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第二十話

病院に行く途中。

かつての友人たちに会った。

なんでだろ。気持ちがひどく塞ぐ。


「お。草鹿じゃん」

「元気だったかよー」

「今なにしてんの?」


そう明るく振る舞う彼らと今の自分との差を思う。

「まあね。ボチボチやってるよ」

そう笑って何の答えにもなってない言葉を吐く。


自信が無いと言葉はいつも抽象的だ。

「久しぶりだな。仕事とか何やってんだよ」

「そろそろ結婚しててもおかしくねーよな」

「貯金なんぼたまったよー?」


聞かれたくない言葉ばかり。

当たり前の会話もひどく苦痛に感じる。

普通に生きてれば簡単に答えられたのかな。


「……急いでるんだ。ごめん。今度ゆっくり話そ」

そう無理して笑顔をつくり場を抜け出した。


「お、おう」

そう愛想よく頷く男の人のそばを足早に通り過ぎる。

街を駆け抜けた時に感じる風をひどく冷たく感じた。

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