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132/193

132.スキルの野郎に勝ってみよう。

やってまいりました、コープラントへ。



うーーーん!


 なんだ?この爽やかな目覚めは?この世界に来てから初めてだ、ここまで爽やかに起きられたのは!


 やはり駄龍下顎ベッドのおかげか?いや、ラヴィーニャに抱きついて寝たおかげか?よくわからない爽快感を感じているとラヴィーニャが目を覚ます。


「旦那様もう朝か? わらはは寝付けたのが遅かったから、もうしばらく寝るのじゃ、朝食もいらんと伝えておいてくれるとたすかるのじゃ。」


 あぁ、わかったと、俺は部屋を出て食堂へ向かう。


 俺が部屋から出たとたん部屋の中から、ラヴィーニの悶える声が聞こえる、「旦那様と添い寝してしまったのじゃー」と言いつつ「クンカ、クンカ旦那様の匂いなのじゃー」と……


そして、「ダニエラはおるか? 大丈夫か?」と敵、いや強敵と書いて呪い呼ぶダニエラに話しかけている。


「はっ! どうしたの〜ラヴィーニちゃん?」


「だ、大丈夫か? どうじゃ呪いの方はまだ持ちそうかのぉ?」


「う、うん…… もうこのまま消えてもよかったぐらい幸せだったよ〜!」


「な、なにを言っておるのじゃ! まだ消えるには早すぎるのじゃ! もっと気合いを入れるのじゃ!」


 俺は食堂に行くと見せかけ、ドアの前で様子を伺っていた俺がドアを開け問いかける。 


どうした、ラヴィーニ? 誰かと話してるのか?


「なっ!! なんでもないのじゃ!! もう寝るから旦那様は朝食を食べに行くがよい!」


ふふふ、ラヴィーニは動揺しているようだ。 ふふふ、今がチャンスだ!



ラヴィーニ今夜もよろしくな! と言い残し俺は食堂へ向かう。


「なっ!!」


 とラヴィーニの声が聞こえたが、昨夜俺を騙した罰だ! 十分に悶えろ! そして肉食系なのに、恥ずかしがりやと言う属性を遺憾無くはっきするがいい。 ぐはははは……





 さて、ラヴィーニばかりをかまっていては、いつか刺される……? まぁこの子達に関してはそんな予感を感じる必要もないだろう……? ないよね……? 不安だ……! 



不安なので、みんなのとの親密度を高めるため、今日明日でデートをすることにする! 異論は認めない! 


「なっ!!!」 食事中の婚約者達はフォークを落とし驚愕する。いままで俺がこんなことを言ったことは無いのだから驚くのも無理はない。



多分、キット、俺はこの子達のことが好きだ、夏希さんには悪いが婚約者見習いになったと聞いて若干だが嫌な気持ちになった……


俺が嫌な気持ちになると言うことは、多分この子達も嫌な気持ちになったんだろう…… 自意識過剰と言われればそれまでだが……


だが夏希さんも話の流れで見習いと言え婚約者になったのだ、多分きっといつか、夏希さんとも結ばれる日がくるのだろう。


なのでだ、婚約者達にはごめんなさいの気持ちを込めて、夏希さんにはこれからよろしくねの気持ちで接するために個々でデートするのだ!


今日の午前中はジュリア、昼からマエリスさん、明日の午前中は夏希さんで、昼からレイリーでラヴィーニャは添い寝するから無し!


なお、あまりにも動きにくい服、明らかにおかしいおめかしは禁止! 異論がある人は認めないけど挙手! 


