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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
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武家の魂

 決勝トーナメントは1対1で、どちらかが戦闘不能になるか、降参を告げるかで決着する。


 トーナメントの組み合わせは一回戦ごとに発表され、一回戦ごとにシャッフルされる。

 つまり発表されるまで、次の対戦相手が分からないようになっている。


 だから3日目の朝、まずは組み合わせから確認しに行かなければならない。

 今日は決着トーナメント一回戦、8試合が行われる。


「3人とも頑張れよ!俺、絶対応援するから!」

「そんなこと言って、この中の2人がぶつかったらどっちを応援するつもり?」

「どっちも応援する!」

「ヒロさんらしいですぅ」

「皆さん、ありがとうございます」

「ははは。心強いね」


 私を除いた15人の中で、知ってるのはジーナ、ツルギ、ミラ、ボレアスとシーベルの5人。

 単純に考えても3分の1くらいの確率で当たる。


 まぁ知り合いだからといって手を抜くつもりは毛頭無いが。


「今日の試合表は……あれだ」


 闘技場の正面に張り出された大きな紙。

 そこには今日戦う8組の名前が載っていた。


「マジか……」

「大丈夫なの……」

「なんてことですぅ……」


 面白くなってきた。



-------------------



『勝者、ツルギ!』


 その瞬間、一際大きい歓声が鳴り響きました。


 ここは闘技場内に用意された控え室。

 予選の時と違って私、ジーニスタ1人のための部屋です。

 決勝トーナメント出場者はここで試合のための準備を行えます。


 私は自らの長剣の手入れをしています。


 私はあまり近接戦をしません。

 近距離ではツルギさんが、中距離ではリースさんがいるからです。

 だから私がこの剣を振るう機会はそう多くありません。


 ですが私は武具の手入れを1日たりとも欠かしたことはありません。

 これまでも、おそらくこれからも。


 お祖父様が仰っていました。

 武器はロールクレイン家の誇り。

 武で魔王一族を支えてきたロールクレインの魂なのだと。


 お父様やお祖父様は最近戦う事は滅多にありませんが、武器の手入れは欠かしません。

 いつでも武器は最高の状態にするべし。

 そう教えられてきました。

 

 武器は私の魂です。

 武器を磨けば磨くほど、魂が洗練され、気持ちが落ち着きます。


「ふぅ……」


 剣の手入れが終わりました。

 さぁ、係の方が呼びに来るまでに残りもやってしまわないと……

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