110.信者に会いに行ってみよう。
屋敷へ、戻りました。
まずは、屋敷で打ち合わせをしよしようかな?
メイド達のせいで無駄に増やした俺の家の維持管理を頼まなくてはならないし・・・。
メイド達の人数は無駄に多いからこういった場合は役に立つ。
そういえば、この街で買った奴隷達は・・・いやもう奴隷ではないな。
いつの間にか俺の管理下から外れているのだから・・・?
・・・そろそろ元気になってもよさそうだけど、実際の所どうなんだろう?
近くのメイドにそれとなく尋ねてみる・・・
「ごめんなさい・・・。」
と、遠くの方を見ながら、本当に申し訳なさそうに・・・
な、なにがおこった?
まさか、メイド達も十分に反省をしたこということなのだろうか?反省をしたのならば、もう家出は止めておいてやろう。
ふふ、俺の心の広さに敬意を表せ・・・!
しかし、微妙に会話になっていない・・・いったい何がおこっているのだろう?
「家の管理もとなると人手がたりないので、アレフシアの屋敷からメイドを連れてこなければなりません・・・」
申し訳なさそうなメイド・・・とても新鮮な感じがする。
そうだよね、この巨大な屋敷と小さいとは言え家二軒だからね、人手もたりないよね。
仕方がない俺が送り迎えしてあげよう!
ラヴィーニャ、ジュリア行こうか?
・・・。
どんよりした表情のラヴィーニャとジュリア・・・。
何がおこっているんだ・・・?
「念のため私達も一緒に行きますので・・・。」
心配そうな表情の、レイリーとマエリスさんも同行するようだ、本当に一体何がおこっているんだ?
よく分からないが、俺はアレフシアの屋敷の座標を指定しラヴィーニャとジュリアの手を握り転移で飛ぶ。
俺の視界の空間がグニャリとなり、視界が真っ暗になる。
そっと目を開けると・・・大勢のメイドに取り囲まれている。
「お帰りなさいませ、ラヴィーニャ様!」
「お帰りなさいませ、ジュリア様!」
何これ・・・?。
そして睨まれる、俺。
目が血走ったメイド達に睨まれるが、この本気でヤバそうな目で見られても俺の経験値は溜まらない。
まずは、落ち着ける場所で説明を!余は説明を希望する!誰か説明を!
俺達は応接室へ向かう。
後ろからは「ラヴィーニャ様の手を握る不届きな者に死を!」「ジュリア様の手を握る不届きな者に死を!」
と不穏な声が聞こえてくるが・・・。
どうやら、今俺達を囲んでいたのが、コープラントで買った奴隷達らしいくて・・・。
俺の知らない場所で、ラヴィーニャ教(狂)とジュリア教(狂)なる宗教が興り、それを面白がって煽って煽って煽りまくったアホメイドが居たらしく二人を神のように崇める集団が誕生。
その集団は俺とラヴィーニャ・ジュリアとの婚約をとてもとても気に入っていないので、親の仇のごとく俺を憎むように誘導されてしまい、
「あの役立たず弱いくせに、我が神ラヴィーニャ様と夫婦になるつもりか!」とか「あのクズと、麗しき神ジュリア様では釣り合いがとれない!」とか・・・。
と、いった具合に完全に俺が悪者になってしまったのだ。
これにはラヴィーニャもジュリアも苦笑い・・・
「わらは達が旦那様の悪口はなるべく言わせないようにするから、洗脳が解けるまで我慢するのじゃ・・・。」
「ごめんねお兄ちゃん・・・知らなかったの・・・こんなことになってるなんて・・・」
と、何故か二人が反省した様子。
この元奴隷達を煽ったアホメイド(メイドA〜C)はキツイお仕置きを現在進行形で受けているので許して欲しいとメイドに頼まれ・・・。
「くじけちゃダメ・・・強く生きなさい・・・」と、励まされて・・・
そして遠くの方を見ながら、本当に申し訳なさそうに「ごめんなさい」と言いわれた。
今回ばかりは本当に心の底から反省しているようなので俺としても深くは追及しない・・・。
俺の求めている方向とは多少違うところなのだが・・・。
メイド達も十分に反省をしたことだろうからもう家出は止めておいてやろう。
ふふ、俺の心の広さに敬意を表せ!
そして誰か俺の涙を拭いてくれ!
少しだけ、ほんの少しだけ会うのを楽しみにしていた俺の純情を返せーーー!
俺は新たに決意する!洗脳を解くために心理学のスキル「メンタリスト」を取得することを!
これ魔王との戦いに関係なくない?と疑問を持ちつつ・・・新たな決意を胸にコープラントへ戻るのだった。
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