105.祝勝会をしてみよう②
まだやっています、祝勝会。
光る謎の食べ物「最良変則親子丼」を食べた人がもう一人居たのを覚えているだろうか?
そう剣聖さんである。
剣聖さんは喜びを爆発させている。
「神に感謝を!いや、もう神なんぞどうでもよい、勇者殿に感謝を!この体ならば目指す頂へ届くやもしれん!ふははは。」
嬉しそうなのは良いけど、あと何年生きるつもりだよ!もう60歳超えてるでしょうが!
「勇者殿、お言葉を返すようですが、この体ならばあと100年は行けそうな気がするのじゃが?」
行けるわけがないでしょうが〜この世界の平均寿命をもうとっくに超えてない?
ねぇ?超えてるでしょ?今の時点で・・・?
「ムム、確かにそうかもしれんが、儂はまだまだいけますぞー!ですので、この前行ったあの森でドラゴンを斬りまくる・・・いや先ずは嫁さんに自慢が先か・・・困ったのぉ」
考えがまとまったら教えてください・・・
なお、剣聖さんの自宅は西へもう一つ言った国「ラカルノ王国」にあるらしく、転移では行けませんよっと伝えておいた。
行ったことが無い場所には行けませんからね。
そして、そのラカルノ王国の北側に獣人の国があるようで・・・
獣人の国にはラカルノ王国経由か大森林沿いに進むかの二通りの入国の仕方があるそうだが、ラカルノ王国経由で行くとなると3週間はかかり、大森林沿いに速度重視で向かえば10日はかからないと・・・
どちらで行っても結局馬車なので、おけつに割れ目が増えることは間違いないのだ!
また辛く退屈な旅になると思うとおけつが痛くなる・・・
今はひとまずおいておこう、ラヴィーニャが帰りたいと言ったときに考えるということで。
さて、もう一人困った子が居るのです。
ジュリアさんなのですが、どうやらこのままではスキルのレベルが、これ以上上がらないと俺の脳内に警告が来まして・・・
取り扱い説明書を読むと、急に不機嫌になります?理由を聞いても答えないのに放っておくと怒ります?・・・ジュリアさんそうなの・・・? ・・・ってこれ違う取説だ・・・
これじゃない!こっちだ・・・
これはこれで後で読むとしよう・・・。
なになに、今の職業ではこれ以上のスキルレベルの上昇は不可能なため、新たに職業を変更する必要があります。
例、大魔導士、魔導士、賢者、蠱惑士等・・・
さ、最後の奴読めん!いったいどんな職業なのだろう?
蠱惑士・・・妖しく美しい容姿や仕草で人の心を惑わす・たぶらかす職業
よし、ジュリアの職業選択に出てきても絶対に選ばない!心に決めたからね!
さて困った、職業は一体どうやって変えることができるのだろう?
多分だが、レイリーの例で言えばLv30になった時に職業を選択できたような気が・・・?
だがレベルの概念がこの世界の人たちにはない、普段はどやって職業を選んでいるのだろう?
よく分からないので、ジュリアに聞いてみた。
「何となくだよ、お兄ちゃん。」
えっと意味がわかりません。
「何となく、私の職業はこれだなって・・・分かるって言うか?振ってくるというか?」
へーそうなんだ・・・。
手抜きか?エリクシア様の手抜きなのか?
普通なら成人の儀式でとか・・・何歳かになると神殿で教えてくれるとか・・・?
「ないよ。何となくわかるんだよ。」
へ〜。深くは追及しまい・・・
まぁ、取り敢えずあと少しでLv30だから頑張ろうね、ジュリア。
ジュリアはいまいちピンと来ていない様で・・・
誰とも共感できないことがこんなにも寂しいことだとは・・・。
まぁいい、ジュリアは普段から魔法の練習や魔力操作を一人でコツコツやっている努力の子なのだ。
いい子には神様も優しくしてくれることだろう。ねっエリクシア様?
「ふふ、そうね。」優しい声がジュリアを包む。
不思議そうにキョロキョロしているジュリアは可愛いな。
よしよし良い子だねと頭を撫で撫でしておいた。
「へへっ」っとほほ笑むジュリアは、とても可愛かった。
あちらでは、女帝とラヴィーニャと複数のメイドが話をしているようだ。
きっとさわりパークの話だな?
「獣人の娘を使うのは反対なのじゃ!旦那様の浮気につながる可能性があることは認めることはできんのじゃ!」
「えー。ラヴィーニャちゃんのこの耳たまらないわ。あぁ〜いつまでも撫でていたい。」
どうやら女帝もモフリストらしくラヴィーニャにベッタリである。
「む〜これでは話が進まんのじゃ〜〜。」
ふむ、ラヴィーニャを困らせるとは、あの女帝出来る筋肉だな。
あっちは勝手にやっていればいいさ・・・俺は俺で勝手にやらさせてもらうからね。
自分のマイホームを購入して、にゃんことゆっくり過ごすのだーーー!
一日中、遊んで、モフって・・・あぁ〜涎が止まらん・・・。
いかん、いかん、こういった行動から俺の考えが読まれてしまうのだ、気を引き締めていかねばなるまい!
この様子を「ジィー」っと見ていた者がいたことは言うまでもあるまい。
というか、本人に自覚が全くない、どれほどの人が自分を見ているのかということを・・・
ということで、自分の意識から外れていることは、気付きにくいもので・・・
今回も生暖かく見守って行こうという女性陣の考えを、本人だけが知らないわけで・・・。
感想、レビュー、ブクマ、評価、待ってます




