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33.準備をしてみよう。

やってまいりました、冒険者ギルドへ。


ラヴィーニャ加入後初めての冒険者ギルドです。


ラヴィーニャをパーティーに入れる申請を行った「女神の導き」の一行は、大森林の奥へ向かうための依頼を探している最中であった。


受付嬢のソフィアさんと相談し決めたのが、オークの討伐依頼だ!なんでも肉は美味しく皮もいろいろな小物細工に使える素敵な魔物らしいのだ。見た目は不細工だが。


ジュリアもDランク冒険者だし余裕でしょと言われたので決定した。いつの間にDランク冒険者になったのやら?


オークの出現場所は、前回行ったゴブリンの集落のあたりから奥に出現するらしく、今回も野営必須となった。


討伐隊で行ったときには出会っていないので、騎士団や冒険者が狩っていたのだろう。俺は主に薬草採取に夢中だったから周りの魔物に興味がなかったのだ。


ゴブリンの集落より奥へ行くと魔物がかなり強くなるが、食べると美味しい魔物や、いろいろな素材になる魔物が増えるので一攫千金を目指す若手冒険者は死にやすくなる最初のラインらしい。


俺のパーティーは俺以外お金に困っていないので一攫千金より命を大事にで行けるのだ。ラヴィーニャが何故かお金を大量に持っているのが解せないが、人の財布事情は聞かない方がいいだろう。


てか、そんなにお金あるなら、自分で自分を買えよ!そう心の中で突っ込んだのであった。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


今回の冒険は長期間の計画であるため、念入りに準備を行ったのだが、特に買うものが無かった。

収納空間に食料、生活必需品は山ほど買い込んでしまってあるのだ。


着替えを少々買っただけであとは・・・ラヴィーニャの防具を買わなくては、格闘系のスタイルで戦うので胸当て脛当てくらいでいいかなと考えながらドワーフ街へ歩いた。


俺の防具でもお世話になった皮細工の工房主ドゥリンの所へ行き、呪いの防具ない?と軽く聞いた。

そうそうそんなもんがあるかよと言って店の奥から呪われた防具を出してきたドゥリンさん。


「神裸のあんちゃんがこれば呪い解き放題だろ?あれから一杯集めたぜ。キラッ」と歯を光らせたので帰ることにした。


歯を光らせたことが凄く気に入らないのだ!もっとカッコイイお兄さんがやるなら100歩譲って許すが、ドワーフ体形でそれやられてもねぇ・・・


「まてまてまてー神裸のあんちゃん待ってくれー」


慌てて追いかけてくるので仕方なしに店に戻ってあげた。これでこちらの言い値で全て売ってもらえる、これも交渉の内なのである。


ゲス顔でニヤッとしていると「程々にしてあげてくださいね」と苦笑いのレイリーさん。

呪いを解くのは簡単だが、先ずはラヴィーニャの防具を持ってまいれ!


ラヴィーニャの気に入る物を選び調整してもらいお金を払わずに帰ろうとしたら、待てと止められた。

「金は今回はいいから呪い解いてくれ、そしてこの間の強い酒をくれ!」


ドゥリンさんさすがドワーフの鏡です。お金いらないなんて素敵です。

俺は仕方なさそうに呪いを解きお酒を渡した。この演技も必要なのだ。


呪いを解いた物の中に良いものがあったのでお酒を追加して貰うことにした。

「魔力の指輪」・・・魔法使用時のMP消費量減少。こんな良いものが呪われてるなんて、世の中広いな〜と考えながら他の物も鑑定して特殊能力を教えてあげた。


特殊能力の鑑定だが、普段は鑑定のスキルを持っている人はほぼいないので、神殿へ行ってエリクシア様像の前でお祈するとスキルが分かる謎システムで特殊能力を調べているらしいが、結構なお布施が必要なのだそうだ。


指輪以外はたいした能力がなかったので今回は貰うのをやめておいた、あまりイジメてはいけない!自分が普段やられているから!


今回の取引は俺もドゥリンさんもニコニコで終えることができた、よかったよかった。


魔力の指輪は当然ジュリアに渡したのだが、レイリーもラヴィーニャも指輪を欲しそうにするので仕方なく小物細工のお姉さまドワーフの所へ行き指輪を購入することになった・・・


購入資金の代りに、お酒をと考えた俺はお姉さま方の好みを聞いてお酒を作ることにした。お姉様方は強いお酒よりフルティーなお酒をお望みなので、ウオッカよりはきつくないブランディーを渡してみた。

俺にかかればお酒作りも簡単だ《望んだ料理を作る》→ブドウ→ワイン→ブランディーと簡単に完成してしまうのであった。


そうブランディーはワインからできるのだ、俺も知らなかったが、《望んだ料理を作る》が教えてくれた?何となく感じた・・・。

最近意思の疎通ができるというか、何と言うかなのである。


ブランディーを受け取ったお姉さま方は凄く喜んだのにお酒だけでは逃がしてくれず、しっかりとお金を取られたのだった。


俺はお金がないんじゃぁぁぁぁ〜〜〜!と心の中で叫び、嬉しそうな三人を見てほほ笑むのであった。





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