ファースト
(やばっ
今日バイトだ)
そう思い急いで帰ろうとした
でも瑠弥が校門で待っていた。
『あ!!叶多先輩♪』
[ゴメン、瑠弥っ
今日バイトがあるんだ…]
『え〜っ
じゃあ仕方ないか…』
[ホント、ゴメンね]
『僕も叶多先輩と同じとこでバイトする!!』
[はぁ!?]
『だから、僕もバイトするっ』
…初めて心から瑠弥をバカだと思った。
でも少し嬉しかった。
[本気で言ってるの??]
『もちろんっ』
はぁ…
私は溜め息をつき
[じゃあ行こっか]
と言った。
『うんっ』
瑠弥はとても嬉しそうだった。
普通こうゆうときはうまく行かないものだ。
しかし、ここが瑠弥の凄いところ。
完全に店長に気に入られている。
[…すごいね]
『そうかなぁ??』
こんな感じの会話を少ししたあと
働き始めた。
瑠弥は声が男にしては高めだし身長も少し低め、でもルックスはいい方。
よく周りから可愛い可愛い言われている。
だからか、女の人は何かと瑠弥に声をかけていた。
私はそれを見て少しムカついていた。
バイトが終わり帰ろうとしたとき
『叶多先輩待ってよ!』
私はそう言われたので何も返事を返さず待っていた。
『ゴメンなさいっ
お待たせしました♪』
[…]
私はしばらく瑠弥に何を言われても答えなかった。
『ねぇ!
何でそんなに怒ってるの??』
[…]
『叶多せんぱ〜い!
答えてよぉ!』
何度もそう言われるので私は
[…別に
まず怒ってないし]
と言いながらも内心かなりムカついていた。
『絶対うそだっ
顔に怒ってるって書いてある!!』
[…怒ってないよ]
『絶対??』
[…]
『やっぱ怒ってるじゃん』
[怒ってないって
ただ…]
『ただ??』
[瑠弥がいろんな女の人と話してるから…
めちゃくちゃ楽しそうだったし。]
『…やきもちとか言うやつ??』
[ちがっ]
こんな会話をしながら帰っていたらもう家に着いた。
『…』
[…じゃあ、ここだから]
と言って去ろうとしたとき
『叶多先輩』
後ろから声が聞こえたので私は振り向いた。
このとき私は
瑠弥は大胆な人だなと思った。
キスをしてきた。
私にとってはファーストキスだった。
でもそれが瑠弥ですごく嬉しかった。
『ゴメンねのチュー☆
僕らにとっては初だねっ
じゃあ
僕、帰るね!
ばいばい♪』
そう言い、私の返事は何も聞かず帰ってしまった。
私の心臓の動きが速くなっていた。
私はどうしたら良いのかが分からず
しばらく立ち尽くしていた。




