表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕はヴァンパイアになるっ! - なり時を間違うと、人生設計のハードルがあがるものなのです。ヴァンパイアって-  作者: 林海
ヴァンパイアのお付き合い未満

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/243

第10話 ヴァンパイアの能力開放


 スクールカーストの三軍は、クラスの中での扱いは間違いなく悪い。

 中には、いじめの対象になっちまうようなやつだっているさ。

 でも、それは、彼ら……、いや、僕らかな、が愚かであるということを意味しない。

 他に関心を引かれることがありすぎて、その他のことがどうでも良くなっているだけだ。


 それが、ゲームだったり、創作物だったり、果ては自分自身だったりするだけで、友人や学校の勉強に関心が向いていないだけだ。

 むしろ、派手な一軍の方が救いがないのがいると感じるのは、僕のやっかみだけじゃないと思う。


 確かに、中には本当にどうしようもないのも、いるにはいるよ。

 でも、今回求められているのはクラスの平均点。だから、勝算はあるよ。どうしても、どう努力してもできないってのは、それはもう仕方ないじゃん。

 できないってことも認めなきゃ、だよ。



 もう放課後だけど、今日から試験終了日まで部活はない。

 女子の群れの中心には瑠奈(るいな)が、男子の群れの中心には荒川がいる。

 当然、自力で勉強できる、したいって連中はまっすぐ帰った。だから、自信はない、どうしていいかもわからないっていう連中が残ったことになる。


 そして、僕のところには、その2つの群れから弾かれた女子2人、男子4人の計6人がいる。

 荒川のことをあまり好きでないって4人と、なんだかよくわからないけど、女子が2人だ。

 で、6人のうち、僕の方を見ているのは男子2人のみ。女子はお互いに黙りこくってそっぽを向いているし、残りの2人の男子は自分の世界で遊んでいる。

 まずは、彼らに振り向いてもらわないとだ。



 で……。

 方法は2つある。

 人間らしくやるか、ヴァンパイアらしくやるかだ。


 人間らしくするならば、同じカーストに属するっていうことからの共感を求める方法だ。

 ヴァンパイアらしくするってのは、血を吸って僕の好きに操作するって手だけど、さすがにそれは嫌。

 でも、もう一つ、確実で手早い方法があるんだ。もっとも、僕自身、初めて使う能力だけど。


 うーむ、やってしまおうかな。

 ヴァンパイアらしく……。


「なあ、みんな、ちょっとでいいから、僕の方を見て、話を聞いてくれ」

 そう話しかけたよ。

 さすがに、ここに残ってくれただけのことはあるからさ、完全な無視もされなかった。

 うん、これで十分。


「あのさ、数学ってのは物語なんだよね。式ってのは国語みたいに読めるし……」

 って言いながら……。


 じんわりと目に力を込める。

 瑠奈の群れも、荒川の群れも誰もこちらを見ていない。

 今、チャンスだな。


 僕の目、今、真っ赤なはず。

 そして鏡があったとしたら、今の僕は映らない。


 6人が6人とも、濡れた手で乾いた氷を触ってしまったように、僕の目から視線を外せないでいる。

 もう、逃さない。


次話、ヴァンパイアの自己啓発セミナー


なのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