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青天の霹靂

うららかな春の陽気に包まれながら、俺は高校はの通学路を歩いていた。

それにしても天気がよい。俺は「はぁ…」と、気持ちよさのあまり端から見れば気持ち悪いとしか言い様のない吐息を洩らしてしまった。

ちら、と腕時計に目をやる。ホームルームにはまだまだ余裕があった。今日は珍しく早起きをしたので、早めに登校することにしたのだ。

おかげで朝の澄んだ空気をたっぷり味わうことができる。なんと平和な一日の始まりだろう。願わくは今日一日といわず、これから先ずっと世界が平和でありますように。


しかし、俺の平和な日常はそこで終わりを迎えることになった。


通学路を少し歩いた辺りで、妙な音が聞こえた。パリ、パリとガラスに少しずつヒビが入っていくような音だ。

どこから聞こえるのかと周囲を見渡す。鞄の中も見てみるが、変わった様子はない。

ふと空を見上げる。

広がっていたのはいつもの空ではなかった。まさに「割れた」というのがふさわしい、ひびの入った空だ。ヒビの中心には穿たれた穴があいており、そこからは城のようなもの覗くことができる。


俺はとたんにこの陽気が恨めしくなった。青天の霹靂、嵐の前の静けさとはこのことだ、とも思った。


空に入ったヒビは徐々に修復されていくように見えたが、代わりに黒い点が近づいて来た。

何かが落ちて来たのはわかったが、あまりの落下速度に何もできない。俺はかろうじて腕で顔を覆った。

次の瞬間、数メートル先の地面からとてつもない爆音と衝撃が伝わってきた。


その場から逃げ出したい衝動と、怖いもの見たさがない交ぜになった状態で、腕を少しずつ下ろしていく。結局怖いもの見たさが勝った。


閉じていた瞼を、ゆっくりと開いていく。

地面に落ちていたのは、異世界の少女だった。



初投稿です。

気楽にやって行きたいと思います。

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