2.王宮へ行ってみよう。
そんなこんなで神界?から転移しました所は、毎度お馴染みの魔法陣の中。
青白く輝く魔法陣の周りには、こちらを観察するような目で見るおじちゃんや、やっと来たかコノヤロー的な感じを出してるおじちゃん達が・・・。
その中で、やや太ったおじさんが俺に話しかけてきた。
「〇▽□〇▽□〇▽□〇▽□・・・・」
何言っているかわからなかった・・・
なので、この部屋にも普通に置いてあるエクリシア様の像に早速祈ってみた。
「エクリシア様〜何言ってるかわからないので言葉が分かるようにしてください・・・」
すぐに
「ごめんね、忘れてた。 ・・・・・ はい! これで分かるようになったはず。あとはよろしくね〜」
随分と軽い感じだったな・・・
雫様とのおしゃべりが盛り上がっているのか?
「・・・・・」
「え〜っと、女神さまのお声が聞こえたようですが?よろしいですか?」
「はい、言葉が分かるようにしていただきました。」
「では、ようこそ御出でなさりました。私はアンタルシア王国の宰相を務めさせていただいている、ローガン=アンダーソンと申します。早速ですが国王陛下がお待ちいたしておりますので、こちらへ・・・」
もう待ってるの・・・神界での無駄話が長すぎちゃったかな・・・?
取り合えず使えるは分からないけど鑑定眼を使ってローガンさんを見てみた。
心の中でこのおじさんを見るぞ〜ってつぶやいて・・・
名 前 ローガン=アンダーソン(職業 侯爵)(42歳)
L V 18 (295/444)
スキル ***
う〜ん 何か見えた。
薄っすらと頭の上に浮かんでいる。
LV18ってどうなんだろう?低いのかな?高いのかな?
LVの後ろの数字は何かな?
スキルは見えないのかな?
まぁ使えたからいいや!
まぁよくわからないし、エクリシア様から説明が行ってるはずだから気にせずに着いていこう。
そして無言のまま謁見の間に到着する。
「勇者様をお連れ致しました。」
ローガンさんが衛兵に扉を開けるように指示した。
スーット扉があき中の景色が見渡せるようになる。
あまり派手さはないが、これぞお城です感の半端ない空間に、大勢の人がいた。
がっちり鎧の騎士、ローブをまとった魔法使い、高そうな服を着た貴族が一斉にこちらを見る。
さりげなく鑑定眼を使って見てみる。
名 前 アレキサンダー=アンタルシア(職業 国王)(38歳)
L V 25 (1,113/2,118)
スキル ***
名 前 ルイーズ=アンタルシア(職業 王妃)(30歳)
L V 20 (120/694)
スキル ***
名 前 ディラン=サキミュエル(職業 聖騎士)(35歳)
L V 41 (1,336/72,222)
スキル ***
名 前 イヴィアン=エンバーンシル(職業 魔導士)(34歳)
L V 38 (10,186/38,519)
スキル ***
強そうな人と王様達を中心に・・・。
国王は渋くてカッコいいし、王妃様は綺麗だな、でもイガイガする・・・あ〜やだやだ・・・
ローガンさんに連れられて国王が待つ階段の下までたどりつき、形だけローガンさんを真似て膝まづいた。
「国王陛下こちらが、今回召還された勇者です。」
「うむ、そうか。私はアンタルシア王国の国王アレキサンダー=アンタルシアだ。そなたが、5人目の勇者様か。名は何と申す?」
アンタルシア王国か、メモメモ。やっぱり5人目なのか・・・。
「俺の名前は、八神伊織 16歳です。エリクシア様によりこことは違う世界から転移してまいりました。勇者として一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします。」
「なるほどイオリ殿か。ふむふむ。ところでイオリ殿はエクリシア様よりどんなスキルを授かったのじゃ?」
他の4人はどんなスキル貰ったんだろう?俺は、もう1つスキル貰えるから参考までに、エリクシア様に聞いてみよう。取り合えずその事は置いておいて。
「えっとですね、《望んだ料理を作る》です!」
えっへんとどや顔で言い放った!
「えっ?料理を作る?」
「はい、料理を作るです!」
あれ?みんなドン引き?何故だ何故このスキルの良さがわからない?
まぁその内にみんな気づくさ、それまではほかっておこう・・・。
あれ?強そうな騎士のおじさんとその周りの騎士たちがヒソヒソ話を始めたぞ?