「「「「……。」」」」


 誰も異論は無いようだな。では、ジュリアご飯を食べ終わったら出掛けよう。 そう言い残し俺は準備のため自室へ戻れないな、ラヴィーニが寝てるし……。まぁいい俺の存在などメイド達からすれば空気も変わらんはず、こんだけデカい屋敷だそのへんの廊下で着替えても気付かれることはないだろう。もし見られても、「イヤン、エッチ!!」といっておけば問題ない。





……。



「ご主人様、このような所で、粗末な物をさらけ出すつもりではありませんよね?」


……。 なぜだ?こんだけデカい屋敷の隅っこでこっそり着替えているのに、なぜメイドに囲まれている……? それも見たこともないくせに粗末な物と言い切られる始末! 確かに粗末な物に間違いないが、見せるつもりはない。

だが、ジィーーーと見られると何だか恥ずかしい。  

 

 これからジュリアとデートだと言うのに、変な扉が開きそうだ…… いやこんなことをしている場合ではないのだが…… 扉が疼く……


「お兄ちゃん! 行くよ!」


おぉ!ジュリアか助かった……


 俺の後ろからは「チッ!」という謎の音が聞こえる……  恐い…… 俺の粗末な物を見て何か嬉しいのだろうか? よくわからないが恐い…… とにかく出かけよう、素早く出かけよう、とにかく早く! メイドにも信者にも後を付けられないように!





 さて、恐怖の視線から無事脱出に成功した俺とジュリアはコープラントの街をぶらぶらと歩く。


気配察知にもメイド及び信者の気配を感じないので後はつけられていない……と信じよう!


街にある雑貨屋さんを転々とめぐりながら、たわいもない話をする……


「お兄ちゃんは、どんな食べ物が好きなの?」


「お兄ちゃんは、どんな服が好きなの?」


「お兄ちゃんはどんな子が好きなの?」


うん、うん子供らしい可愛い質問だのぉ〜 孫を可愛がるお爺さんの気持ちになりながら俺は質問に答えていく……が!


「お兄ちゃんも爵位も得ているから、私も安心してお兄ちゃんのお嫁に行けるね! でも、もっといい人が見つかったら乗り換えちゃうかもしれないから頑張ってね!」


な、な、なんだって! 俺の嫁に来るのか……そういえば婚約者だった!? いや、もっといい人が見つかったら乗り換えるって……!? この広い世界なんだぞ俺よりも良い人ばかりだろ?


喜んでいいのか悲しんでいいのか? よくわからない俺は、う〜ん……と首をかしげて考える。


「はぁ〜 お兄ちゃんよりいい人なんてこの世界にいるわけないでしょ! もっと自信を持ちなさい!」


何故だ? なぜ怒られた……? たわいもない話のはずが俺とジュリアの将来に係る話になっている……


「はぁ〜 お兄ちゃんは自分のことが全然わかってない…… でもそれが良いとこなんだよね。」


はぁーそうなんですか?


「アンタルシア王国の貴族の子供たちは全然中身がないの、親の爵位を自慢したり、爵位の低い子をイジメた話を偉そうに話してばっかなの…… そんな中身のない子達から、お兄ちゃんという最高の婚約者に私は守ってもらってるから誰からも変なこと言われないの! わかってる?」 


へ〜 全然、分かってないけど、最高の婚約者と言われては、これからもジュリアを守って行くしかない! いやこれからも守らさせてくれ!


「お兄ちゃん…… よくそんな事、この人通りの中で恥ずかしげもなく言えるね…… 私が恥ずかしいよ!」


真っ赤な顔で真っ赤な髪のジュリアは可愛いな。 よくわからないが、可愛いので頭をナデナデしておいた。


「もうっ!」 っとほっぺを膨らましたジュリアが俺の脇腹にパンチして来るが、まったく痛くない、あぁ〜なんだか幸せだ。


「お兄ちゃん、鈍感すぎ! もう恥ずかしいついでに、お揃いの指輪買って屋敷に戻ろ! まだ時間はあるし私のお部屋でお話しよ!」


ん? お揃いの指輪とな? それは豪華な物にしなくてはなるまい! だがドーワフの所へ行くと長くなりそうだし……


「はぁ〜 お兄ちゃんは女の子気持ちが全く分かってない! 安くてもいいの! お揃いってのがいいの!」


そ、そういうものなのか? 俺の世界では、男はATMだと色々なところで騒がれているのだが……?


