表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/193

134.メイドストップされてみよう。

やってまいりました、コープラントへ。


 

 帰らなければ帰らないで何を言われるか分かったものではないので、帰宅した俺達は、誰にも気付かれないようにそそくさと自室に引っ込む。


 部屋に入る前に「また屋根の上で話そうね」と声を掛けたが、無言で頷かれただけだった。



 

 部屋に入ると既にラヴィーニが仁王立ちで待っていた。


「おかえりなのじゃ、旦那様! 早速だが今日は添い寝はせんぞ! おしゃべりするだけじゃ!」


 断る!! 今日は疲れたんだよ? 普段しないことしたから…… 最後は優しくしてくれてもいいじゃないか!


「断る! 連日添い寝しては、わらはもダニエラも耐えられぬ、よって今日は無しなのじゃ!」


 ん? ダニエラが消滅することはいいことなのでは?


「わらは達の友情は本物なのじゃ! 見捨てることはできぬのじゃ!」


 ハイハイ訳の分からないこと言ってないで寝ますよ。 ひょいっとラヴィーニを抱き上げベッドへ運び、背中から抱きつきクンカクンカ…… あぁ〜 一日の疲れが取れるね! 一家に一人ラヴィーニさんは必須だね!


「ぐわぁ〜旦那様が意地悪なのじゃ〜 悲しいのじゃ〜」


と言いつつ全く逃げようとしないラヴィーニさん、マエリスさんの逃げっぷりを参考にしてもらいたいものだ。


 逃げないのならばと、今日の出来事を話すわけだが、「相変わらず女心がわかっとらんのぉ」とか「少しは成長したらどうじゃ?」とか酷い言われようだったが最後には「やはり旦那様は天性の無自覚たらし者じゃ!気を付けねば!」とふがふが言っていたようだが、その時には俺は限界を迎え眠りについていたのだった。  



 

 ふぃ〜 今日も最高の眼ざめだ! 駄龍下顎ベッドとラヴィーニさんの組み合わせは俺を絶好調へと回復させてくれる。


 明日はラヴィーニの故郷へと旅立つので、流石に添い寝は出来ないとラヴィーニから断りを入れられてしまった。 ぐぬぬ、残念だがラヴィーニさんは寝不足になのだぞうだ、寝不足で旅は危険なので仕方があるまい。




 では、午前中は夏希さんとのデートだが、まぁ割愛だ! 


 見るも無残、聞くも無残な話しかなかったのだ…… あの優柔不断の時の可愛らしさはどこへ行ってしまったのだろうか? 探しに行きたくなる。


 兎に角、兎に角、グイグイくるのだ! あの胸のカマリで俺の腕を挟んだり、胸元がざっくり空いた服で谷間を見せてけてくるし…… その度に俺の意識が遠のき、イガイガが喉を支配する……


 「スグになれるよ!」と夏希さんは言うが、慣れる要素は今の所ない…… だってあの触り心地が、個人的にはメロンやスイカが完全に食べごろを過ぎ腐り始めているあの、ぷにゅっとした感じと同じにしか思えないのだから。 

 

 っという訳で、昼食前にもかかわらず、ドクター、いや、メイドストップが掛かり午前中の部は終了となった。 夏希さんはふしゃーとメイドに喧嘩を売っているが、勝ち目はないのだからやめることをお勧めしておいた。




 さて、気を取り直して午後の部の始まりです。 昼からはレイリーさんなので俺的には慣れたものです。 この世界へ来てからずっと一緒にいるし、勝手にデートだ!と一人で盛り上がったこともありますので。


 さてさてレイリニーさんは買い物ですか? 狩りですか? と尋ねてみたが、どうやらジュリアに聞いたお揃いの物と言うのがえらく気に入ったようで、お揃いの物を選んでから狩りに行くということになった。

 

 でだ、どうせ武器でしょ? そうでしょ? 知ってますよ! 


「お揃いの物と言えばやはり短剣です! ドラゴン素材で短剣を作ってもらいましょう!」


 はいはい武器ね、やっぱり武器なのね。 もっと乙女チックなものは? 


「いえ、私の最大の仕事はイオリ様をお守りすることなので、やはり武器の方が良いかと。」


 俺もそこそこ強くなったよ? 今後はもっと強くなる予定よ? もう守ってもらうばっかりじゃないと思うよ?


