七日目 六つ刻三分半頃~八つ刻頃
ベリアル「いつもありがとうございます・・・・・・えーと・・・また前書き無し?セフェラってば、最近前書き手抜き過ぎじゃないの?・・・仕方ない。それではどうぞ」
七日目 六つ刻三分半頃
照明具(所謂たいまつだな)の製作をする為に一度拠点に戻ると、私の直ぐ後からタレザ殿も狙ったかの様に戻って来た。
「おお、私の勘も中々だな」
どうやらタレザ殿は、自身の勘を頼りに狩りを切り上げて戻って来た様だ・・・まったく武闘派は。
「丁度良い所に戻って来ましたなタレザ殿。この後発見した洞窟に入るので、タレザ殿にご同行して欲しいのだが構わないだろうか?」
「常世殿。そう言う事なら是非ともこちらからお願いしたい」
七日目 七つ刻頃
タレザ殿と拠点で合流した後、照明具を数本作成し、いよいよ件の洞窟に入った。
照明具に火を着けて辺りを照らすと、そこかしこに落盤防止の櫓が組まれている。
どうやらこの洞窟は鉱山跡の様だ。
タレザ殿に周囲を警戒してもらいつつ、私は気になる壁面に金槌を入れて標本となり得る鉱石の採取をした・・・依頼内容とは微妙にずれているとは言えなくもないが、依頼自体は今日までの調査である程度推測出来るので、明日、明後日とこの洞窟の調査に充てても支障は無い。
七日目 八つ刻頃
あれから一刻程洞窟内を調査したが、診たところまだ採掘出来そうな場所が何ヵ所も有った。
その中には、金鉱脈と思われる石英の層が有り、更に診ると含金石英である事が判った。
その下に鉱脈が有るかどうかは地球の様な科学的な調査が出来ない以上、実際にある程度は掘ってみないと分からない。
とは言え、以上の事からこの鉱山を含む集落一帯は、何らかのトラブルに因り集落ごと放棄されたものと推測出来る。
「常世殿。どうでありましたかな?」
「満足のいく物であると。これなる石をご覧下さい」
そう言って私は、手持ちの含金石英をタレザ殿にみせる。
「・・・この石は何ですかな?」
「これは金鉱脈のありかを示すと思われる、含金石英と呼ばれる物です」
「金ですと!?」
「左様です。ただ、詳しく調べねばなりませんが、十中八九その下に金鉱脈がありますでしょう」
「では早速・・・」
思い立つが吉日と言わんばかりに、タレザ殿は外に出ようとする。
「タレザ殿。まだ調査の日数が残っている上に、調査した範囲もまだ6割程ですので、このまま切り上げる事は出来ませんよ」
「で、あるか・・・」
私がタレザ殿に待ったをかけるとたいそう残念そうな顔をした。
ベリアル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたらよろしくお願いします。で、常世。金が見っかったね」
常世「いや、含金石英が見っかっただけではそこに金鉱脈が存在するかを断定出来ない。現状では金鉱脈があるかも知れないという程度だ」
ベリアル「ダメじゃん」
常世「そうとも言えない。金鉱脈が存在する場合、独特の気配があるのだが、今回はそれが有った。私の経験からすれば間違いなく金鉱脈は有る!」
ベリアル「結局どっちなのさ」
常世「ボーリング等の調査が出来ないのがもどかしい。まぁ、出なくても鉄鉱脈は有るから問題は無い。というか、恐らく鉄鉱山として稼働していたのであろう痕跡はいたる所に有った」
ベリアル「鉄かぁ・・・これからは鉄は重要だもんね」
常世「ウム。ロンテ村の開発が始まってまだ間もないが、鉄の需要は底知らずになるでしょうな」
ベリアル「まぁ、何かデッセンラントみたいだね」
常世「ウム。村の位置デッセンラントからザールラントに向けて徒歩で半日程度の所だった筈だから、地質の事には詳しく無いが、同じ造山系なのであろう」
ベリアル「で、次回は?」
常世「・・・さて、主様に聞いて欲しい」
ベリアル「・・・まだなんだね?」
常世「で、あろうな」
ベリアル「さてさて、それでは今後とも、異世界飛何をよろしくお願いします」
常世「またよろしくお願い致します」