「ATM? よくわからないけど、さっき入った雑貨屋さんで可愛い指輪売ってたからそれにしようね! ふふ」


 安物の指輪を買い、とってもご機嫌なジュリア。こんなにもご機嫌なジュリアは始めて見る。  



 

 屋敷まではジュリアと手を繋ぎゆっくりと歩く。 ジュリアの笑顔は、今回は安物だったが結婚する時がきたらもっと良い物を送ろうと決意するには十分な輝いた笑顔だった。




 屋敷に戻った俺達は、ジュリアの部屋へ向かう。 ジュリアの部屋い至るまでに、何故かメイドともレイリー達とも会わなかった、気を使っているのか? 何だか恥ずかしいじゃないか、普段通りにしてもらいたいものだ……



さて、始めてはいるジュリアの部屋…… クンカ……


「お兄ちゃん! そういうことはしたくてもしないの!」


ぐぬぬ……バレないように顔には出さないようにしていたのにどうして気付かれた?


「お兄ちゃん…… 鼻の穴が大きくなってるから……。」


ふっ……。


「ふっ、じゃないの! もう!そんなことしてないで、リバーシやろ!」


リバーシか? この世界では発案者の俺に挑戦するとはな! 返り討ちにしてくれよう!



「お、お兄ちゃん……。」


……。


「えっと……。」


……。


「角は無理して取らなくてもいいよ……。」


……。 なぜだ?なぜ1回も勝てない? どうなっているんだ? なぜ角とっても勝てない? ??? ぐぬぬ 奥が深い……。






「そろそろお昼かな? じゃ最後のお願い!私の為に美味しい物作って! スキルで作ったものじゃなくて、お兄ちゃんの手料理が食べたいの!」


ん?俺の手料理が食べたい? リバーシはまたそのうちリベンジするとして、料理なら任せなさい!


じゃ、お昼だし、手っ取り早くて美味しい「うどん」でも作ろうかな。


調味料にうどん、天婦羅はスキルの野郎に作ってもらうが、味付けは俺のオリジナル! 


俺のうどん汁は、基本全部突っ込み、最後に微調整をして味を調える、水、出汁用の煮干し鰹節ぽいもの、酒、みりん、しょうゆ、美味しくなりそうなものをぶっこみ、最後に塩と昆布茶で調整し愛情たっぷり天婦羅うどんの出来上がりだ〜〜〜!


「天婦羅うどん? よくわからないけど、いい匂いがするね! では、いただきます!」


うん、うん、熱いからふぅーふぅーして食べてね。


「ふふ、やっぱりお兄ちゃんの料理は美味しいね! スキルさんの料理のが味は美味しいけど、お兄ちゃんの料理には愛情たっぷりだから、私はお兄ちゃんの料理の方が好きだよ!」


 な、なんだって?! 俺の料理の方が美味しいって? おい! 《望んだ料理を作る》聞いたか? コンチクショー!


 勝負をけしかけてもないのに勝ってしまった! ついにスキルの野郎に勝ったのだ〜〜〜! ぐはははは。


 思わずジュリアの脇に手を入れて持ち上げクルクル回る。俺の親指はジュリアの胸の膨らみを確認しつつ(まだ俺の大好物だな!)、喜びを表現してみた。親指って凄いよね、この絶妙な可動域は神に感謝だわ!


「お兄ちゃん! はしゃぎすぎ! 危ないでしょうが〜〜〜!」


と言いつつも、ジュリアは嬉しそうだ。 クルクル回って目が回りそうになったのでジュリアを下す。


「もう!お兄ちゃん!」


ほっぺをぷくっと膨らませ怒ってるが可愛いな。


「でも今日は楽しかったからお礼ね! ちゅっ!」


 な〜〜〜に〜〜〜! ジュリアがほっぺにちゅーしてくれただと?! これではもうほっぺが洗えない……。 恥ずかしそうなジュリアと嬉しさ爆発している俺…… そんな素晴らしい俺とジュリアの時間にスキルの野郎が話しかけてきた。



「はぁ〜 私のレベルが上がったので、今後はもう勝てないと思いますよ?」


へっ? なにいってるんだ? レベルが上がった? なぜに?