「まぁよい。イオリ殿にも期待しておるので、見事魔王を討伐してみせよ。」
クッ 今の感じ、あんまり期待されてないな・・・
「それでじゃ、先ずは旅立ちのための資金と従者を付ける。ディランよ、従者の騎士を呼んでまいれ。」
ディランさんはお偉いさんの騎士か。まぁ鑑定眼で見て知ってるけど。
「はっ!。ではレイリーを連れてまいれ。」
部下の騎士に指示していた。
部下の騎士の顔はニヤッとしていた、何か感じ悪いな・・・
数分後レイリーと呼ばれる美少女が連れてこられた。
エリクシア様には及ばないが、流れるような金髪は腰まであり、少し目つきが怖いけど概ね俺のストライクゾーン真ん中あたりだ。一部を除いて・・・
それにしても騎士の鎧って重そうだな。あんなの着ていて動けるのか?
「レイリー=エドワーズここに参りました。」
おぉぉぉ 女騎士だ初めて見た。くっ殺せっていうのかな?
あぁ男騎士も初めて見たんだった・・・鑑定眼でサクッと見てみると・・・
名 前 レイリー=エドワーズ(職業 下級騎士)(17歳)
L V 2 (41,530/13)
スキル ***
状態異常 呪い(LVが上がらない)
「!!!!!」
弱っ!LV2って何なのさ!
LVの後ろの数字もおかしなことになってるし、呪いって何なのさ?
更にイガイガの元まで付いてるし。
騎士のおじさんが
「うむ、よく来た。ではレイリーには勇者イオリ殿と共に魔王討伐の旅に出てもらう。しっかりと励むんだぞ。」
ニコニコ顔で騎士のおじさんが言った。それを聞いたレイリーはニコニコ顔で
「はい、喜んで!」
ってどこの居酒屋だよ?
「だが断る!」
俺は思いっきり断った。
面倒な匂いがしても、変な呪いかかっていても、この娘でいいのだ。何故なら、面白そうな匂いもしたからだ。だが取り合えず断る、交渉は取り合えず断ってからが勝負の始まりと思っている16歳の春。
「「「えっ?」」」
唖然とした表情の皆様、そんなことは知らん!
「理由をお聞かせ願いますか?」
騎士のおじさんがいったので、答えた。
「えっとですね・・・。この娘・・・えっとレイリーさんですがLv2ということで凄く弱そうだし、イロイロと面倒な匂いがしまして・・・」
「LV・・・? 面倒な匂い・・・? 取り合えずLVとは何の事ですか?」
おっ やっちまったか?LVの概念がなかったのかな?
言ってしまったのはしょうがないので渋々答えることにした。
「俺の目は鑑定眼になっていまして、当然エリクシア様から頂いたものですが(本当は雫様からだけど)
その鑑定眼で皆様を見ますとLVというのが表示されています。例えばディランさんはLV41です。そちらのイヴィアンさんはLV38と。あとは名前も表示されています、その他は年齢くらいしか表示されてないのであまり役に立つとは思えませんけどね。ははは・・・」
誤魔化すように笑っておいた。
あえてLVの後ろの数字(多分経験値)や呪いのことは伏せておく。
「俺の居た世界では、通常LVが高いほど強いのです。なのでLVが低いレイリーさんは、お・こ・と・わ・りなのです。」
おもてなし風に言ってみた。
「LVとは・・・そのような物があるとは・・・」
ザワザワとしている。
驚愕の表情の皆様方。いろいろと思うところはあるんだろうな〜
「だがレイリーは努力家で、最近は技の切れも良くなっている。そのような心配は無用だと思うが・・・?」
何か言っているが、俺は攻めるよ。
「俺としましてはですね、勇者が来たよ、旅に出たよ、死んだよ。では不味いと思うし。魔王討伐は結構きつい旅になると思うので、女性と二人というのも危ない感じがしますし。(俺から襲うことはないな・・・) でも・・・どうしてもって言われるのでしたら〜」
ディランさんは続き早くと言わんばかりなので
「どうしてもって言われるのでしたら、連れていきます。エリクシア様に貰ったこのスキルである程度の危険は回避できるかなと思ってますし。」
「??????」
何故お前のスキルで危険が回避できるんだって顔してるな。
でもきっとできる!俺は神様のチートスキルを信じているから。でも出来なかったらどうしよう・・・
そんなときはエリクシア様通販でスキル沢山貰えるように頑張ろう。
