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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
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第1グループの勝者

「え、えーと……まずは決勝トーナメント出場おめでとう!お名前を聞いて……いいかな?」


 さっきまでとは打って変わり、闘技場はシーンとしている。

 司会席から下りてきた司会の女性は私にそう尋ねながら拡声魔法が付与された魔法具を向ける。

 言葉遣いに迷ってんな。

 まぁ私はこんな見た目だし、親しく接するのか敬語で接するのか迷うのも仕方ないだろう。


 ていうか予選が1組終わるたびに勝ち残った参加者にインタビューするのか。

 どうしよう。

 まぁ普通にしてればいいか。


「リーシアだ」


 私は拡声魔法具に向かってそう話した。

 私の声が闘技場中に響き渡る。

 風魔法を使って声を運んでるのか?

 面白い魔法だ。


「リーシア……ちゃんだね!今、どうやって周りの人を弾き飛ばしたの?」

「風魔法でチョチョイと」


 使ったのは中級魔法の風魔法だ。

 今の私なら大した詠唱もなく発動できる。


 これで雑魚をふるい落とそうと思ったのだが、全員を場外に叩き出してしまった。

 思いの外この組はレベルが低かったな。


「う、うそつけ!てめぇみたいなガキがそんな事出来るわけねぇだろ!何か汚い手を使ったんだ!」


 その時、場外にいた大柄な男がそう叫ぶ。

 周囲が静かなせいか、その声は拡声魔法など使わなくても会場に響き渡った。


「すみません、敗退した方は速やかにあちらから退場……」

「うるせぇ女!」

「ひぃっ!!」

「私がインチキしたっていうのか?オッサン」

「当たり前だろ!お前みたいなガキがこの豪腕のバル様に……なっ!?」


 私が使った風魔法が信じられないというので、もう一度その男の身体を浮かせてやる。

 高く。

 高く。


 どんどん上へと運んでいく。


「まだ信じられないか?」

「わ、分かったぞ!幻術か何かの類だ!そうに違いない!」


 まだ言うのか。

 言ってる事がめちゃくちゃだな。


「あのちょっと、リーシアちゃん……さん?やめよ……」

「あっそ。幻術なら落ちても大丈夫だよな」

「う、うわぁぁ!!」


 私が男の身体を支えている魔法を解くと同時に、男の身体が降下を始める。

 まぁ良くて全身骨折、普通に死ぬかな。


「うわぁぁぁ!!!」

「ひっ!?」


 司会の女が息を呑み、男の身体が地面に打ち付けられる瞬間……

 男の身体は宙で止まっていた。


 私がスレスレで風魔法で止めたのだ。


「あーあ。その失禁も幻術だったらよかったなぁ」


 男の股からポタポタと流れ落ちる汚物を見てそういうが、男は応えない。

 気を失っていた。

 骨がないなぁ。


「あ、あの……リーシア……さん?」

「じゃ、私はこれで……」


 男を完全に地面に下ろし、妙な静寂の中、私は入ってきた所から舞台を後にした。



--------------------



「やり過ぎた感あるなぁ……」


 正直最後のパフォーマンスはいらなかったな。

 さっきから人が私の周りを避けていくぞ。

 こんなに人がいるのにスイスイ進める。


 明らかに恐れられている。


「はぁ……面倒な事になった……」


 私の自業自得なんだがなぁ。

 そうやって人混みを割り、私は観客席の仲間達の下へ向かった。


 観客席には参加者専用の区画がある。

 そこの一画にジーナ、ツルギ、ヒロ、メルはいた。


「よぉ」

「リースさん、おかえりなさい!」

「はは……大変だったね」

「全くだ」


 私が近づいた途端、周囲から人が離れていく。

 私達の周りだけ空席が出来てしまったぞ。


「リース、お前……」

「やり過ぎですよぉ〜恐かったですぅ〜」

「ここに来るまでに実感したよ」


 ヒロとメルも引いてる。

 2年ぶりに会った知り合いがあんな事しでかしたら、私も軽く引くぞ。


 因みにヒロは無事食中毒から回復し、ピンピンしている。

 今も膝の上には何処かで買ってきた焼きそばを持っている。

 また中っても知らんぞ。


「アイリスは?」

「リースさん、今がアイリスさんのグループですよ」


 あ、そうだ。

 私が第1グループ、アイリスが第2グループなんだった。

 舞台に目をやりアイリスを探す。


「ありゃりゃ。やられちゃったか」

「粘ったんだけどな〜」

「大健闘ですぅ」


 アイリスは場外で片膝をついていた。

 悔しそうな顔をしてはいるが、怪我はなさそうだ。


「複数人で囲むなんて卑怯だよな」

「ヒロさん、それも含めてのバトルロワイアルですよ」

「そうは言ったってな、ツルギ。周りは全員俺たちより年上の大人じゃないか」

「大人子供は関係ないですよ」


 ツルギは私を見ながらヒロに返す。

 まぁ関係ないな。


「1日目は第8グループまでだったよな。今日出番のやつは?」

「私は第5グループです」

「私、第6ですぅ」


 今日出番があるのはジーナとメルか。


「ツルギとヒロは明日だな?」

「うん。僕は第10グループ」

「げっ!マジか!俺も第10だ!」


 予選から激突してしまったのか。

 この2人のどちらかは敗退してしまうわけだ。


「はは、負けませんよ」

「お、俺だって!お前達に成長を見せるために参加したんだからな!負けねぇぞ!」

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