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32.ついでの祝勝会をしてみよう。

もどってまいりました、王都へ。


ゴブリンを討伐し終えた俺達は、森で二泊し昼前に王都へ戻った。


王宮での報告のため王宮に行ったのだがレイリーの所属部隊の隊長がブツブツ文句を言っている。


「あいつらは敵を目の前にして逃げだした!なんと軟弱なクズどもだ!勇敢に戦った俺達を見習え!」


はぁ〜俺たちのお蔭で生還できたようなもんだろと言いたいがほかって置こう。真実はいつも・・・ひ・み・つ・だ。


ブツブツ隊長の報告を受けた騎士団長のディランさんは俺達に説明を求めた。


「あの人の言う通りです。いやーゴブリン恐かったっす。」

レイリー、ジュリア、メイド達は驚いているがこれでいいのだ、俺は?俺達は別に名誉や名声のために戦っているわけではないので。

・・・確認してないけどいいよね?みんな名誉とか欲しいタイプ?コッソリ聞こう・・・


「そうか、そういう事なら仕方がない、今回の件でレイリーとジュリアは謹慎処分とする。よって騎士団の仕事はしなくていい。だが訓練には励めよ。」

以上!といって騎士団長のディランさんはブツブツ隊長の方へ行ってしまった。


ジュリアの所属部隊の熱血隊長は納得できない顔しているが、あの熱くるしさならわかってくれているだろう。



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


王宮の広場で報告を終えた俺たちは、王妃様の下に呼ばれた。

細やかだが祝勝会を開いてくれるようだ。王妃様が優しい・・・人はイヤ俺は何故優しくされると好きになってしまうのだろう?


相手は人妻なのに・・・また開いてはいけない扉が開いてしまう・・・いかんいかん、あの人はイガイガだった俺には無理!開きかけた扉もしっかりと閉じ平穏が訪れたのだった。


案内されたのは、いつもの王妃様の部屋ではなく大きな部屋だった。テーブルの上には様々な食べ物が並べられ各自が好きにとって食べるビュッフェのようだ。


この部屋の大きさで、食べ物の量なので討伐へ向かった騎士団と冒険者たちも呼ぶのかと思ったらアイツらの分はほかの所に用意してあるそうだ。


これは日頃の苦労をねぎらうためのもの、そうメイド部隊を対象にした集まりだったのだ。こんな広い空間に男は俺一人・・・何このハーレム。ある意味嬉しいが、ある意味辛い・・・

だって、メイド達は俺に厳しいんだもん!


「日頃の苦労をねぎらうための催しです、ついでにイオリ様達の祝勝会も行います。今日は存分に楽しんでいってください。」

王妃様の宣言により、食事が始まった。


ついでなんだ俺達・・・しかしそんなことでめげる俺のメンタルではない!並んでいる料理を根こそぎ食べつくしてヤル!


そうして手を伸ばした先にあったものは唐揚げだった・・・なにぃぃぃぃーもう完成させたか、やるな王宮の料理人!

しかし元祖の俺の唐揚げに勝てるかな?

「・・・・・・・・・」


これがプロの料理人の成せる業か・・・俺の作る唐揚げと大差ない・・・俺の必要価値が下がる一方だ・・・


グヌヌと、唐揚げの皿の前で遊んでいる俺の下にニーナさんがやってきた。「私は好きだ!」

愛の告白か?やべっ!俺もニーナさんのこと好きです!見た目だけだけど・・・


「俺も好きです、ニーナさん!」ニーナさんに抱きつこうとして避けられ、短剣を首に当てられた・・・


「何を勘違いしている?私は唐揚げが好きと言ったのだぞ・・・?」


ふっ、知っていましたよ、どうせそんなもんですよ。テンプレに見事に引っ掛かった俺は少しだげ涙が流れた・・・シクシク・・・


「唐揚げは、俺の世界の料理なのでチヒロさんも喜ぶと思いますよ。」

そうニーナさんに伝えその場を離れた・・・シクシク・・・


突然の失恋に俺のハートは粉々になった。これは食べるしかない食べて太ってやるー!

