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僕はヴァンパイアになるっ! - なり時を間違うと、人生設計のハードルがあがるものなのです。ヴァンパイアって-  作者: 林海
ヴァンパイアの「好きです」

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第3話 事件の真相を聞くヴァンパイア


「ということは、内川さんの正体、例えばタスマニアタイガーだったりするの?」

 ってバカなことを聞いて、瑠奈(るいな)に鼻で笑われたよ。


「あのね、君は自分自身がヴァンパイアだっていう、生物学で分類できない存在だってことを受け入れているのに、なんで私はそういう普通の生物だと思うの?」

「だって……」

 と言いかけて。

 僕と、ジェヴォーダンの獣はまったく違わないことに気がついた。


 希少性、他の生物との隔絶、人類とは隔絶した身体能力。そして、人間に化ける力。

 そこにおいて、真祖のヴァンパイアとジェヴォーダンの獣にまったく差はない。

 さらにだけど、ジェヴォーダンの獣は子どもだか連れ合いを連れていたっていう目撃談があったはず。ジェヴォーダンの獣が次の世代をどう作るかはわからない。けど、ヴァンパイアが血を吸うことで仲間を増やすように、何らかの方法で生殖ができるのだとすれば、単体で終わる存在ではないということも共通点だ。


 そして……。

 その子連れの連れられていた子、もしくはつがいから産まれた子が、きっと瑠奈なんだ。

 で、僕と同じに人間に化ける力も持っている。


「悪かったよ。

 ただ、それでもだけど、伝説が生きているのを目の前にするとね……」

「アンタのほうが有名じゃん」

 まったくもう、一言一言ツッコミが的確で鋭いな。さすがは肉食獣だ。

 反論できないよ。

 

「じゃ、あのとき、僕の匂いがしたの?」

「うん。

 それも、ふんわり空気に漂っていて、どこにいるのかってのはわからなかった。

 身体を霧にしていたんだね?」

「そうです」

 思わず背筋を伸ばして、そう答える。


 ついでに、どうしても気になっていることがあるので聞いてみる。

「市川さん、人を食べた?」

「私が人を食うところを、見た(・・)とでもいうの?」

「その言い方が怪しいんだよっ」

 そう言い返して、自分が人間ではなくなっているのを改めて自覚する。


 だってね、言い返した僕自身の言葉に、人を喰うことに対する怒りも怯えも含まれてないからだ。

 それに、たとえ捕食対象が僕になったとしても……。

 瑠奈、怖いけど、実際の戦いになったら僕の方が強い。どうやったって瑠奈は、身体を霧にした僕に傷をつけることはできない。


「私はないよ。

 私たちジェヴォーダンの獣は、人間にも姿を変えられる生き物だからね。わざわざ、隣んちの娘を食べたりはしないよ」

「じゃあ、なんであんな話になったの?」

 さすがに伝承と違いすぎて、にわかには信じがたいよね。


「目撃された私たち、本物のオオカミ、アフリカから連れてこられたハイエナ、私たちに化けて、悪事を働いた人間、いろいろな存在がごっちゃごちゃに混ざって伝説になったのよ。

 だから、同時に2ヶ所に姿を表したなんて話にもなっちゃってる」

 ああ、それは解けない謎ってなっていたし、人為的な犯罪だったという説の裏付けにもなっていたよね。


 瑠奈は続ける。

「そして、特にたくさん人間を殺したのは、オオカミですらない。悪い人間よ。

 現に、今のイギリスにも私たちの仲間がいて、エイリアン・ビッグ・キャットなんて呼ばれてるけど、人を襲ったりはしていないよ」

 うん、聞いたことあるよ、そのUMA(Unidentified Mysterious Animal)。


 うーん、なるほどだよなぁ。


次話、ヴァンパイアに明かされる真実


なのです。

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