「そうですね、最近のイオリ様は強くなられたので、私の出番はないかもしれませんね。ですが、私はイオリ様をお守りしたいのです! そう誓ったのです!」


 うおっ!圧が凄いな。 しかし、女の子に守るって誓われるのってどうなん? 嬉しいような、カッコ悪いような、恥ずかしいような?


 まぁ本人が望むのならば仕方がない、とっととお酒置いてドワーフに注文出しておこう。 刃の加工はシュウによって済んでいるのだから明日には出来るだろう。

 




 さてさて、最近のトレンドと言えば弱めのドラゴン狩りですよね? 駄龍こと古代竜をイジメても経験値入りませんから。 ってことでやってまいりました、大森林!


 久しぶりのレイリーと二人きりの狩りです。気を〆て薬草を探さなくてはなりません! 大森林も奥へ行けば行くほど高価な薬草が生えているので、回収するしかないのです!


 なぜ奥の方が質のいい薬草が多いのかと言うと魔素がどうとか? じゃその魔素とやらを無くせば魔物もでてこないのでは?と尋ねると


 「さ〜?」 と返されてしまった。 そもそも魔素とやらがどこから来ているのかもわかっていないらしいので、無くすことは出来ないのでは?と言うのがこの世界の見解らしい。


   

 ではいつも通り、俺は薬草担当、レイリーが魔物担当ね! 


「いえ、今日は二人で魔物狩って、二人で薬草採ります、いいですね?」


 ぐぬぬ、俺は基本的に戦いは好きではないのに、レイリーさんの圧がすごい。 基本的に俺達二人の気配察知の範囲はかなり広いので急に襲われるという心配はないのだが二人で薬草採る必要性を感じない。


 あっ! さてはあれだな? レイリーも中々考えておるの〜 本屋さんや図書館で同じ本を取ってしまい手が触れ合うシチュエーションを薬草でご希望なのだな? ならば致し方あるまい! 俺もやってみたいシチュエーションに入っているのだから、いややるしかない!


「いえ、そのようなことは考えていませんが? いや、それも後程試すとしましょう。 ですが先ずは二人の共同作業が気になるのです! ジュリアとやっていたあれが気になってしょうがないのです! ですので今回は二人で共同作業をしたいのです!」


 ぐぉっ! 今日は圧力が凄めだ。 いつもならモジモジレイリーになってもよさそうな話題なのに、今日は凄いな。


「い、いえ、すみません、モジモジ……」


 急に元に戻った? 面白いな、少しからかった方がいいのだろうか? いや、そんな時間はないか? だが、たまにはこういった時間も良い物だと改めて思う、そして次回はからかって遊ぼうかなと思う。

 

 そもそも恋愛に対してレイリーにはレイリーなりに思うところもあるのだろうか? いや、脳筋だから何も考えてないか? あの家族だしきっと今まで恋愛なんてものには一切関係のない生活を送ってきたのだろし、いやいや待て待て、そもそも俺を含め俺の周りにはどうして恋愛ポンコツしかいないのか? 


 少しぐらいまともな人が居てもいいじゃないか? 一番まともなのがジュリアってところが致命的に感じる……


 苦手分野をいくら考えても埒が明かないので、薬草採りという共同作業?をしよう。



 ……。

  

 ……。



 レイリーさんや、少し落ち着いてはどうかね? これ共同作業じゃないよね? そもそも共同作業とは二人で同じ作業をする……いや二人で薬草採ってるけど、レイリーさんはエルザで根こそぎ草を刈ってシュウへ投入、で俺は神眼で薬草のみ採取してシュウに投入。 これじゃ永久に同じ薬草採れないよ? 手が触れないよ?


 じゃこうしようじゃないか? 俺が見つける、レイリーが採る! ……。 ぐぬぬ、これでも永久に同じ薬草が採れない、手が触れない。

 

 ぐぬぬ、恐るべし薬草採り! まさか薬草採りごときが俺の野望を打ち砕くとは! ぐぬぬ、侮れん!


「イオリ様の野望は知りませんが、イオリ様が見つけて私が採るでいきましょう。なんだか楽しそうです。」


 ま、まぁレイリーがそう言うのならいいけど……? あっ! さっそくあったよ!


