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外道ノ転生  作者: 西の雷鳥
第五章 闘技大会編
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インタビュー

「今日は楽しみですねぇ」

「そうかなぁ?」

「リバスさん、何か心配事ですか?」

「トナが楽観的すぎるんだよ」


 私とリバスさんはゾディアス王国第二の都市、レディアスの街を2人で歩いている。


「冒険者ってのは気性が荒い奴が多いからな」

「大丈夫ですよ!今日会う子達は子供ですし!」

「子供だっつっても冒険者として名が売れてきた奴らだ。気をつけろよ」


 リバスさんは心配性すぎなんですよー。


 私達はとある冒険者達にインタビューをします。

 最近ゾディアス国内で急速に名を売っている冒険者達だ。

 しかも情報によると、目も覚めるような美少女がいるらしい。


 見た目も実力も兼ね備えた冒険者の有望株。

 そのインタビューを私が任された。

 これは神様が与えてくれた大チャンスです!


「このインタビュー、絶対成功させますよ!」

「はぁ……お前が張り切ると碌な事がねぇからなぁ」



--------------------



「こんにちは!私はトナといいます!雑誌『レディアス・タイムズ』の記者です!今日はお会いできて光栄です!」


 その記者は待ち合わせ場所である街の喫茶店に入店するなり私達を見つけ、私達の前の席に座るとそう挨拶してきた。

 眼鏡をかけた小柄な人族の女性で、ちんまりとしている。


 私達をすぐ見つけれたのは、事前に容姿を調べていたんだろうな。

 私の髪はそれでなくても目立つし。


「こんにちは、僕はツルギです」

「ジ、ジーニスタです……よ、よろしくお願いします」


 ツルギはいつも通りだが、ジーナは緊張でガチガチだ。

 まぁ雑誌のインタビューなんて初めてだしな。

 私もツルギもそうだが。


「リーシアだ。よろしく」

「うわぁ!本当にリーシアさんは小さくて可愛いですね!」


 トナは小柄だが、私はそれより更に小さい。

 でも、あんたにゃ言われたかねーよ!

 あんただってジーナより小さいだろうが!


「あ、こちらはリバスさんです。少し無愛想ですけど、いつもの事なのでお気になさらず」

「リバスです」


 リバスと呼ばれた男が軽く頭を下げる。

 その手には紙とペン。

 手は忙しなく動いている。

 多分会話を全て記録してるんだろうなぁ。


「では自己紹介も済んだところで、インタビューに入らせていただきます!今回は『レディアス・タイムズ』のインタビューに答えていただき、ありがとうございます!」

「レディアスのギルドマスターがどうしてもって言うからな」


 最近は冒険者ギルドでも、雑誌社の冒険者へのインタビューを積極的に受けるようにしている。

 対外的な宣伝になるんだと。

 正直少し面倒なんだがなぁ。


「そうですか!皆さんはここ1年半ほどでゾディアス国内でメキメキと頭角を現してきましたよね!皆さん、おいくつですか?」

「全員同い年で、10歳ですね」

「同い年ですか!?しかも10歳!?驚きですー!ジーニスタさんは13歳、ツルギさんは12歳、リースさんは7歳くらいかな〜と」

「これでもタメだよ……」


 ジーナは身長が高いし、ツルギは落ち着いているから上に見られがち。

 私は小さいから下に見られがち。

 うるせぇよ!


「あ、気にしてますよね……私もその気持ち分かります。だ、大丈夫ですよ!私と違ってリースさんはお胸大きいじゃないですか!」

「何の話だよ……」


 しかもその話すると……


「そうですよね……はは……私は身長ばかりデカいくせにお胸は全然ですよね……自分でも分かってるんです。ええ。もう諦めてますから……」


 こっちがスイッチ入っちゃうんだよな。


「え、えーと……ジーナさんはスラリとしてて、モデルさんになれますよ!」

「フォローになってんのか、それ?」

「なってないね……」


 私とツルギは顔を見合わせため息をついた。

 ジーナはほっとこう。


「こうなったジーナは止まりませんので、インタビューを続けましょう」

「す、すみません……ではインタビューに。えーと……皆さんはどういったご関係で?」

「リースとジーナは幼馴染みです。僕だけは冒険者になった後で知り合ったんですけど、もう2年になります」

「へー。そうなんですね!冒険者登録したギルドはレディアスですか?」

「いえ、ベルルです。僕の故郷がそこなので」

「へぇ、ベルル出身なんですねー」


 ツルギが主に応対する流れになったようだ。

 私としてもこれは楽でいい。

 ジーナは壊れたし。


 それにしても、ゾディアス王国に入って国内で活動し始めて1年半、随分と名前が売れてしまったものだ。

 こんなインタビューを受けるなんて。


 まぁこれまで売れなかったのは場所を転々としていた所為もあるんだろうな。

 地竜やキマイラを倒すとか、やってることは派手だったし。


「……シアさん!リーシアさん!」

「ん?」

「話聞いてましたか?」


 え、全然聞いてなかった。

 私に話振られたの?


「リーシアさんはとても魔術や剣術に精通されていると伺いました!どんな訓練をされてたんですか?」

「訓練……?」


 訓練なぁ……


「魔法書読んで練習してた」

「何か特別な訓練方法とかないんですか!?それとも何かコツがあるとか!?」

「うーん……」


 何かしてたっけ?

 特に訓練方法とかに工夫はしてなかったな……


「今10歳との事ですが、何歳ごろから魔法を?」

「何歳ごろからだったかな……」


 前世とごっちゃになってしまうから、何が何歳の時とかあんまり覚えてないんだよなぁ。


「確か歩き始めた頃には……」

「歩き始めた頃!?1歳ぐらいですか!?」

「いや、もっと早かったんじゃないか?」

「え!?」


 6歳くらいから成長が遅くなってしまったが、それまでは私は成長が早かったからな。


「うーん。私達凡人には参考になりそうもないですねぇ」

「魔法に関しては僕も似たようなものですけどね」


 魔法は才能が重要だ。

 私に関しては適性に物を言わせているからなぁ。


「そういえば御三方とも、王都ゾディアスで開かれる武闘大会には参加されるんですか?」

「武闘大会?」

「ええ!冒険者ギルド本部が主催する4年に一度の武闘大会です!様々な猛者が世界中から集まるんですよ!」


 へぇ……

 それは面白そうだな。

 あれから1年半、1日も鍛錬を欠かした事はない。

 今度こそ、真の強さを手に入れるために……


 ここらで強者達と手合わせをして、自らの力を試してみたい。


「リースの考えてる事は分かるよ……」

「これもいつもの『男なら…』ってやつですか?」

「お前らも分かってきたじゃないか」


 もう随分と長い付き合いになるからな。


「よし!思い立ったが吉日だ!王都ゾディアスに行くぞ!」

「え!?ちょっと!まだインタビューは終わってないですよ!待って下さい!」

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