「あとっすね、従者を俺の方でもう一人か二人選ばして欲しいっす。今すぐにとは言いませんけどこの城に勤めている方の中から一人か二人選ばして欲しいっす。」
ローガンさんが
「人材によっては無理なこともあるが、それくらいの事なら大丈夫だ。」
よし!人材ゲットだぜっ!面白そうな人いないかな。わくわくする。
LVの話とか聞きたそうな人も居るがそんなのは無視だ。
そんなこんなで細かいお話を聞き、謁見の間から辞した。
持ち物、金貨10枚・鋼の剣(品質 良)・従者レイリー
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
早速レイリーと供にアンタルシア王国の王都アレフシアに降り立った。
おぉぉぉぉ 異世界に来たって感じがするなぁ〜
そこは中世ヨーロッパの街並み、さすが王都だけあって人の数も多い。城の周りは貴族の家が立ち並び、その向こうには石やレンガで作られた街並みが広がっていた。
「さっきはゴメンね、レイリーさんをバカにするようなこと言って。」
「いえ、実際私は騎士の中でも弱く、努力してもまったく強くならないのです。なので皆にバカにされ悔しい思いをしていました。ですが勇者様の従者になるという大変光栄な事をさせていただくのです。身に余る出来事に嬉しくて。嬉しくて。」
レイリーさんはちょっと涙目になってる。
そうなのか辛かったんだな。どこの異世界も女の子騎士に辛く当たるよね。
初めて異世界に来た俺が言うのも変だけど。
レイリーは子爵家の次女で、どうしても騎士になりたくて我儘を言って騎士団に入隊させてもらっているらしい。
「俺は伊織、イオリって呼んでね。俺はレイリーって呼んでもいいかな?」
「はい構いません、イオリ様。」
「様はいらないかな・・・」
「はい、イオリ殿。」
「殿もいらないかな・・・」
「はい、イ、イオリ」
なんだか照れるな。ふふふ、これがリア充ってやつなのか。
で、いろいろ確認しておきたい。この世界の事を。
「取り合えず、俺はまだレイリーの事を信用していない。まぁそれはお互い様だと思うけど。なので異世界と言ったら冒険者だ!冒険者になるために冒険者ギルドへ行こう。」
「話の流れが良く分からないのですが?ぼ、冒険者ですか・・・? 勇者様なのに・・・?」
「そう、冒険者だ。冒険して信頼を勝ち取ろう。」
何の信頼を勝ち取るのかは不明だが。
「俺はこの国に今日来たばかりだし、全然この世界の事を知らない。だから勉強がてらに冒険者になろうと思っている。冒険していればレイリーの事もわかってくるし、俺のこともわかると思うから。」
「な、なるほど。わ、わかりました。お供します。」
では冒険者ギルドに向かってゴー
「・・・」
「・・・」
10分後・・・
「えっと冒険者ギルドって何処かな?レイリー知ってる?」
「あっ此方です。ご案内します。」
そして、チンピラに襲われるイベントもなく冒険者ギルドに到着した。
冒険者ギルドは剣と盾の交わったマークの看板がある3階建ての大きな建物だった。
冒険者ギルドといえばあのイベントがあるに違いない!そう思い早速扉を開けて中に入った。
ぎぃ〜〜い
扉を開けると、一斉に皆がこちらに振り向いた。おぉぉぉぉ この感じいいね!
大半の物はすぐに興味を失ってこちらを見るのをやめた、少数の者は若者と若い女騎士の組み合わせに興味をもったようだ。ジロジロ見てくる。
中は酒場も兼ねているのか広い場所にテーブルが沢山あり、冒険者が何かを飲み騒いでいた。
昼間っからよくやるな〜と思いながら、受付カウンターへ向う。
なおこの世界の成人は15歳だ 15歳からお酒が飲める。俺は飲まないけどね。
カウンターへ向かう途中にある掲示板にはところ狭しとイロイロな紙が貼ってあった。
読んでみると・・・・
・・・・・・・
読めなかった・・・・エクリシア様サービス足らないよ・・・あとでお祈りに行こう。
掲示板を眺めていると、冒険者が近寄ってきた。
「よぉ!あんちゃん。騎士様なんか連れてどうしたんだい?」
なれなれしいな。騎士と言えば貴族の者がほとんどだと思うのだが、貴族に絡んでもいいのか?
そういうお国柄なのか?俺、貴族じゃないからいいのか・・・?