「どれですか? 私には見分けがつかないのですが?」


 これ、これだよ。 俺は余分な雑草を掻き分け、薬草を指さす。


「あっ、これですか? ふふ。手が触れましたねイオリ様。」


 レイリーはわざとらしく俺の指をギュッと掴み、嬉しそうに笑っている。 何だこれ!? 何だこの甘い空気!? 思わず「あま〜〜〜〜〜〜〜い」とハンバーグの師匠が言ってしまいそうな空気は?


 何か想像と違ったけど、実際にやってみると顔から火がでそうな程、恥ずかしい……。 ピロン!「火魔法を覚えました」  ……。 うっさい!


「ふふ、共同作業成功ですね! ふふ。」


 ピロン!「レイリーは火魔法を覚えました」  ……。 うっさい!  何だこれは? これは俺がずっと求めていたものだが、実際に体験してみると物凄く恥ずかしい〜〜〜〜


 

 

「イオリ様さま魔物です!」


俺も魔物の接近を感じる。 ふぅ〜 魔物に助けられたか? 今のままでは甘い空気によって糖尿病になる寸前だったのだ、いや〜危なかった。



名 前  マッドドラゴン

L V  30 

スキル  土魔法Lv3・ブレスLv2 ・・・・

状態異常 なし


 現れたのは、全身泥まみれの小型のドラゴンだ。体長2〜3メートル程だろうか? まぁでっかい泥まみれのトカゲだな。


 レベルも俺と変わらないし、動きも遅く何となくだが、次の行動が読めるような気がする。こんな奴俺のとっても切れるようになった剣でバシュッと……  ガキッンー! 堅った! 泥まみれの癖に堅い!


「イオリ様さまこうですよ! バシュッ!」


 ……。 マッドドラゴンの開きの出来上がりだ。 どうやら血は流れているようで、緑色の血が吹き上がっている。 


「これが、ケーキ入刀ですね? 二人の共同作業ですね?」


 いや、どう見てもケーキではないよね? と突っ込みたかったが、すっごく嬉しそうなので突っ込みは心の奥へしまっておいた。


「どんどん、魔物が寄ってきていますね。 ここからは魔物狩りの共同作業ですね。」


 俺のマップスキルにも赤い反応がちらほらと表示されている。 次に現れたのは、


名 前  キラービー(幼虫)

L V  29 

スキル  毒Lv3 ・・・・

状態異常 なし         


 でっかい芋虫? 多分俺よりデカい! 色は全体的に白っぽいがうねうねしていて気持ち悪い。


「あっ〜〜! この虫、イオリ様さまと出会う前までは私の大好物だった虫です! と〜〜〜っても甘いんですよ〜〜〜」


 そ、そうなんだ……? ごめん俺虫食べたことないからわかんない……。 だが名前からして蜂の子? でっかい蜂の子? どこかで蜂の子ご飯を売ってるのは見たことあるけど食べたことない……。だって形がまんまなんだもん……。


 俺が他所事を考えている内に、レイリーは大好物を倒したようだ。 早速食べましょうと言っているがまだ魔物寄ってきてますよ?


 次の敵は、


名 前  ワイバーン

L V  33

スキル  火魔法Lv4  風魔法Lv3・・・・

状態異常 なし    


 おっ!? あの有名なワイバーンさんの登場だ。ワイバーンって言っても見た目ドラゴン? 空飛ぶドラゴン?  よし!倒してまた胸当てに変身してもらおう! 



 ワイバーンは俺達に向かって襲って……こない! 

 

 ……。 ひ、卑怯だぞ! コンチクショー! 空から攻撃してくるなんて! 俺の剣が届かないじゃないか! 誰もが飛ぶ斬撃できると思ったら大間違いだぞコノヤロー!!


 いくら俺が喚いても、ワイバーンは空からの攻撃をやめない。 ぐぬぬ、話の通じない奴め!  


 許さん! 卑怯者には容赦しないのだ! レイリーさんお願いします!


 「スラッシュ!!」


 レイリーがシュッと斬撃を飛ばしワイバーンの羽を切り落とす。 これでは、さすがのワイバーンさんも空を飛ぶことが出来ないようで、地上に落ちてくる。

 

 ぐふふ、ここからが本当の戦いの始まりだ! 地上に降りた最後の天使などただの手のないトカゲ!?  




 待て待つんだジョー!!?? ワイバーンはどこ行った? こんなのが天使だったら世の中からの批判が凄すぎる! 当然雷魔法もつかえないよな? 瞳に電気が流れていることもなっそうだ。


 これなら勝てる! 羽根=手が無くなっているのだ、もう攻撃手段は噛みつきか、尻尾でバチンくらいだろう。 ふらふらとこちらへ向かってくるワイバーン。 


 無駄な殺生は好まぬが……    一度言ってみたかっただけだ! では死ね〜〜〜〜! 


