キャラ設定ってやつの巻
読み飛ばしても大丈夫です。
ティエス・ワールウィンドは公爵令嬢である。
中身が俗なおっさんなので奇行が目立ち、さすがに王族の婚約者としてどうなの?と世間の目が許さず、王都に教育のために召喚された。ティーとしては中身が男だというのもあり、結婚とか生理的に無理。と思っている。加えて言えば、自分の境遇が悪役令嬢っぽいので濡れ衣きせられて破滅したくないな、という被害妄想もある。
この世界は魔法の概念がある。の、だが、ティーには魔法が使えない。
落ちこぼれと批判され劣等意識がコンプレックスとなった彼女はやがて、悪しき存在に惹かれ、悪堕ちして闇の力に目覚めるであろう。と、ティー自身は思っている。
――この世界には魔族や魔物といった存在もあり、つい十数年前まで人間と魔族は戦争下にあった。人魔大戦と呼称されるそれは、人間側の勝利に終わっている。人間側の英雄たちにより魔族側の魔王が討伐された。
ジルは専属メイドである。
ハーフエルフであり、その容貌は美しいと評して差し支えない。純エルフほどでないにしろ人間より長命であるため――そこそこの歳なのではないかとティーは思っている。
どう考えてもメイドの立ち居振る舞いではないので――恐らく正体は暗殺者かスパイあたりだろうとティーはにらんでいる。
トーリ・K・ユーシアはユーシア王国の第三王子である。
父は剣聖デアール・キング・ユーシア。母は聖女アセト・アーデルハイド。両親ともに、人魔大戦を人間の勝利へと導いた英雄である。
――ちなみにティーの父、賢者ムーディッヒ・ワールウィンドも英雄の一員だったりする。
トーリはティーの婚約者である。政略結婚じゃん?と、ティーは思っている。
文武両道の超人である。どうみても乙女ゲーの攻略対象でしょ。と、ティーは思っている。