その2・3
●小ネタその2●
直江信綱の妻・船(以下、船)「ああ……御館の乱で夫を亡くしてしまいました……ううっ」
樋口兼続(以下、兼続)「船殿、何とお労しい……」
船「貴方は樋口様。お優しいお言葉ありがとうございます……」
兼続「御館の乱で信綱殿がお亡くなりになってしまったのは、戦を炊きつけた私どもの所為でもあります」
船「いえ、夫は運が悪かったのでしょう。戦乱の世と言えどあのような……うっ……」
兼続「船殿、涙をお拭きになってください。貴女の泣き顔も美しいですが笑顔のほうがもっと美しいですよ」
船「樋口様……」
兼続「私、頑張りますから!」
船「え?」
兼続「年下ですがご満足頂けるように頑張ります!!」
船「え!? …………な、何の話ですか!?」
その後めでたく(?)兼続と船は結婚しましたとさ。
兼続「……ふふふ、上杉家臣内でのライバルを蹴落とそうと騒ぎを起こしたら上手く信綱殿を始末できたものよ。しかも船殿と結婚も出来て直江家も手に入れたし……万々歳よな」
●小ネタその3●
直江兼続(以下、兼続)「ああ本はいい。この世の書物を全て見納めるまで私は死ねないですねえ」
直江兼続の妻・船(以下、船)「貴方様、今日も書物に没頭ですか」
兼続「ええ! これは面白いですよ~。これはこの前見つけた新刊で……」
船「わたしにはよく分かりませぬ」
兼続「そうですか? 勿体ないですね。この面白さが分からないとは」
船「……貴方様。一度お聞きしたいと思っていた事があるのですが、宜しいでしょうか?」
兼続「ん? 何ですか? 改まって」
船「わたしと書物、どちらが大切なのですか?」
兼続「書物です」
船「……」
兼続「どうしました? 船」 爽やかな笑顔
船「……何でも、ありませんわ……(何でこんな男と再婚したのかしらわたし!!!)」