「んっ? どうもこうもないけど。冒険者になりたくてね、ここへ来たって訳だけど。」
「へ〜冒険者ねぇ、人気のない所では注意して頑張ってくださいませ。」
笑いながら去っていったが、人気がない所で襲うってことかな?怖い恐い・・・
気を取り直して。受付のお姉さんの所へ行った。
「俺はイオリって言って、今日この世界に召喚された勇者なんですが。この世界の事がまったく分からないので冒険者になって勉強しようと思っています。 わからない事だらけなのでよろしくお願いします。」
「わかりました、ではこの用紙に必要なことを書いてくださいね。」
紙を渡されたが、この世界の字は読み書きできない・・・レイリーに代筆してもらおう。
「代筆でも構いませんか?俺まだこの国の字が分からなくて。」
「大丈夫ですよ。」
「じゃ、レイリー代筆よろしく。」
「はい、畏まりました。」
暇なのでギルド内の人を一通り鑑定してみた。
あれ?この受付のお姉さん強いぞ、この部屋の中で一番LV高いな。
そういうもんなのか?冒険者なんて暴れん坊ばっかりだから強くないとやってられないのかな?
あぁーイガイガする
名 前 ソフィア (職業 魔導士)(21歳)
L V 30 (557/6,462)
スキル ***
レイリーも書き終わったみたいだ。冒険者についての説明を受けた。
冒険者のランクは下からE→D→C→B→A→S級となるらしい。
EランクではEランクの依頼しか受けることができない。
DランクではEとDランクの依頼が受けれるらしい。
BランクだとBとCランクの依頼しか受けることができないらしい。まぁそうだよねBランク冒険者がEランクの依頼受けてもねぇ〜
Eランク依頼には魔物と討伐以来な当然無いのであった。魔物退治はDランクかららしい、頑張ってランクを上げよう。
さてここで冒険者のランクが出てきたのでついでに説明しておこうと思う。
イガイガの元についてだ。心して聞いてくれ。
昔々あるところに、おっぱいの小さな少女がおりましたとさ。(俺の姉ちゃんだ)
そのその少女は、おっぱいが大きくなりたいと願っておったそうじゃ。
でも家系的にも望みは薄く、胸も薄く・・・
ある時突然その少女は、メロンを買ってきて服の中に入れ巨乳・巨乳と嬉しそうにやっておったのじゃ。
そんなことをやっている内にメロンの食べごろがやってきました。その家族は、メロンをたいそう美味しそうに食べておったのじゃ。
そして皆気づいたのじゃ自分たちがメロンアレルギーってことに。
そして少年は、喉がイガイガイガイガするのと同時に巨乳に対するアレルギーも発症してしまったのじゃ。
なので少年の中の基準はこうなる。
Eカップ以上 嫌いイガイガする。
Dカップ イガイガするが比較的軽い。
Cカップ まぁ気にならない。
Bカップ 心落ち着く感じ。
Aカップ 幸せを感じる。
Sカップ(ストン 何もない。) 最良。とにかく大好き。
という風に冒険者ランクと同じになったのである。
レイリーや王妃様や受付嬢はEより上っぽいのでイガイガする。
エリクシア様や雫様はSカップなので嫁にしたい、となるわけであった。
「「どっご〜ん」」
突然、2本の稲妻が落ちた。当然俺にしか被害がない。
「「私はAカップです(だ)〜〜〜」」
女神たちの叫び声がこだました、俺の脳内に・・・俺は女神たちの胸の大きさがわかって大満足だ。
しかし、ドン引きする冒険者達。
ふふふ俺の実力を見たか!女神さまに監視されてるんだぜ!襲えるもんなら襲ってみやがれ。一緒に稲妻の餌食にしてやる。
そして俺は気を失った・・・
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
見たことのない天上だ・・・
よし!異世界に来たらやってみたい48の事柄の内の一つが出来た。
心の中でガッツポーズをした。
ベッドに寝かされた俺を心配そうな顔でレイリーが見つめていた。
「あっ気が付かれましたか。心配しました。まさか女神さまの神罰を突然受けるとは・・・」
「あ〜ゴメン、ゴメン これで三回目だし慣れっこさ。それで、どれくらい寝てたのかな?」
「えっとまる一日です・・・」
この世界に来て知らないうちに一日たっていた・・・
「それで此処は何処かな?」
「私の屋敷の客間です。冒険者ギルドの方に手伝っていただいて運んできました。」
「そうなんだ、お手数をおかけしまして、大変申し訳なく思っています。」
と土下座しておいた。
「では、先ずはレイリーのご両親に挨拶。」
「必要ありません。あの方達にあうとイロイロと私の方に面倒なことがありますので・・・」
我儘言っているからかな?でも呪いのことは気になるな。
レイリーが必要ないっていうのなら気にしないでおこうかな。呪いの解除方法がわかったときに挨拶に行こう。
いろいろ面倒な匂いは最初からしていたけど気にしない気にしない。
一休み一休み。休みすぎか・・・
では行ってみましょう!
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