そう思い俺は食べることに集中し食べ続けた、目の前に俺と同じものを食べているメイドが居たので勝手に勝負を始めながら。


そう大喰い競争である。ブレイクハートの俺の食欲を見せてやると意気込み俺は食べた。

メイドも食べた・・・もともと小食の俺はあっさりとフォークを置き負けを認めこう言ってやった!


「俺の代わりに太ってください!」

周りのメイド達から殺気が溢れた・・・しまった言い方がと言うか、突然何言ってるんだ俺・・・

誰も俺のブレイクハートのことを知らないのにやってしまったーーーーー!


メイド達に囲まれ、壁際に追い詰められ壁ドンをされこう言われた「死にたいのか?」とね。

人生初の壁ドンで命の危機を感じるとは・・・これが憧れの壁ドンなのか俺がいつかやってみたいと思っていた壁ドンなのか?


余りの恐怖と余りの憧れとのギャップに俺は何も言えず壁と話すことにした。

「ごめんなさい。もうしません。」壁に向かって謝り続ける俺を慰めてくれる者はいなかった・・・


祝勝会も終わり傷心の俺をよそにレイリーもジュリアも嬉しそうだ。メイド達に褒められたそうだ。

剣術を習いたいとか魔法の扱い方が上手いだとか、いままで散々な目にあっていた二人は褒められなれていないので、顔がニマニマしっぱなしである。

良い時もあれば悪い時もあるよね、誰か俺を褒めてくれーーー!


あ〜そうだ騎士の仕事の件と名誉について聞くの忘れてた。

「騎士団の仕事はイオリ様の護衛なので問題ないですね、むしろブツブツ隊長に合わなくて済むので助かります。」


「私も、お兄ちゃんの護衛が仕事だから特に何もないかな?」


逆に名声については俺の方が執着しているのではと聞かれたが、俺はそんなものに興味はないとキッパリ答えた。


名声や名誉があればメイド達が優しくしてくれるなら考えるがそうでもないし・・・

俺は優しさに飢えているだけだぁぁぁ〜


誰か俺に優しさと愛をください・・・


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

戻ってまいりました、屋敷へ。


屋敷へ戻りラヴィーニャの所へ行く。俺達が討伐へ向かっている間の成果を聞くためだ。

どうやら屋敷の中庭で稽古中らしいので様子を覗いてみた。


ギャビンとラヴィーニャが戦っているが、ギャビンには全く攻撃が当たっていない。

ラヴィーニャは息を切らし必死に攻撃しているがまったく相手にされていない。

まぁ二三日で強くなれるなら苦労しないよね、ましてやギャビンはめちゃめちゃ強いし。


こっそり覗いている俺達に気づいたギャビンが稽古をやめこちらに声を掛ける。

「こっそり覗くとは趣味がわるいぞ、お前達」

ははは、と笑いながらそんなこと言っている。機嫌が良さそうだ。


何でもラヴィーニャは筋が良いらしく、ドンドン強くなっているそうだ。ヘーと思い鑑定してみると獣闘術というスキルを習得していた。

身体強化・体術スキル・回避スキルも俺のスキルによって習得済のようだ。


もうゴブリンには負けることはないだろうとギャビンが言っているが、俺達の最終目標は魔王だぞと言っておいた。

話のついでに、獣人の国はこの国より魔王の国に近いため何か情報がないか聞いてみた。


俺達が魔族10将の内の11人目を倒したことも伝えながら。

ギャビンが言うには、魔族の中にも変なのがいるらしく、10将を勝手に名乗る奴、うまく本物の10将に取り入りプラスαになっている奴がいるそうだ。


ムムム、これでは倒しても倒しても10将から減らないではないか・・・。この間のトルベンとか言う奴なら何人でも相手になるが。

「憎、醜、悪、偽、恐、欲、嘆、暴、虚、腐をつかさどる魔族10将たちはなかなか厄介だぞ。」

ギャビンがそういうので、本物の10将には気を付けよう。


ラヴィーニャ達にはもう一つ聞き忘れていたことがある。旅の途中で獣人の国へ行くことがあるかもしれないが、王族としてどうするかだ。


ギャビンは「第一王女を倒し女王として獣人の国を治めてもらいたい。」と力強く言うけど、当の本人は「旦那様が女王の嫁がいいというなら女王になるがわらははどちらでも構わぬのじゃ。」

俺としてはどちらでもいいのだが、女王様プレイも気になる・・・おっと、後ろから冷気が迫ってきたので辞めておこう。


獣人の国の現状を見てから考えよう、今考えてもしょうがないしね。


なら、ギャビンかパロマに獣人の国の調査に行ってもらえばいいじゃん、俺冴えてるな。

どうかなギャビン?


