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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
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リースVSツルギその5

 あっぶねぇ!!


 寸前で私の新技、空間転移魔法『移空』が成功し、奴の首筋に剣を突きつけることに成功した。

 これは別の次元の空間から物を転移させる魔法。

 人は無理。

 多分向こうは人間の生きれる環境じゃないし。


 それに、置いておける物も鞄1つ分くらいと少ない。

 小さめの剣でギリギリだ。


 これは1年近く構想を練り、1ヶ月ほど前にやっと完成した大技だ。

 ここから改良していって、もっと便利にするつもりだ。


 それにしても、最後のツルギの一撃が無駄に大振りでよかった。

 相当興奮してたみたいだからな……


 あれが冷静な一撃なら、マジで首と胴体がお別れしてたかもしれない……


 怖え……


「痛た……」


 痛覚遮断すらも通り抜けて、鈍い痛みを感じる。

 口の中は出血してるし、左膝は自分の歯が貫通した。

 肩も痛い。


 全て魔力を巡らせて回復させようとするが、まだまだかかりそうだ。

 今の私は膝立ち状態から起き上がれない。


「……リース」

「……」


 ツルギが手を差し伸べてきた。


「………お前、もう正気なんだろうな?」

「僕はずっと正気だよ」

「ふざけんな!!こっちは死ぬとこだったんだ!」

「リースなら大丈夫だと思ったんだよ」

「お前なぁ……チッ!」


 私は元に戻った(?)ツルギの助けを借りて立ち上がった。

 左足にまだ力が入らない。

 立てないぞ……

 ツルギが肩を貸してくれた。


「何なんだよ、お前」

「楽しかったね〜」

「お前だけだよ!」

「本当にそう思ってるんだよ」


 今のツルギはいつものツルギだ。

 さっきまでの殺気ビンビンの鬼はどこいったんだ?


「あれは結局お前なのか?」

「うん。間違いなく僕の一部だけど………嫌いになったかな?」

「……どうでもいい」


 眠気が襲ってきた。

 魔力の枯渇が原因だ。

 まだ今日は試合があるのに……


「ツルギはツルギだろ。お前の中に愛だの何だの叫ぶ気持ち悪くて頭おかしい狂った鬼がいても関係ねぇよ」

「リース……それはちょっと言い過ぎ……」

「ただ、もうさっきみたいのは勘弁な!お前がきちん……と……自制……し……」


 ああ……意識が……

 まぁ……今……のツルギは……いつものツルギだ……から……大丈……夫……だ……よ…な……


 私は睡魔に身体を任せた。



--------------------



 リースは寝ちゃった。


 まぁあれだけ全力を出したしねぇ。

 この後にもう1試合あるし、出来るだけ回復しないと。


「あの、リース選手をお運び……」

「大丈夫です。僕が医務室まで運びますよ」


 担架を持って駆け寄ってきた係員にそう言って断る。

 せめてものお詫びにね。


 僕はリースの小さい体を背負う。

 こんなに小さい体で……よく戦ったなぁ。


 本当にごめんね。

 もう……3年分くらいは楽しませてもらったからさ?


「ん……」


 背中のリースが小さくうめき声を上げてモゾモゾと動く。

 ふわりといい匂いがした。

 少し痛かったか……な……


「………こ……これは……!」


 リースが動くと同時に背中に感じる柔らかい感触……

 ジーナが時々ボヤいてたけど、リースは……大きいらしいからね……


 ……役得……とかダメだよね。

 お詫びにならない。


「………はぁ……仕方ないな」


 僕はリースを1度下ろしてから、前に持ち替えた。

 お姫様抱っこってやつだ。


 うん。

 これならリースのも当たらないし……

 彼女も納得してくれるはず。


 観客から「おぉ……」とかそういう声が聞こえたけど気にしない。

 僕はそのままリースを運んでいくのだった。

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