。もう一押しだな。では、新酒を出そうじゃないか!これでどうだ?麦焼酎!麦があるから作りたい放題だ!わはははは!テキーラ、ウィスキー、ブランデー、麦焼酎!さぁどうする?

「くっ!か、各20樽でどうだ?」

ん?さてと帰るかな・・・

「こ、この悪魔め!各15樽でどうだ? 」

よしそれで手を打とう!

レイリーもジュリアも呆れ顔、ラビィーニャだけはなかなかやるのー旦那様と誉めてくれた。


俺はお酒を樽に入れながら、かっこいい剣をレイリーに渡すのだった。



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