「ひ、姫が心配で、ブツブツ・・・」


「わらはも旦那様の意見に賛成なのじゃ。姉上がどのような考えを持っておるのかわからぬしなにも情報がないまま近づくのも危険であろう?」


「ひ、姫様・・・確かに姫様の仰る通りでございますが、姫の護衛が・・・」


「護衛ならあそこに沢山控えておるではないか、そう心配せんでもよいのじゃ。」


「ひ、姫様、ご立派になられて・・・わかりましたこのギャビン、獣人の国へ戻り全てを調べ上げてごらんに入れます。」


どこに立派になった話があったのだろうか?

嬉し泣きをしているギャビンは早々に旅立つと行ってしまった。


夕食を食べながら今後の事をみんなと話す。俺としてはこのあたりの大森林をもっと奥まで調査しマッピングしたいので、話すというより同意を得るだけだ。


皆もすぐに同意してくれる、この辺りはすぐに同意してくれるのに、少し話がズレるとなかなか同意が得られない・・・特に下方面は・・・


今後の予定も決め自分の部屋に戻る廊下で俺は今回の出来事を考える、初めての討伐隊、初めての野営いろいろ得るものは有った。


そしてハッキリとした敵との出会い、言い方が悪いがワクワクが止まらない。冒険者になった気分だ、興奮して眠れないかも。


そして部屋に着いた俺は気付いた、この空間に俺一人ということに・・・ギャビンは行ってしまった・・・


牢屋には俺一人、先ほどまでのドキドキは消え、今は一人で暗闇にいる恐怖のドキドキに支配され、今夜は眠れないかもと思うのであった。



作品へのご意見・感想・評価・ブクマをお待ちしております。

どうぞ宜しくお願い致します。


帰宅後 夕食後

 

名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)

L V 16 (154/284)

スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv1・気配察知Lv2・危機察知Lv1

    魔力察知Lv1・奴隷契約・マッピングLv1・鑑定眼+3→神眼・神の加護(3/4)能力補正+100


    魔王倒すスキル 67/10000

    気配察知    28/30

    マッピング   16/20

    危機察知    14/20


状態異常 なし


HP   316(+180)

MP   277(+250)

力   77(+100)

体力  89(+100)

魔力  80(+100)

知力  11(+100)    

素早さ 81(+100)

運   15(+100)




名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)

L V 31 (2442/8078)

スキル 剣術Lv6・槍術Lv3・聖魔法Lv1・魔力耐性Lv3・気配察知Lv2・危機察知Lv1・神の加護(能力補正+50)

    魔力察知Lv1


能 力 


HP   551(+90)

MP   258(+125)

力   137(+50)

体力  140(+50)

魔力  97(+50)

知力  16(+50)    

素早さ 99(+50)

運   30(+50)


    魔王倒すスキル 35/10000

    剣術スキル   11/70

    気配察知    21/30 

    身体強化     1/10


状態異常 なし 



ジュリア=オリムカル(職業 見習魔法使い)(10歳)

L V 15 (196/227)

スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv4・風魔法Lv4・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)

魔法耐性Lv3・魔法操作Lv3・魔力察知Lv2


    魔力察知     3/30

    水魔法     18/20 

    風魔法      18/20


能 力 

HP   139

MP   119(+125)

力   49

体力  73

魔力  64(+50)

知力  20    

素早さ 51

運   15


状態異常 無し



名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(13歳)

L V 7 (13/38)

スキル 王の威厳・気配察知Lv3・気配遮断Lv3・危機察知Lv5・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)

    身体強化Lv1・体術スキルLv1・回避スキルLv1・獣闘術Lv1

状態異常 無し


    身体強化     4/20

    体術スキル     4/20 

    回避スイキル    4/20


能 力 

HP   51(+90)

MP   22

力   50(+50)

体力  42(+50)

魔力  18

知力   9    

素早さ 52 (+50)

運   12


状態異常 無し

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