確かな未来
私はよく周りにおかしな目で見られる.
私はよく周りに笑われる.
誰かが言う.
まだまだ人生はこれからなんだから.
じっくりと考えて決めればいい.
優先順位を考えて高いものから順にやるべき.
私は思う.
なぜ皆,明日も当たり前に生きていると確信できているのか.
なぜ皆,自分は来年も,再来年も,そのまた次の年も生きていると確信できるのだろうか.
私にはそれがわからない.
だから,つい言ってしまう.
いや,明日には死んでいるかもしれないから.と.
来年の今頃,生きているかもわからないから.と.
するとなぜだろう,皆は笑う.
何言っているんだこいつ?というような目で私を見てくる.
きっと皆は未来の自分が生きているという保証書のようなものを持っているのだろう.
残念ながら私はそのようなものを持ち合わせてはいない.
それを持っていない私にも確かな未来はある.
それは,死.
死は未知なものであり,我々のすぐ近くに普遍的に存在している.
ある哲学者は死についてこういった.
死は世界の外側に存在すると.
死によって世界は終わると.
私は好奇心旺盛だ.
私は世界の外側を知りたい.
だけど,それについては焦る必要は全くない.
なぜなら,それは確実にやってくるからだ.
それだけは断言できる.
ならばせめて,その時が来るまでに.
やりたいことをやっていきたい.
今の「生」を満足できるような作品に仕上げたい.