4話 出会いⅢ
「えっと、ここの幼稚園の面接を受けに来たんですけど……」
僕は、慌ててここに来た理由を説明する。
「あ、そうだったんですか」
納得したという顔をする佐々木さん。
「あの、園長先生ってどこにおられるんですか?」
「……」
顔を背けられた。
「えっと、もしかして、今おられないんですか?」
「いるのは、いるんですが……」
すごい濁った返事が返ってきた……
「時間を指定したのって、園長ですか?」
そんなことを聞かれた。
「はい、そうですが」
「……」
佐々木さんがすごい困った顔をしている……
何か訳アリみたいだ。
「えっと、出直したほうがよろしいですか?」
「とりあえず、聞いてきますんで、ここで待ってていただいてもかまいませんか?」
「あ、はい」
ということで椅子に座り、待たしてもらう。
15分後
やっと佐々木さんが戻ってきた。
「おまたせしてもうしわけありませんでした」
といって、なぜか頭を下げられた。
「あの、別に大丈夫ですよ。これくらい。あたまをさげられるようなことではないですし」
と、慌てて言う。
「そう言ってくださるとありがたいんですが……」
こういう反応をされると、不安が広がってくる。
「えっと僕は、とりあえずどこに行けばいいんでしょうか?」
「奥の部屋で、待っていますので、そちらにお願いします」
「はい、わかりました」
「最初に弁解させていただくんですが、別に悪い人じゃないんです…」
焦った声でそんなことを言われる。
……不安が余計に大きくなった。
「性格がひねくれているようにいますが、それは自分の欲望に忠実なだけで……」
うん、確実に、不安だ。
「あの、とりあえず、行ってみますね。ご迷惑かけたみたいで、すみませんでした」
「時にそれに集中しすぎて周りが見えなくなるとこもあるんですが、それはそれでいいところで……」
……全く話を聞いてくれてない。
申し訳ないと思いながらも、佐々木さんを放置して、奥の部屋に向かう。
ノックをして扉を開けると、そこで待っていたのは、ゲーム機で遊んでいる。女性だった。
つたない文章で申し訳ないです。
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