 俺は斬りかかり、そしてワイバーンを切り裂く。 またつまらぬものを斬ってしまった!  ふふふ、カッコいい!


 だが戦いは終わっていなかった。ワイバーンは最後の力を振り絞り俺に噛みついてきたのだ。


 勝った気になって勝利のポーズをしていた俺は、倒したと思っていたワイバーンからの反撃に全く反応が出来なかった。だがレイリーには油断は無い。 バシュッと首を狩り切りワイバーンは今度こそ息絶えたようだ。

 

「まだまだですね、イオリ様! 油断大敵ですよ。」


 はは、すまんね、これからも迷惑かもだけど俺を守ってくれよ、よろしくな。


「イ、イオリ様、今更婚約者の私にプロポーズの言葉を述べられても……? いや嬉しいですけどね、すっごく嬉しいですよ、だからいつまでも私がお守りしますね。」 クネクネ……


 先ほどまでにリンっとしたレイリーさんはどこへやら? そもそもこの世界のプロポーズの言葉が特殊過ぎるのだ! どこぞの文豪が言ったと言われている?「月が綺麗ですね」的な分かりにくい物はニブチンの俺には向かないというのに。 もっと直接的に「結婚して」とか「結婚しよう」とか分かりやすい物でお願いしたいものだ。



 さて、程々に狩りを終え、レイリーがあの虫を食べると言い出す前に帰るとしよう。



 そして俺の脳内にはジュリアの職業選択画面が表示されている、どうやらジュリアのレベルも上がった様だ。 さてジュリアは何を選ぶのかな?


感想、レビュー、ブクマ、評価、待ってます


レイリーとデートした日の夕食後

 

名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)

L V 30 (947/6462)

スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・空間魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv5・水魔法Lv1・火魔法Lv1・気配察知Lv6・危機察知Lv5

    魔力察知Lv6・魔力耐性Lv4・魔力操作Lv2・奴隷契約・マッピングLv4・メンタリストLv1・神眼・神の加護(3/4)能力補正+100


    魔王倒すスキル 79/10000

    メンタリスト   9/10

    魔力操作     0/20

    魔力耐性    36/40


状態異常 なし


HP  1244(+180)

MP  1142(+250)

力   171(+100)

体力  183(+100)

魔力  174(+100)

知力  22(+100)    

素早さ 175(+100)

運   30(+100)




名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)

L V 33 (9260/12622)

スキル 剣術Lv8(+1)・槍術Lv3・聖魔法Lv2・火魔法Lv1・魔力耐性Lv4・気配察知Lv7・危機察知Lv3・神の加護(能力補正+50)

    魔力察知Lv1・身体強化Lv6・魔法剣 [称号:剣王 各種能力+50]


能 力 


HP   637(+115)

MP   272(+125)

力   148(+130)

体力  151(+100)

魔力  106(+50)

知力  16(+50)    

素早さ 109(+100)

運   33(+50)


    魔王倒すスキル 37/10000

    剣術スキル   71/110

    危機察知     0/30 

    身体強化    40/60


状態異常 なし 



ジュリア=オリムカル(職業 魔法使い)(10歳)

L V 29 (5420/5170)

スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv9・風魔法Lv9・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)

魔法耐性Lv5・魔法操作Lv3・魔力察知Lv5


    魔力耐性     43/50

    水魔法     46/65 

    風魔法      46/65


能 力 

HP   484

MP   451(+125)

力   91

体力  133

魔力  130(+50)

知力  48(+10)    

素早さ 93

運   29


状態異常 無し



名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(14歳)

L V 29 (4608/5170)

スキル 王の威厳・気配察知Lv4・気配遮断Lv4・危機察知Lv6・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)

    身体強化Lv6・体術スキルLv6・回避スキルLv6・獣闘術Lv6・火魔法Lv1・獣化

状態異常 無し


    身体強化    67/70

    体術スキル   67/70 

    回避スイキル  67/70

    


能 力 

HP   549(+120)

MP   65

力   156(+75)

体力  133(+75)

魔力  65

知力  19    

素早さ 158 (+75)

運   37


状態異常 無し

  

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