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王都に来ましたよの巻

メイド服姿の女性:

「お嬢様。到着しました。――お嬢様。さっさと降りてもらえますか」

―― アラサーハーフエルフ 『ジル』 ――


 メイド服姿の女性――ジルは、馬車から降りる気配のない主人を腕力で引きずり出した。


貴族令嬢:

「あ゛~~……帰りたい……」

―― 公爵令嬢 『ティエス・ワールウィンド』 ――


 令嬢――ティエス(以下ティー)は、不服の意を表さんとばかりに脱力している。服が汚れるのも構わず、地べたから立ち上がる気概をみせない。


ジル:

「諦めてください。支度も色々あるので。別館に入りますよ」


ティー:

「何が礼法作法のお勉強だよ……。どうせ婚約破棄とかされて僻地に追放とかされるんでしょ」


イケメン男性:

「まさか。そんなことはしないよ」

―― ユーシア王国第三王子 『トーリ・K・ユーシア』 ――


ティー:

「いたの?」


トーリ:

「そりゃあいるさ。婚約者のお出迎えにね」


 トーリはティーにウィンクをした。ティーは嫌そうな顔をした。


トーリ:

「仮にも王子に向かって地を這う虫を見るような表情を向けるのは君くらいのものだと思うよ?――ほら、立って。それとも抱っこをご所望k

ティー:

「チッ」


 ティーは立ち上がると、軽く伸びをした。


ティー:

「来ちゃったかー。王都」


 ティーには前世の記憶がある。『彼』は、日本にいる引きこもりのおっさんだった。

 サブカル文化も嗜んでいたので、流行りの転生ものファンタジー世界に生まれ変わったと当初は喜んでいた。

 が、『これ悪役令嬢ざまぁ系じゃね……?』と思い至り、なんとか平穏な老後生活をもぎ取るべく頑張ったり頑張らなかったりする物語である。

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