二日目午後
常世神命「いつもありがとうございます。主様。ようやくの更新ですか」(涙)
ベリアル「べ、別に泣かないでも・・・ま、言うても前回から早10ヶ月。まぁ普通無いよね」
リル「でもさぁ、全てに於いて亀よねぇ」
常世神命「いえいえ。更新して頂けるだけで有り難く思います」
ベリアル「いや。そこはハッキリ言った方が良いよ『コラ!ヘボ作者。さっさと更新しやがれ。いてこますぞ!!』って感じで」
常世神命「あわわわ・・・あ、主様。わたくしはその様な事は微塵も思っていませんよ」
リル「あら。武神ともあろうお方が、狼狽える事も無いわよ」
常世神命「だがしかし・・・」
セフェラ「さっきから黙って聞いてれば・・・グスン」
常世神命「主様。わたくしはあなた様の事を大事に思っていますよ」
セフェラ「そう言ってくれるのは常世だけだよ」
リル「・・・・・・何、この三文芝居は」
ベリアル「と、兎に角、本編をどうぞ」
町の中心部から少し離れた丘の上にそれは在る。
今日、昼間に色々と手数を掛けた、リネルメ旅客のオーナーであるリルーエット嬢の屋敷だ。
屋敷は町を一望出来る一番高い所に在り、見た限りでは、この屋敷より大きい一軒家は無いのではあろうかと思われる。
(フム。リルーエット嬢は、一企業のオーナーだからこれだけ大きな屋敷に住んでいるのであろうか・・・地球で言えば、中世頃の状態という認識では有ったが・・・古代ギリシャの時代にも民主主義は在ったし、この国が民主国家である事は、何ら不思議では無いのだが・・・郷に入りては郷に従えというか、世界ですら違うのだ。習慣などが違うのは当たり前だ・・・色々詮索するのはよそう。どうやら到着した様だ)
「トコヨ様。我が屋敷へようこそお越しくださいました」
リルーエットはそう言うと、左手は左足の側面に添え、右手は扇状に振り、胸元に寄せた後、丁寧なお辞儀をする。
「わたくしの様な氏素性が知れぬ身に、過分なご招待、たいへん痛み入ります」
私自身も、リルーエットに対して丁寧なお辞儀で返す。
「堅苦しい挨拶はこの辺にして、さぁ、家の中に入って入って」
私は、リルーエットに促される様に中に入る。
中に入ると、エントランスのの中心から左右に五尺ずつの幅にカーペットが敷かれており、その正面には四尺四方ほどの大きさの暖炉が有り、その上には、絵画か何かが掛けてあった跡が見て取れる。
暖炉と入り口の真ん中のカーペットの左右の端から、弧を描く様な感じで二階に上がる階段が有る。
「それでは、少しここで待ってて下さいね」
「承知した」
リルーエットは、わたくしを暖炉の前に在るソファーに案内すると、座る様促した後、席を外し二階へと上がって行く。
「お嬢様がお戻りになる迄、こちらをお召し上がり下さい」
しばらくすると、屋敷の使用人が飲み物と茶菓子を持って来る。
飲み物は、茶色い色をしていて、一口飲むと紅茶である事が分かる。
お茶請けの茶菓子は、クッキーが十枚程出された。
しばらく寛いでいると、リルーエットが二階から下りて来た。
リルーエットは黄色を基調としたドレスに身を包み、先程とは雰囲気がガラリと変わり、私はここが異国の地で在る事を印象付ける。
「それでは改めまして、リネルメ辺境領にようこそおいで下さいました。わたしが、この辺境領を治める、リルーエット・リネルメでございます。今後ともよしなに」
そして、リルーエットは、ドレスのスカートの左右の端をつまみ上げ、私に対して丁寧なお辞儀をした。
どうやら、リルーエットは一企業のオーナーなどではなく、この領地の領主だった様だ。
「いえ、こちらこそ、よろしくお願い致します」
私は、少しへりくだり、リルーエットにお辞儀を返す。
「さーて、改めて挨拶も済んだ事だし、食事にしましょう・・・マチルダ。準備は大丈夫?」
「遅滞なく」
マチルダと呼ばれたメイドは、軽く会釈をする。
「重畳重畳。では、トコヨさん。我が食堂にお入り下さい」
リルーエットは、扉を開け、私を中に案内する。
中に入ると、横五尺、縦十二、三尺のテーブルに、所狭しと料理が乗せられているのが分かる。
私は、マチルダ殿に上座の席に案内される。
「ささ、トコヨ様。こちらをどうぞ」
マチルダ殿はそう言うと、グラスを私に渡し、ワインの様な飲み物を注いでいく。
「忝ない」
「トコヨさん。これはお酒ではないですから畏まらずとも構いませんわ」
「・・・これはお酒ではないのですか」
ブドウジュースにしては、僅かながら酒精の風味がしたので、お酒と思ったのだが・・・
「ええ、お恥ずかしながら辺境領は豊かになったとは言え、未だ食料に余裕が有りませんので、これは隣国からの輸入品した物ですわ。恐らく、このザールラントにまで輸送する際、僅かなりとも発酵したのかと思います・・・さてさて、トコヨさんと出会ったのは何かの縁。トコヨさんと我々の今後の健勝を願って・・・乾杯!」
リルーエットはそう説明し、乾杯の音頭を執る。
「「乾杯!」」
その後、数々の料理に舌鼓を打つ。
常世神命「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたらよろしくお願いします」
リル「ねぇセフェラ。常世が優しい顔をしているからって、調子に乗らない様にね」
セフェラ「そもそも、調子に乗り様が無いのだけど・・・」
リル「黙らっしゃい!三ヵ月位なら兎も角、10ヶ月も更新無しとかやめてよね・・・そうだ!あたしの方もさっさと更新しなさいよ」
常世神命「主様方には申し訳ありませんが、収拾がつかなくなって来ましたので、締めさせて頂きます。それでは今後も、当作品をよろしくお願いします。ブックマークや評価を頂けましたら幸いにございます」