「私に勝つと、私のレベルが上がるようになってますので……。」


へっ? そうなんだ……。 でなにが出来るようななったの?


「今までよりも、より美味しい料理が提供できるようになりました。」


へっ? それだけ?


「それだけです。」


……。 つ、つかえねー!!!


「いや、十分チート性能だと自負してますが?」


……。 まぁそうだけど……。


「ですので、もう負けませんから!」


……。 なにその意気込み……?


「ぷいっ!」


……。


よくわからないが、ぷいっとされた……。 まぁいい、ジュリアとの親密度もアップしたし、とても可愛かったし、スキルの野郎にも勝てたのだから。 



感想、レビュー、ブクマ、評価、待ってます


ジュリアとデートした日の昼食後

 

名 前 八神 伊織(職業 勇者)(16歳)

L V 30 (146/6462)

スキル 望んだ料理を作る・聖魔法LvMAX・空間魔法LvMAX・収納空間・剣術Lv5・水魔法Lv1・気配察知Lv6・危機察知Lv5

    魔力察知Lv6・魔力耐性Lv4・魔力操作Lv1・奴隷契約・マッピングLv4・メンタリストLv1・神眼・神の加護(3/4)能力補正+100


    魔王倒すスキル 79/10000

    メンタリスト   5/10

    魔力操作     6/10

    魔力耐性    32/40


状態異常 なし


HP  1244(+180)

MP  1142(+250)

力   171(+100)

体力  183(+100)

魔力  174(+100)

知力  22(+100)    

素早さ 175(+100)

運   30(+100)




名 前 レイリー=エドワーズ(職業 聖騎士)(17歳)

L V 33 (8459/12622)

スキル 剣術Lv8(+1)・槍術Lv3・聖魔法Lv2・魔力耐性Lv4・気配察知Lv7・危機察知Lv2・神の加護(能力補正+50)

    魔力察知Lv1・身体強化Lv6・魔法剣 [称号:剣王 各種能力+50]


能 力 


HP   637(+115)

MP   272(+125)

力   148(+130)

体力  151(+100)

魔力  106(+50)

知力  16(+50)    

素早さ 109(+100)

運   33(+50)


    魔王倒すスキル 37/10000

    剣術スキル   67/110

    危機察知    16/20 

    身体強化    36/60


状態異常 なし 



ジュリア=オリムカル(職業 魔法使い)(10歳)

L V 29 (4619/5170)

スキル 火魔法Lv3・水魔法Lv9・風魔法Lv9・土魔法Lv3・光魔法Lv3・闇魔法Lv3・神の加護(マジックマスター・・・魔法関係のスキル上昇率UP・魔力補正+50)

魔法耐性Lv5・魔法操作Lv3・魔力察知Lv5


    魔力耐性     39/50

    水魔法     42/65 

    風魔法      42/65


能 力 

HP   484

MP   451(+125)

力   91

体力  133

魔力  130(+50)

知力  48(+10)    

素早さ 93

運   29


状態異常 無し



名 前 ラヴィーニャ=ゼノーニ(職業 王女)(14歳)

L V 29 (3807/5170)

スキル 王の威厳・気配察知Lv4・気配遮断Lv4・危機察知Lv6・神の加護(格闘系攻撃力UP 力、体力、素早さ補正+50)

    身体強化Lv6・体術スキルLv6・回避スキルLv6・獣闘術Lv6・火魔法Lv1・獣化

状態異常 無し


    身体強化    63/70

    体術スキル   63/70 

    回避スイキル  63/70

    


能 力 

HP   549(+120)

MP   65

力   156(+75)

体力  133(+75)

魔力  65

知力  19    

素早さ 158 (+75)

運   37


状態異常 無し

  

 


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