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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
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姫(幼馴染)

「まさかミラが出場してるとはなぁ」

「さっきの女の人が君達が言ってたミリアーナ姫なんだね」

「ツルギさん、姫というのは御内密に……」

「ああ、ごめん」


 ミラは魔帝国の姫だ。

 魔帝国に敵対する国や組織に狙われる可能性がある。


 このゾディアス王国は魔帝国と国交があるが、同時に多くの人族国家とも国交があり、中には聖神教を信奉する国もある。

 ゾディアス国内でも聖神教は広まっている。

 幸いと言うべきか、国内では政治的な力は無いそうだが。


 だから姫という事はあまり言いふらしていいものではない。

 それはヒロ達に対しても同様だ。


「何話してんだ?」

「あの最後の赤い髪の人の話?」

「ま、まぁな」


 私は宿屋への帰り道、掻い摘んで私達とミラの関係をヒロ達に話した。

 下手に隠してもバレそうだからな。

 姫だという事だけ伏せて、彼女は良いところの名家出身の幼馴染という事にしておいた。

 何の罪もない3人を騙すようで気がひけるが、仕方ない。


「あいつもお前らの知り合いなのか。世界は狭いな」

「ていうかリースさん達すごいですぅ!幼馴染が全員ゾディアスの闘技大会で決勝まで進むなんて!」

「はは……そうだな」

「ちょっと待って」


 あっさりと鵜呑みにしたヒロとメルだが、アイリスだけは何やら考え込んでいる様子だ。

 バレる心配は無いと思ったが、何か矛盾があったか?


「その話だと彼女、ミリアーナさんは13歳という事になるわよ……」

「あ、ああ。そうだが?」

「あれで13歳?」


 あー。

 確かに。

 あれは13歳には見えない。


 ミラはこの3年弱程でどれだけ成長したんだってレベルで成長している。

 身長も高いし、出るところは出て引っ込むところは引っ込んで、かなり女性らしい身体になっていた。


 それに3年前ですら幼さを感じさせなかった妖艶なオーラが更に進化していた。

 もはや少し小さいバリスさんにしか見えない。

 バリス遺伝子が大活躍していた。


「ミリアーナ様、かなり成長されてましたねぇ」

「ジーナだって身長は負けてないぞ」

「いや……お胸が……」

「……気にすんなよ」


 ちょっとジーナは胸の小ささと身長の高さを気にしすぎじゃないか?

 いいじゃん。

 胸は男に好かれるのは否定しないが、女からすれば邪魔じゃん。


「ていうか、2人ともいいの?久しぶりの再会になるんじゃない?」

「といっても、ミリアーナ様が泊まってらっしゃる宿も分かりませんし……」

「ほぼ間違いなく向こうも気づいてるし、多分今晩あたりにでも迎えが来るぞ……って、ほら。噂をすれば」


 私達の宿屋の前に、本格的なメイド服を着た金髪の少女が立っていた。

 周りから浮いてる。


「お久しぶりです。リーシア様、ジーニスタ様」

「お久しぶりです、アンナさん!」

「久しぶりだな。本当ミラには驚かされたよ」


 久しぶりに会ったオッドアイのメイドもミラ程の変化ではないが、身長が伸び、髪も伸ばしていた。


「メイドだ……」

「本物ね……」

「本物ですぅ……」


 ヒロ達3人は妙なところに感嘆していた。


「ミリアーナ様もお喜びでしょう。こちらへ。ご案内いたします」

「はい」

「私達の都合は関係なしかよ。まぁ何もないけど」


 アンナはクルリと回れ右して私達の返事を聞かずに歩き始めた。

 あんまり性格も変わってなさそうだな。


「俺たちは宿に戻るか」

「ですねぇ」

「幼馴染の再会を邪魔しても悪いしね」

「じゃ、リース。僕も宿に……」

「ツルギ様もこちらへ。ミリアーナ様が会いたがっておりました」


 アンナが振り返ってツルギを呼び止める。

 手紙にもツルギの事は何回も書いた。

 ミラも会いたいと言ってたしな。


「行こうぜ、ツルギ」

「ミリアーナ様に紹介しますよ!」

「はは……じゃあお言葉に甘えて」

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